AGA治療を始めるのが遅いと「手遅れ」になるって本当?その理由と対策について解説

公開日 / 2024.08.28 更新日 / 2024.08.23
この記事の監修者
宮内 俊
ウィルAGAクリニック 総括院長

多数のAGA患者の治療実績から生まれた独自の発毛理論をもとに、表参道ウィルAGAクリニック開院。 2018年5月ウィルAGAクリニックに改名し、全国14院を展開。現在、ウィルAGAクリニックの総括院長、医療法人社団紡潤会の理事長として日進月歩研究を進めながら、日々の診療にあたる。千葉大学医学部卒。

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多数のAGA患者の治療実績から生まれた独自の発毛理論をもとに、表参道ウィルAGAクリニック開院。 2018年5月ウィルAGAクリニックに改名し、全国14院を展開。現在、ウィルAGAクリニックの総括院長、医療法人社団紡潤会の理事長として日進月歩研究を進めながら、日々の診療にあたる。千葉大学医学部卒。

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「AGAの治療を始めたいけれど、もう手遅れなの?」
「もう手遅れだと言われた…AGAを治すのはあきらめるしかない?」

このような悩みをお持ちはいませんか?

AGA(男性型脱毛症)は、男性でよく見られる脱毛症として知られていますが、巷には「AGAは発症したらもう治らないから、治療をしても手遅れ」という意見が飛び交っています。

しかし、そのようなことはなく、適切に対策をすれば、AGA治療の手遅れを防ぐことができます。

今回は、AGA治療が手遅れな状態になる理由に加え、手遅れな状態を未然に防ぐ方法について解説します。

目次

AGA治療を始めるのが遅いと「手遅れ」になるって本当?

毛包や毛球を説明する画像

適切に対策をすれば、AGA治療の手遅れを防ぐことができると書きましたが、AGA治療を始めるのが遅すぎると、やはり「手遅れ」になることがあります。そのメカニズムについて解説しましょう。

AGA治療の「手遅れ」=毛根(毛母細胞)の大部分の死滅・寿命

人間の髪は、地肌から出ている「毛幹」と、地肌の中にある「毛根」によってできています。

毛根の一番奥には「毛球」があり、髪の元となる毛母細胞が、毛乳頭からの指示で分裂・増殖し、各部位に分化しさらに角化し、毛髪を作り出しています。

そして、毛包には一定の周期をもって成長と退縮を繰り返す「毛周期」と呼ばれるサイクルがあり、人の頭髪の場合だと下記のようなサイクルを繰り返します。

ヘアサイクル 詳細 期間/頭皮全体の割合
成長期 古い髪の毛が抜けたあと、新しい髪の毛が生えて「太く」「長く」成長する期間。 ・約2〜6年
退行期 髪の毛の成長が止まり、休止期を迎える準備段階。 ・約2〜3週間
休止期 髪の毛の成長が完全に止まり、新たな成長期が来る前に髪の毛が抜け落ちる時期。 ・約3〜4ヶ月

AGAの本質は、成長期が短縮しながら毛周期を繰り返すうちに毛包のサイズが小さくなり(ミニチュア化)、その結果十分に太い毛幹を形成できなくなることです。

こうした「毛包のミニチュア化」が見られるようになると、毛根(毛母細胞)が休眠状態となり、AGAを発症します。そして「毛包のミニチュア化」は、毛根(毛母細胞)が休眠状態になるだけでなく、成長期のヘアサイクル期間を短縮してしまいます。
人間のヘアサイクル(毛周期)は、一生涯で40回程度とされています。(個人差があります。)通常2~6年もある成長期が半年程度にまで短縮されてしまう場合がある為、最悪のケースでは毛根(毛母細胞)が20~30年で寿命を迎えてしまいます。頭髪の大部分の毛根(毛母細胞)が死滅してしまうと、治療するのが難しい状態、すなわち「手遅れ」と呼ばれる状態になってしまいます。

参考
毛と毛包の解剖・毛髪異常(AGA)|乾 重樹

進行度を確認できる「ハミルトン・ノーウッド分類」

事実、医療現場でAGAの進行度を判定するのに使われる「ハミルトン・ノーウッド分類」では脱毛が頭部の大部分に広がってしまった状態を最も重症としています。

Ⅰ型 ヘアラインの後退があまりなく、あったとしてもごくわずかなタイプ。
Ⅱ型 Ⅰ型よりも生え際の後退が進行している状態で、2cm程度見られる。
Ⅲ型 ヘアラインの後退が2cm以上見られ、頭頂部の薄毛もともに見られるタイプ。
Ⅲ型
vertex
頭頂部のみに薄毛が見られるタイプ。
Ⅳ型 前頭部、頭頂部の薄毛が見られるが、両者の薄毛は合流せず、それぞれ独立しているタイプ。
Ⅴ型 Ⅳ型よりも前頭部と頭頂部の薄毛が進んでいるが、かろうじて両者の合流には至っていない状態。
Ⅵ型 前頭部と頭頂部の薄毛の一部が合流した状態。
Ⅶ型 頭頂部からさらに後ろまで薄毛が進行し、側頭部と後頭部にしか髪が残っていない状態。

参考
AGA 治療、植毛|国民生活センター

手遅れになる前に知っておきたいAGAの原因は?

手遅れになる前に知っておきたいAGAの原因は?

では、AGAはなぜ発症するのでしょうか?

AGAの原因:男性ホルモンの分泌異常

AGAの原因は、男性ホルモンの分泌異常です。

男性ホルモンの一種である「テストステロン」が、還元酵素「5αリダクターゼ」と結びつくと「ジヒドロテストステロン(DHT)」が生成されます。このDHTが、毛乳頭にある男性ホルモン受容体に結合すると、毛母細胞の働きを低下させ、AGAの発症を引き起こします。

そして、AGAの原因である男性ホルモンの分泌異常を引き起こす要因には次のようなものがあります。

男性ホルモンの分泌異常が起こる原因①:ストレスで自律神経が乱れる

強いストレスは自律神経のバランスを不安定にさせ、ホルモンバランスを乱します。また、自律神経の乱れは血行不良にもつながり、髪の成長に必要な栄養素の運搬の阻害にもつながります。

男性ホルモンの分泌異常が起こる原因②: 慢性的な睡眠不足

睡眠時間が短くなると、髪の成長に必要なホルモンの分泌量が低下して悪影響を及ぼします。

また、睡眠不足は自律神経の乱れも引き起こすので、強いストレスが加わるのと同様に血行不良を引き起こし、頭皮に十分な栄養素が行き届かなくなります。

男性ホルモンの分泌異常が起こる原因③: 偏った食生活

健康的な髪を生やすには、髪の主成分であるタンパク質と、育毛をサポートする亜鉛やビタミンなどの栄養素が欠かせません。

しかし、インスタント食品やコンビニ弁当など、栄養に偏りのある食事ばかりをしていると、これらの栄養素が不足し、元気な髪が生えにくくなります。

男性ホルモンの分泌異常が起こる原因④: 過度な飲酒と喫煙

過度な飲酒は、髪の成長に必要なアミノ酸や亜鉛、ビタミンなどの栄養素を消費させます。また、喫煙経験のある男性は喫煙経験のない男性に比べ、AGAを発症する率が高いことも近年の研究で指摘されています。

男性ホルモンの分泌異常が起こる原因⑤:遺伝による影響

近年の研究によって、AGAのなりやすさが親から子へ引き継がれることがわかっています。

もちろん、必ずしも親が薄毛だから子も薄毛になるわけではありません。AGAの遺伝に関してはいまだに不明点も多いですが、親族に薄毛の人が多い場合は遺伝する可能性が高いと言えるかもしれません。

参考
男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン 2017 年版|公益社団法人日本皮膚科学会
禁酒は薄毛の予防効果あり? アルコールによる髪の抜け毛・薄毛の仕組み|カミわざ
男性向け「薄毛・抜け毛の原因と今すぐできる対策方法徹底調査」|カミわざ
薄毛の予防|第一三共ヘルスケア

どうしてAGA治療を始めるのが遅いと「手遅れ」になってしまうのか

どうしてAGA治療を始めるのが遅いと「手遅れ」になってしまうのか

では、なぜAGA治療は始めるのが遅いと「手遅れ」になってしまうのでしょうか?それには次の2つの理由があります。

AGA治療が手遅れになる理由①:AGAは進行性の脱毛症だから

AGAは進行性の脱毛症です。

発症が疑われるのに何も対策をしないでいると、緩やかに進行し、いずれは頭部の大部分の毛包で「ミニチュア化」が起こります。

ここまで行くと、すべての毛包に対して治療を施し、髪を生やすのにはかなりの時間がかかります。そして、さらにAGAの進行が進み、手遅れとなることがあるのです。

AGA治療が手遅れになる理由②:AGAの治療薬は効果を発揮するのにやや時間がかかるから

AGAには、薬を服用する「内服薬」や、患部に直接薬を塗布する「外用薬」、頭皮に直接有効成分を注入する「メソセラピー」、そして自分の健康な毛を脱毛が見られる患部に移植する「自家植毛」などさまざまな治療法があります。

どれも正しく使用・実施すればAGAに対して高い効果を発揮しますが、その効果を発揮するまでにはやや時間がかかります。

内服薬の場合だと、約6ヶ月以上は継続して飲み続ける必要があるとされています。他の治療法も、一度の施術で目覚ましい効果が見られることは少なく、ある一定の期間は治療の継続が必要です。

このように、治療そのものにも時間がかかるのがAGAの性質であるにもかかわらず、治療を後回しにしていると、さらに時間がかかって手遅れになる可能性が高まります。

参考
男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン2017年版|公益社団法人日本皮膚科学会

AGA治療が手遅れになる前にできる対策は?

AGA治療が手遅れになる前にできる対策は?

さて、ここまでAGA治療における「手遅れ」について解説してきました。
AGA治療における手遅れとは、頭部の大部分で「毛包のミニチュア化」が進行し、毛根(毛母細胞)が死滅・寿命を迎えてしまった状態で、治療を試みても元のふさふさの状態に戻れる可能性が低いことを意味します。
しかし、毛根(毛母細胞)は簡単に死滅することはありません。適切に対策をすれば、AGA治療の手遅れを防ぐことができます。

では、どうすればAGA治療の手遅れを防げるのでしょうか?

AGA治療が手遅れになるのを防ぐ対策①:AGAを発症した初期からクリニックで治療を開始する

まずは、AGAを発症した初期からクリニックで治療を開始することが大切です。

前述したように、AGAは発症すると徐々に進行し、脱毛が頭部全体で見られるようになります。しかし、発症初期であれば、まだDHTによる影響が少ないため、薬を中心とした基本的な治療法で改善できる可能性が高まります。

ゆえに、発症が疑われたら速やかにクリニックを受診し、治療を開始するのが有効です。

また、最近はドラッグストアなどでもAGAの治療薬は購入できるため、「わざわざクリニックに行く必要はないのでは?」と考える方もいるでしょう。

けれども、市販のAGA治療薬には効果が乏しいものもあり、しかも自分の頭皮に合わない市販薬を使ってしまうと、頭皮環境が悪化し、さらに症状が進んでしまうリスクがあります。

より確実に、そして早く治療をしたいときは、クリニックに在籍するAGA治療の専門医に診察を受け、自分に合った治療をすることが近道です。

AGA治療が手遅れになるのを防ぐ対策②:AGA治療を自己判断で中断しない

クリニックでAGA治療を開始したら、自己判断で治療薬の服用や施術を中断することはおすすめしません。

前述したように、AGAの治療薬や施術が効果を発揮するまでにはやや時間がかかるため、中には「薬を飲んでいるのに全然効果がない!」と、治療を途中でやめてしまう人がいます。

しかし、その間にも脱毛は進行するため、かえって症状悪化を進めることになり、治療をより困難にさせます。

効果がない期間を過ごすのは不安もあるでしょう。けれども、それを乗り越えてこそ、自分が求める効果を得ることにつながるのです。

参考
男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン2017年版|公益社団法人日本皮膚科学会

AGA治療が手遅れになる前に!ウィルAGAクリニックでAGA治療を始めましょう

AGA治療が手遅れになる前に!ウィルAGAクリニックでAGA治療を始めましょう

今回は、AGA治療の「手遅れ」について解説しました。

AGA治療をより早く、そして確実に治療するためには、AGA専門クリニックで治療を受けることが先決です。

どのクリニックに通えば良いかわからないという方は、ウィルAGAクリニックにご相談ください。当院に在籍する医師はAGA治療の実績が豊富で、これまでたくさんの患者様の治療を担当してきました。

また、当院では内服薬を用いた定番の治療法から、新しい技術を取り入れた治療法まで幅広く患者様にご提案することが可能です。

まずは、当クリニックの無料カウンセリングにお越しください。ウィルAGAクリニックは、患者様のAGAや薄毛の問題を解決するために、全力でサポートしていきます。

【よくある質問】

AGA治療における「手遅れ」とはどのような状態ですか?

AGAは、毛髪のヘアサイクルに乱れが生じ、髪が生える「成長期」が短縮することで発症しますが、症状が悪化すると頭部の大部分で髪の土台となる毛包が「ミニチュア化」し、脱毛が広範囲で見られるようになります。そして、大部分の毛根(毛母細胞)が通常より早く寿命を迎えてしまう為、「手遅れ」と言われるようになります。

AGA治療の「手遅れ」を防ぐにはどうすれば良いですか?

まずは、とにかく早くAGAクリニックで治療を受けることが大切です。より症状が軽い段階で治療を開始すれば、治療薬や施術の効果を実感しやすくなります。そして、治療を始めたら途中でやめてはいけません。治療開始当初は効果が見られない期間がしばらくありますが、それを乗り越えることで、AGAの改善に近づきます。

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