頭皮の乾燥は薄毛や抜け毛につながる?保湿で乾燥を防ぐ方法​

公開日 / 2021.10.15 更新日 / 2024.08.14

​頭皮がかゆい、フケが増えた、髪の毛まで乾燥しているなど、頭皮が乾燥することで様々なトラブルが起こります。頭皮は髪の毛のように目視で確認できないため、十分なケアをしていない方も多いでしょう。

しかし、頭皮環境が悪化すると健康な髪の毛が育たない、薄毛や抜け毛につながるといったこともあるため十分注意が必要です。

そこで、頭皮が乾燥する原因と保湿が重要な理由、乾燥を防ぐ方法を詳しく紹介します。

頭皮が乾燥するメカニズムと乾燥する原因

皮脂や汗が多い頭皮はなぜ乾燥するのでしょうか。主な乾燥の原因を紹介します。

なぜ頭皮は乾燥しやすいのか

頭皮は顔や腕、体と同じ皮膚ですが、髪の毛が生えているため他の部位よりも毛穴が多いことが特徴です。毛穴には皮脂腺という皮脂を分泌する部分のほか、汗腺もあるため、汗や皮脂の分泌量が他の場所よりも多いのです。

そのため、顔や体と比較して乾燥しにくいというイメージもありますが、実際には様々な原因で乾燥を引き起こすことがあります。

長時間空気が乾燥した場所に居る

真夏や真冬でエアコンや暖房が効いた部屋は、空気が乾燥しています。空気が乾燥した場所で長時間過ごすことによって、頭皮も乾燥するため注意が必要です。

外出先では空気が乾燥した場所で過ごさなければならない場面もありますが、自宅ではある程度湿度を保つように工夫しましょう。湿度は50〜60%が最適であり、湿度が50%を下回ると頭皮が乾燥しやすくなり、60%以上になるとカビやダニが発生するため注意してください。

1日に何回もシャンプーをする

頭皮の汗や皮脂が気になり、1日に何度もシャンプーをする方が多いですが、何度もシャンプーをすると頭皮が乾燥する可能性があります。頭皮の潤いを保護するためには一定の皮脂が必要ですが、皮脂が全て洗い流されることで乾燥を招きます。

肌質に合わないシャンプーを使用する

界面活性剤が多く配合されているシャンプーで頭皮を洗うと、頭皮を保護するために必要な皮脂まで洗い流されてしまいます。特に、皮脂の分泌量が少ない場合は、頭皮が乾燥しやすいため注意しましょう。

シャンプーのときに熱いお湯を使用する

40度以上の熱いお湯を使用してシャンプーをすると、頭皮の皮脂膜が溶かされ、頭皮が乾燥することがあります。シャンプーをする際にはぬるま湯ですすぐようにしましょう。

シャンプー後に髪の毛を乾かさない

ドライヤーで髪の毛を乾かさず自然乾燥させると、頭皮が乾燥することがあります。熱風を使用するドライヤーと比較して「自然乾燥させたほうが、頭皮が乾燥しないのでは」というイメージを持つ方もいますが、水分が蒸発する際に頭皮の内部にある水分も蒸発してしまうため、頭皮が乾燥します。

また、頭皮が濡れた状態で放置していると雑菌も繁殖しやすくなり、頭皮の乾燥だけでなく頭皮環境が悪化するリスクもあるので、ドライヤーで乾かしましょう。

ドライヤーと髪の毛の距離が近い

ドライヤーを使用する際、頭皮に近づけたり長時間熱風を当てたりすると、頭皮が乾燥します。およそ20cm髪から離して髪の毛を乾かしましょう。

髪の毛の乾燥やダメージ

髪の毛の表面にあるキューティクルがはがれ、髪の毛の成分が蒸発すると、頭皮の乾燥につながります。髪の毛は、全体のおよそ10-15%に水分が含まれています。キューティクルは髪の毛の外側にあり、髪の毛を保護する役割を果たす部分で、熱や乾燥といった外部刺激から髪の毛を守る役割があります。キューティクルが傷んでいると髪の毛の内部にある水分が蒸発し、乾燥した髪の毛に水分が吸収されるため、頭皮が乾燥するのです。

髪の毛へのダメージを抑えたり、髪の毛が傷まないようにケアしたりすることも、頭皮の乾燥予防としては重要だといえるでしょう。

血行不良

血行不良を起こしていると、頭皮が乾燥する可能性があります。また、血流が悪くなっていると、ハリやコシがなくなったり髪の毛が細くなったりといった薄毛や抜け毛の原因にもなります。さらに、皮脂の分泌量が減って頭皮を守れなくなるため、頭皮を守るための最低限の皮脂も分泌されなくなり、頭皮が乾燥することがあります。

なお、血行促進のためのケアをしてもすぐに血流が改善されるわけではなく、数ヵ月かかります。生活習慣を見直したり栄養バランスが整った食事をしたりと、無理なく続けられる改善をしましょう。

頭皮の乾燥と抜け毛の関連性

​頭皮が乾燥すると髪の毛の傷み、フケの発生や抜け毛や薄毛につながります。また、頭皮が傷つき、炎症を起こすと薄毛や抜け毛だけではなく、脱毛症を引き起こすこともあるため十分に注意しなければなりません。

髪の毛が極端に乾燥していると、フケが原因の脱毛症を引き起こすこともあります。健康な髪の毛を維持するためにも、頭皮を保湿する必要があるでしょう。

頭皮の乾燥を防ぐ保湿対策方法

​頭皮の健康を守るための、簡単にできる保湿対策を紹介します。

加湿器で湿度を保つ

頭皮が乾燥する主な原因として、空気の乾燥が挙げられます。

近年では在宅ワークが進んでおり、自宅で過ごす時間も多いです。外出時には空気が乾燥した場所で過ごすこともありますが、自宅にいる場合には加湿器を使って湿度を保ちましょう。

また、外出時は頭皮が乾燥しないよう帽子を着用するといった方法で頭皮の保湿対策をすることが大切です。

正しい方法でシャンプーをする

シャンプーによって頭皮が乾燥することもあるため、低刺激性のシャンプーを使ったり優しく髪を洗ったり、ぬるま湯を使ってシャンプーをしたりといった工夫をしましょう。

頭皮の乾燥を実感している場合には、頭皮に刺激が加わらないよう低刺激性のシャンプーを使って頭皮を丁寧に洗うことが大切です。

また、シャンプーは地肌につける前に手のひらで泡立てたうえで、手の指の腹で揉むように洗います。爪を立てて力強く洗うと、頭皮が傷ついて炎症を起こしたり、シャンプーやリンス、スタイリング剤の刺激によって頭皮環境が悪化したりといったこともあるため、頭皮を健康に保つためにも、優しく揉むように洗いましょう。

シャンプー後は、しっかりすすがないと頭皮にシャンプーと汚れが残り、頭皮環境の悪化や乾燥につながります。数分間かけて、十分にシャンプーを洗い流すことが大切です。髪をすすぐ際には、熱湯を使うと頭皮が乾燥をするため、ぬるま湯を使用しましょう。

ドライヤーを長時間使わない

シャンプーした後にドライヤーをかける際は、ドライヤーを使う時間や頭皮からある程度距離をあけることを意識しましょう。

シャンプーをした後、ドライヤーをかける前にしっかりとタオルドライで水分を拭き取ります。タオルドライをすることによって、ドライヤーをかける時間が短くなり、熱風が原因で頭皮が乾燥するのを予防できるでしょう。

また、髪の毛とドライヤーは距離を離し、同じ場所に長時間熱風を当てないよう、ドライヤーを動かしながら使うことが大切です。

つむじなど頭皮の負担を減らして薄毛予防!正しいドライヤーの方法

睡眠時間を十分に確保する

十分な睡眠をとることによって、肌の新陳代謝を促進する効果が期待でき、古くなった角質が溜まるのを予防できます。十分な睡眠により、頭皮の角質層にあるバリア機能を正常に維持できるため、頭皮の乾燥予防や保湿効果が期待できるでしょう。

新陳代謝を含め、体を健康な状態に保つには1日7~8時間ほどの睡眠が必要だといわれています。頭皮トラブルを予防するためにも、最低でも7時間は睡眠時間を確保することが大切です。

体重と年齢に合った水分量を摂取する

自分の体の大きさに適した水分量をとることも、頭皮を保湿するために重要です。1日の水分の摂取目安量は体重や年齢ごとに異なりますか、厚生労働省が推奨している水分量は「1日に必要な水分量(ml)=体重(kg)*年齢別必要量(ml)」で計算できます。

保湿ローションを使う

すぐにできる頭皮の乾燥予防・保湿対策としては、保湿ローションを活用する方法が挙げられます。しかし、保湿ローションは頭皮の乾燥を一時的に予防するものです。そのため、根本的に頭皮の乾燥を改善できるわけではありません。

乾燥しないような頭皮環境を作れるよう対策をしながら、保湿ローションを併用する必要があります。

頭皮を保湿して乾燥予防!健康な頭皮を維持しよう

健康な髪の毛を維持するためには、普段の生活のなかで頭皮が乾燥しないように予防する必要があります。頭皮の乾燥やフケ、髪の毛がパサついているなど異変を感じた場合には、頭皮の保湿対策を行うことが重要です。

AGAの進行を遅らせたり解消したり、薄毛や抜け毛を予防したりするためにも、正しい保湿対策をしましょう。

この記事の監修者
宮内 俊
ウィルAGAクリニック

多数のAGA患者の治療実績から生まれた独自の発毛理論をもとに、表参道ウィルAGAクリニック開院。 2018年5月ウィルAGAクリニックに改名し、全国に展開。千葉大学医学部卒。

ドクター紹介 +

多数のAGA患者の治療実績から生まれた独自の発毛理論をもとに、表参道ウィルAGAクリニック開院。 2018年5月ウィルAGAクリニックに改名し、全国に展開。千葉大学医学部卒。

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