「AGA(薄毛)治療の辞めどき」はどう決めるのか

公開日 / 2020.09.09 更新日 / 2024.04.18
この記事の監修者
宮内 俊
ウィルAGAクリニック 総括院長

AGA患者70,000件以上※の治療実績から生まれた独自の発毛理論をもとに、表参道ウィルAGAクリニック開院。 2018年5月ウィルAGAクリニックに改名し、全国14院を展開。現在、ウィルAGAクリニックの総括院長、医療法人社団紡潤会の理事長として日進月歩研究を進めながら、日々の診療にあたる。千葉大学医学部卒。

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AGA患者70,000件以上※の治療実績から生まれた独自の発毛理論をもとに、表参道ウィルAGAクリニック開院。 2018年5月ウィルAGAクリニックに改名し、全国14院を展開。現在、ウィルAGAクリニックの総括院長、医療法人社団紡潤会の理事長として日進月歩研究を進めながら、日々の診療にあたる。千葉大学医学部卒。

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AGA(薄毛)治療の辞めどき

AGA(男性型脱毛症、薄毛)の治療は、過去とは比べられないほど進化しています。例えばフィナステリドという内服薬は、「AGAの進行遅延」が科学的に証明されています。そしてAGA治療の効果を実感している人は、個人差はありますが、実際に存在します。

つまり、高血圧になったら医療機関を受診して血圧を下げる薬を処方してもらうように、AGAが気になったらクリニックに行ってAGA治療薬を処方してもらうことができます。

ではAGA治療は、いつ辞めることができるのでしょうか。病気の治療なら、病気が治ったら治療を辞めることができますが、AGAでも同じなのでしょうか。
この記事では「AGAは完治するのか」「AGA治療を辞めるとどうなるのか」「AGA治療を軽減させることは可能なのか」といった疑問に答えていきます。

AGAは完治するのか

完治とは、病気が完全に治ることを指します。例えば、熱と咳と鼻水が出た患者さんに、医師が風邪と診断したとします。この場合、熱と咳と鼻水が治まれば、完治したとみなされます。
しかし、どれだけ治療しても「完治した」と断定できない病気もあります。特に加齢によって悪化する病気は、完治が難しいでしょう。それは加齢を改善する治療法がないからです。

そしてAGAも「完治した」と断定することが難しい病気です。例えば、20代まで毛量に支障がなかった人が、30代で薄毛が気になり始め、40代でAGA治療に取りかかったとします。
このとき、AGA治療によって改善は期待できても、40代の人が、20代並みの毛量にまで回復することは難しいでしょう。

QOLの病気だからAGAの完治は患者さんの考え方次第

AGAは生活の質(QOL)に関わる病気です。AGAは「生き死に」に関係しない病気ですが、見た目が悪くなったと感じたり、髪の毛のファッションを楽しめなかったりして、生活に支障が出ます。
がんや心疾患などの生き死にに関係する病気の治療では、完治や寛解(かんかい)を目指しますが、QOLの病気の治療では、よりよい状態や気にならない状態を目指すことになります。
したがってAGAにおける完治は、患者さん次第といえます。患者さんが「髪の毛がこれくらい増えたら満足できる」「今以上減らなければよい」と考え、その状態に到達できたら「AGAが治った」とみなしてもよいのではないでしょうか。

代表的なAGA治療と、治療後の症状の変化

代表的なAGA治療薬としてミノキシジルとフィナステリドを紹介します。これらを使うと、薄毛がどのように変化するのでしょうか。

ミノキシジルを使った治療と、治療後の症状の変化

ミノキシジルは発毛効果が証明されている薬です。成分名でもあるミノキシジルは、毛乳頭細胞を刺激して、毛母細胞を増やす効果が期待できます。毛母細胞が分裂、増殖して形になったのが髪の毛です。
ミノキシジルは、外用薬と内服薬があります。
効果を実感できるまでに4~6カ月かかるのが一般的です。その間、投与し続ける必要があります。効果としては、1)抜け毛が減った、2)産毛が増えた、3)太い毛が増えた、などを期待できます。

●他の記事にて、ミノキシジルについて詳しく解説しています。
ミノキシジルの効果・副作用を解説

フィナステリドを使った治療と、治療後の症状の変化

フィナステリドは内服薬です。
フィナステリドは、AGAを引き起こすジヒドロテストステロン(DHT)の産生を抑制することで、AGAの進行を遅らせます。
投与から3~6カ月ほどで効果を実感できるでしょう。
ミノキシジルと異なり、フィナステリドには増毛効果はありません。あくまでAGAの進行遅延を目指して使います。
フィナステリドは医療用医薬品なので、入手するには医師の処方せんが必要です。クリニックを受診する必要があります。

●他の記事にて、フィナステリドについて詳しく解説しています。
フィナステリドの効果や副作用を解説

AGAの治療は辞めるとどうなるのか

AGAの治療を途中で辞めた場合の状況については、別記事で紹介しております。

 AGA治療を軽減させることは可能か

AGA治療は継続が重要であり、治療薬を減らすなどの「治療の軽減」を、患者さんの自己判断で行なうことは得策ではありません。
どうしてもコストの観点から投与量を減らしたくなる誘惑に駆られることがあります。
投与量を減らすと期待とおりの効果が得られないことから、「やらないのと同じ」状態になりかねません。

フィナステリドは0.2mgを1日1回経口投与します。症状によっては1日1mgが推奨されることがあります。
フィナステリドを入手するには医師の処方せんが必要なので、薬が切れそうになるたびに医師の診断を受けることができます。
このとき、医師が1日1mgを1日0.2mgに減らす提案をするかもしれません。その場合は「治療の軽減」ができたことになります。
ただ通常は、1日0.2mgから試して、効果が出なかったら1日1mgに増やす、という過程になるでしょう。

クリニックで治療を終了するタイミング

AGA治療専門のクリニックでは、AGA治療薬(内服薬)以外に、薬を注射で投与することもあります。注射で投与する成分にはミノキシジル、KGF、FGF9、IGF-1などがあります。
注射投与はクリニック内でしかできないので、その頻度は医師が判断し、患者さんに提案します。
内服薬の量は処方せんによって調整します。

AGAの改善が見られた場合には、医師の判断で内服薬の量を1日1回から2日に1回にして、3日1回にする、といった「治療の軽減」を実施することがあります。

まとめ

治療の原則の1つに、患者さんの自己判断で服薬を中断しない、というものがあります。医師は、患者さんが指示とおり薬を飲む前提で処方せんを書いているからです。
AGA治療も、医薬品を使った治療なので、同じことがいえます。
患者さんの自己判断で、AGA治療を辞めないことをオススメします。
治療を減らしたいと思ったら、医師か薬剤師に相談して、判断を仰ぐようにしてください。

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