皮脂が多いと髪の毛が抜ける?皮脂と抜け毛の原因について解説!
「頭皮が脂っぽい、フケやかゆみもある…」
「皮脂が多いと髪の毛が抜けるようになるって本当?」
頭皮は皮脂線が多い部位なので、べたつきが気になっている方は多いかもしれません。皮脂が多いと頭皮に悪影響が出て、抜け毛の原因になる可能性があります。
この記事では、皮脂が多くなる原因や抜け毛との関係性などを解説していきます。皮脂の量や抜け毛が多い場合の改善策もご紹介するので、頭皮のべたつきが気になる方はぜひ参考にしてください。
目次
頭皮や髪がベタつく!皮脂が多くなる原因とは?
整髪料をつけたわけでもないのに頭皮や髪がベタつく場合、頭皮から分泌される皮脂量が多いと考えられます。
皮脂が多くなる主な原因は、以下の4点です。
- 食生活の乱れ
- 質の悪い睡眠や睡眠不足
- 過度なストレス
- 間違った洗髪方法
皮脂が多くなる原因①食生活の乱れ
脂肪分や糖分の多い食べ物は、皮脂の分泌量を増やすと言われています。好きだからといって、揚げ物や甘いものばかり食べている場合は要注意です。
また、好き嫌いによって特定の栄養が不足することも悪影響を及ぼします。ビタミンB2は、皮脂の分泌量をコントロールする作用があります。ビタミンB2が不足している場合、皮脂分泌のバランスが失われることで、頭皮がベタつく可能性があります。
参考:
肌荒れを引き起こす食生活とは?生活習慣の改善ポイント|肌育研究所
治りにくい大人ニキビ、ビタミン不足が原因だった!? | 摩耶堂製薬(ロート製薬グループ)
皮脂が多くなる原因②質の悪い睡眠や睡眠不足
睡眠の質が悪かったり、睡眠不足だったりすることでも、皮脂の量が増える可能性があります。
十分な睡眠を得られないと、自律神経の交感神経が優位になりやすいです。すると男性ホルモンの「テストステロン」の分泌が増えるため、皮脂の量も増えるようになります。また、ストレスがたまることも影響すると考えられます。
ついスマホやゲームに夢中になって睡眠時間が短くなってしまう方は、より良い睡眠がとれるように見直すことが大切です。
参考:
寝不足でニキビができるのは、自律神経の乱れのせい?! | 摩耶堂製薬(ロート製薬グループ)
皮脂が多くなる原因③過度なストレス
睡眠不足と同様に、交感神経は過度なストレスによっても優位になりやすいです。男性ホルモンのテストステロンが多くなり、皮脂の分泌量が増加します。
仕事や家庭に不満があったり、引っ越しや結婚などの大きな環境変化があったりする場合は、ストレスによって皮脂量が増加しているのかもしれません。
以下の記事ではストレスと抜け毛の関係性や、ストレスを抑える方法などを解説しています。併せてお読みください。
参考:
ストレスと大人ニキビの深い関係 | 摩耶堂製薬(ロート製薬グループ)
皮脂が多くなる原因④間違った洗髪方法
お風呂上りでも頭皮や髪がベタついている場合は、洗髪方法が間違っているのかもしれません。洗い残しがあると皮脂を落としきれず、頭皮や髪がベタつきます。
特に、若い方に多いのが頭髪表面だけ洗髪する「なで洗い」・「なですすぎ」です。髪は洗えても頭皮の汚れが落ちにくいため、べたついたりかゆくなったりします。
正しい洗髪方法については下記記事をご覧ください。
<正しい洗髪方法をチェック>
参考:
頭皮洗浄の効果と実態|頭皮の知識|花王株式会社 ヘアケアサイト
皮脂が多くなるとどうなる?抜け毛の原因になるの?
皮脂が多いと抜け毛や薄毛の原因になってしまうのではないかと、不安に感じている方も多いでしょう。
実際、皮脂が多くなることによって頭皮に悪影響を及ぼし、髪の毛の抜ける量が増える可能性があります。
皮脂が多くなることによって頭皮に悪影響が出る
皮脂が多くなると、頭皮に以下のような悪影響が出ることがあります。
- 脂漏性皮膚炎の原因になる
- 頭皮ニキビの原因になる
- かゆみで頭皮をかくようになる
脂漏性皮膚炎の原因になる
「脂漏性皮膚炎(しろうせいひふえん)」は、頭皮や生え際にフケ、赤み、かゆみなどが出る病気です。
発症の原因は、皮脂を好む「マラセチア菌」という常在菌(健康な皮膚に常に存在する菌)の増加です。
マラセチア菌が皮脂を分解して皮膚に刺激を与えるものに変えてしまううえ、マラセチア菌自体が炎症を起こすと言われています。マラセチア菌は、皮脂量が多くなることで増加するため、生活習慣の乱れやストレスで頭皮がベタついている場合は注意しましょう。
脂漏性皮膚炎を発症すると炎症などで頭皮環境が悪化するため、放置すると抜け毛を引き起こすことがあります。抗真菌外用薬やステロイド外用薬で治療できるので、症状にお悩みの方は皮膚科などのクリニックにご相談ください。
また、患部を清潔に保ったり、生活習慣を見直したりすることも大切です。
脂漏性皮膚炎について詳しく知りたい方は下記記事をご覧ください。
参考:
脂漏性皮膚炎(しろうせいひふえん)|ひふ研|第一三共ヘルスケア
頭皮ニキビの原因になる
頭皮ニキビは、ニキビの元となる「アクネ菌」が頭皮に増殖することと、毛穴が詰まることが原因です。皮脂の分泌量が多いとそれだけ毛穴も詰まりやすくなるため、頭皮ニキビができやすくなります。
顔にあるニキビと違って、頭皮ニキビは髪の毛に覆われているため気づきにくいです。頭皮の一部がかゆかったり盛り上がったりしている場合は、ニキビができていないかチェックしてみましょう。
頭皮ニキビによって、直接髪の毛が抜けることはありません。しかし、気になるからといって何度もひっかくようなことがあれば、頭皮や髪に負担がかかって抜け毛を引き起こす場合があります。
また、頭皮ニキビができる方は、頭皮環境が悪いという可能性もあります。「たかがニキビだ」と思わずに、生活習慣やヘアケアを見直したり皮膚科を受診したりしましょう。
参考:
『頭皮のニキビ』の原因と治療法は?繰り返さないためにできることなどを解説|田辺三菱製薬|ヒフノコトサイト
かゆみで頭皮をかくようになる
頭皮の皮脂が多い状態は頭がかゆくなりやすいです。皮脂の分解によって生成された脂肪酸が、頭皮を刺激から守るためのバリア機能を低下させたり、フケや炎症で頭皮が刺激されたりするからです。
しかし、かゆいからといって頭皮を爪で掻いているとダメージを与えてしまいます。物理的な刺激や頭皮環境の悪化により、抜け毛につながるおそれがあります。
頭がかゆい原因については、以下の記事で詳しくお伝えしています。症状にお悩みの方は、ぜひ参考にしてください。
皮脂が多いと抜け毛が増える可能性がある
皮脂が多いと脂漏性皮膚炎や頭皮ニキビの原因になったり、かゆみで頭皮をかくようになったりするため、抜け毛は増える可能性があります。
ただし、これらの抜け毛は皮脂の量を適度にして頭皮環境を良くすれば、改善させることができます。また、脂漏性皮膚炎や頭皮ニキビがある場合は、治療を行うことも抜け毛の改善につながります。
頭皮の皮脂量が多い方は、髪の毛の抜ける量が増えてしまう前に対処しましょう。
男性型脱毛症(AGA)と皮脂の関係は?
皮脂の増加は、男性型脱毛症(AGA)の直接的な原因ではありません。ただ、間接的な関係はあります。
男性型脱毛症(AGA)は進行性の脱毛症で、男性ホルモンの一つである「ジヒドロテストステロン(DHT)」の増加・活性化が主な原因です。DHTにはヘアサイクルを極端に短くする作用があるため、髪の毛が細く短くなり、最終的には抜けるようになってしまいます。
DHTには皮脂を促す作用もあります。つまり、AGAを発症している人はDHTの生成が多い分、皮脂の分泌量も増えやすいという関係性があります。逆に、皮脂が多い人はDHTの生成が影響しており、AGAを発症するリスクが高いというケースも考えられます。
また、皮脂の分泌量が多く頭皮環境が悪化していると、AGAの進行をさらに早めてしまうおそれがあります。
このように、皮脂の多さはAGAと間接的に関わっていると言えます。そのため、皮脂の対策をすることはAGAの悪化を防ぐことにもつながります。
以下の記事では、DHTの役割や減らす方法について解説しています。併せてお読みください。
参考:
男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン 2017 年版|日本皮膚科学会
髪の毛が抜けるようになった人は皮脂の量をセルフチェック!
髪の毛が抜けるようになった場合は、頭皮の皮脂の量をチェックしてみましょう。過剰な皮脂が原因で、抜け毛の症状が出ている可能性があります。
以下のようなことが当てはまる場合は、頭皮の皮脂の量が多いと言えます。
- 洗髪して髪を乾かした直後にも頭皮を触ると皮脂がつく
- 整髪料をつけていないのに髪の毛がべたついている
- 顔が常にてかっている、特に額や耳の後ろにべたつきがある
- 脂漏性皮膚炎や頭皮ニキビと診断されたことがある
正確に皮脂量をチェックするには、頭皮の脂をチェックできる市販のグッズを使うのも一つの方法です。
皮脂の増加以外に考えられる抜け毛の原因
上記のセルフチェックで当てはまる項目が多かったとしても、髪の毛が抜ける原因は皮脂であるとは限りません。抜け毛の原因は様々で、脱毛症を発症している場合もあれば、複数の要因が重なって症状が現れている場合もあります。
特に、日本人男性の約30%が発症すると言われているのが男性型脱毛症(AGA)です。
男性型脱毛症の恐ろしい特徴が、進行性であることです。専門的な治療で対処しない限り、症状が少しずつ悪化します。
症状の進行度によっては治療が難しくなるケースもあるため、AGAは早期発見・早期治療が非常に重要な脱毛症です。
髪の毛が抜ける原因を特定して適切な対処や治療を行うためにも、症状にお悩みの方は専門のクリニックに相談することをおすすめします。
抜け毛の原因や対策については、以下の記事で詳しくお伝えしています。ぜひ参考にしてください。
参考:
男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン 2017 年版|日本皮膚科学会
皮脂の量や抜け毛が多かったらどうすればいい?今日からできる改善策
皮脂の量や、抜ける髪の毛の量が多いなら改善策に取り組みましょう。生活習慣やヘアケアを見直すことで、抜け毛の症状も改善される可能性があります。
ただし、抜け毛の原因が他にあったり、何らかの皮膚疾患に罹っていたりする場合もあるので、本気で治したい方は専門のクリニックに相談することをおすすめします。
皮脂の量や抜け毛が多い場合の改善策は、主に以下の3点です。
- 生活習慣を見直す
- ストレス解消法を見つける
- 正しいヘアケアを行う
皮脂の量が多い場合の改善策①生活習慣を見直す
偏った食事や睡眠不足は、皮脂を増加させる要因です。自身の生活習慣に問題がないか、見直してみましょう。
主食だけで食事を済ませてしまいがちな場合は主菜・副菜も揃えるよう意識する、睡眠不足の場合は寝る前のスマホやゲームの時間を減らす、といった改善策が挙げられます。
皮脂の量が多い場合の改善策②ストレス解消法を見つける
ストレスを溜めすぎないことも大切です。没頭できる趣味の時間を作ったり、軽い運動を心がけたりするなど、ストレス解消を心がけてください。
また、ストレスの原因となる環境自体を変えることも大切です。仕事で大きなストレスを感じているなら、転職や異動を検討してみましょう。
皮脂の量が多い場合の改善策③正しいヘアケアを行う
正しいヘアケアを行えば、頭皮の皮脂や汚れをしっかりと落とせます。
シャンプーをする際には、指の腹を頭皮に当ててやさしく小刻みに動かしましょう。爪を立ててしまうと、頭皮を傷つけるおそれがあります。
「泡」で「頭皮」を洗うように心掛け、ヌルつきが残らないように十分すすいでください。
特に、耳の後ろから後頭部の真ん中あたりはすすぎ残しやすいため、すすぎ終わったら確認するようにしましょう。
正しい髪の洗い方は、以下のページでご説明していますので、ぜひ参考にしてください。
<正しい洗髪方法をチェック>
参考:
髪と頭皮にやさしい洗髪方法|髪と頭皮のお手入れ|花王株式会社 ヘアケアサイト
抜け毛が増えた方や髪の毛が抜ける原因を知りたい方はウィル AGA クリニックへ
皮脂が多くなる原因や、抜け毛との関係性などをお伝えしました。
食生活の乱れや睡眠不足、過度なストレスによって、皮脂の量が多くなる可能性があります。結果、脂漏性皮膚炎や頭皮ニキビの発症で頭皮に悪影響を及ぼし、抜け毛につながることがあります。
皮脂の量や抜ける髪の毛の量が多い場合の改善策もありますが、一番確実なのは専門のクリニックに相談することです。
ウィルAGAクリニックは、薄毛・抜け毛・AGA治療に特化したクリニックです。一人ひとりのお悩みや症状に合わせ、最適なオーダーメイド治療を行います。
薄毛・抜け毛の症状が気になる方や、髪の毛が抜ける原因を知りたい方は、お気軽に当院までご相談ください。
【よくある質問】
具体的には、以下のような悪影響が挙げられます。
・脂漏性皮膚炎の原因になる
・頭皮ニキビの原因になる
・かゆみで頭皮をかくようになる
以下のような改善策に取り組むことで皮脂の量が抑えられ、抜け毛の症状も改善される可能性があります。それでも改善が見られない場合は、皮脂の量にお悩みの方は皮膚科を、抜け毛にお悩みの方は薄毛治療クリニックを受診してください。
・生活習慣を見直す
・ストレス解消法を見つける
・正しいヘアケアを行う