なぜAGA治療薬を個人輸入するの?危険性やメリット・デメリットを解説!
「AGA治療薬の個人輸入って何だろう…」
「フィナステリドやミノキシジルを個人輸入する危険性とは?」
AGA治療薬は専門のクリニックで処方してもらう以外にも、個人輸入によって手に入れることができます。ただし、服用しても薄毛改善の効果がないばかりか健康被害を起こすリスクがあります。
この記事では、AGA治療薬を個人輸入する危険性やメリット・デメリットについて解説していきます。ぜひ参考にしてください。
目次
AGA治療薬の個人輸入とは?
個人輸入とは、個人で使用することを目的に、海外の小売店やメーカーなどから製品を購入することです。
フィナステリドやデュタステリド、ミノキシジルなどの有効成分を含むAGA治療薬も、個人輸入で入手できます。ただし海外との直接の取引になるうえ、健康被害などのリスクもあるため注意が必要です。
参考:
・海外の製品を並行輸入品や個人輸入品として購入するときの注意点-安全性に問題、返品や交換・リコール対応ができない可能性も-|消費者庁
海外製AGA治療薬の特徴
海外製AGA治療薬は、価格が安いのが特徴です。
ただし国内正規品とは異なり、医薬品医療機器等法(薬機法)に基づいた品質・有効性・安全性の確認がされていません。偽物や粗悪品の可能性もあり、健康被害に遭うリスクが高いです。
AGA治療薬を個人輸入する人がいるのはなぜ?
医薬品の個人輸入はリスクが高く、厚生労働省でも注意を呼び掛けていますが、それでもAGA治療薬を個人輸入する方はいます。考えられる理由は、AGA治療薬の個人輸入は安く手軽だからです。
厚生労働省のデータによると、個人輸入経験者のうち今後も個人輸入をするつもりの方に理由を尋ねたところ、「値段が安いから」・「インターネットを利用して手軽に注文できるから」と回答した人がそれぞれ 6 割以上いたようです。
危険性を認識しながら個人輸入を続ける方も多いようですが、健康被害に遭うリスクを考えるとおすすめはできません。
参考:
・医薬品(全般)の個人輸入実態調査|厚生労働科学研究成果データベース
AGA治療薬を個人輸入するのは危険性が高い!6つのリスク
AGA治療薬を個人輸入する場合、治療効果がなかったり健康被害を引き起こしたりする危険性が高いです。
個人輸入のリスクとして考えられるのは、以下の6点です。
- AGA治療薬が偽物の可能性がある
- AGA治療薬が粗悪品の可能性がある
- 日本での有効性や安全性が確認されていない
- 外国語で書かれた説明を理解できない可能性がある
- 正しい服用方法を守るのが難しい
- 薄毛・抜け毛の原因がAGAではない可能性がある
AGA治療薬を個人輸入するリスク①:AGA治療薬が偽物の可能性がある
まず考えられるのは、「届いたAGA治療薬が偽物だった」という可能性です。表示されている成分や製造年月日、使用期限などが偽造されています。
さらに、AGA治療とは関係のないビタミン剤だったり、そもそも薬とは呼べない代物だったりするケースもあります。このような偽物を服用したら効果が得られないばかりか、思わぬ健康被害を起こすリスクがあります。
AGA治療薬を個人輸入するリスク②:AGA治療薬が粗悪品の可能性がある
個人輸入したAGA治療薬が偽物とまではいかなくても、粗悪品の可能性があります。正規品と比べて品質が劣っていたり、安全性が低かったりします。
具体的には、有効成分がラベルに記載されている量より少なかったり、回収品であったり、消費期限切れだったりする可能性があり、それらはラベルを張り替えられたら容易に判別することができません。中には、不衛生な環境で製造されたものもあるかもしれません。
本来の治療効果は期待できず、健康被害に遭うリスクがあります。
AGA治療薬を個人輸入するリスク③:日本での有効性や安全性が確認されていない
日本国内で流通している正規医薬品は、「医薬品医療機器等法(薬機法)」という法律に基づいて有効性や安全性が確認されています。しかし、個人輸入の医薬品ではチェックされていないため、品質が保証されていません。
安全性が低いうえ、海外の基準を満たすAGA治療薬だったとしても、日本人の体質には合わない危険性があります。
参考:
・医薬品等を海外から購入しようとされる方へ |厚生労働省
AGA治療薬を個人輸入するリスク④:外国語で書かれた説明を理解できない可能性がある
個人輸入したAGA治療薬は海外で製造されたものなので、成分表や説明書は外国語で書かれているケースが多いです。日本語で説明されたAGA治療薬と比べると、用法用量を正しく守れないリスクが高いと言えます。
間違った服用によって、思わぬ副作用につながる危険性があります。
AGA治療薬を個人輸入するリスク⑤:正しい服用方法を守るのが難しい
AGA治療薬を個人輸入するということは、医師や薬剤師の指導がないまま服用するということになります。説明書に載っている服用のルールが本当に正しいのか、そもそも自分はAGA治療薬を服用できる体質なのかといった点が分かりません。
症状に合った適切なAGA治療薬を正しく服用できていなければ、健康被害につながるリスクが高いです。
AGA治療薬を個人輸入するリスク⑥:薄毛・抜け毛の原因がAGAではない可能性がある
AGA治療薬を個人輸入する場合、クリニックを受診しないまま自己判断で購入する方が多いでしょう。しかし、AGA以外の脱毛症を発症していたり、生活習慣の乱れによる一時的な薄毛・抜け毛だったりする可能性もあります。
AGA治療薬に有効成分が含まれていたとしても、原因に合った作用がなければ改善効果は期待できません。アプローチが間違っているため、症状が悪化し続けるおそれもあります。
AGA治療薬を個人輸入で手に入れるメリット
危険性が高いAGA治療薬の個人輸入ですが、それでも利用する方がいるのはメリットがあるからです。
個人輸入のメリットは以下の3点です。
- 価格が安い
- 誰かに相談せずに購入できる
- クリニックを受診する手間がない
AGA治療薬を個人輸入するメリット①:価格が安い
クリニックで処方されるAGA治療薬に比べると、個人輸入は価格が安い傾向にあります。
基本的に長期間服用する必要があるAGA治療薬を低価格で購入できるのは、治療のコストを抑えたい方にとって大きな魅力に感じるでしょう。
ただ先ほどお伝えしたように、個人輸入したAGA治療薬は効果がなかったり、健康被害に遭ったりするリスクが高いです。せっかく購入したのに薄毛・抜け毛が改善されない場合や、発生した健康被害を治療する場合は、結果的にコスパが悪くなると言えます。
AGA治療薬を個人輸入するメリット②:誰かに相談せずに購入できる
個人輸入は主にインターネットを使うので、誰にも相談せずにAGA治療薬を服用できます。通販サイトで注文したら、あとは家に届くのを待つだけです。
周囲に知られたくない方にとっては、大きなメリットに感じるでしょう。
AGA治療薬を個人輸入するメリット③:クリニックを受診する手間がない
AGA治療薬の個人輸入は、クリニックに行く必要がありません。薄毛・抜け毛を相談できるクリニックを探したり、受診したりする手間を省くことができます。
家や職場の近くに相談できるAGAクリニックがない方や、スケジュールに余裕がない方にとってメリットです。
AGA治療薬を個人輸入で手に入れるデメリット
AGA治療薬を個人輸入するデメリットは、以下の3点です。
- AGA治療薬が届くまで時間がかかる
- 健康被害を起こしても救済制度を利用できない
- 全て自己責任での服用になる
AGA治療薬を個人輸入するデメリット①:AGA治療薬が届くまで時間がかかる
個人輸入は海外との取引なので、購入したAGA治療薬が配送されるまで時間がかかりやすいというデメリットがあります。場合によっては、天候不良や事故などによってさらに遅くなるかもしれません。
薬の切れるタイミングで届くはずだったAGA治療薬が間に合わず、服用できないというトラブルに遭う可能性が考えられます。
AGA治療薬を個人輸入するデメリット②:健康被害を起こしても救済制度を利用できない
日本で流通している医薬品は、医薬品医療機器等法(薬機法)を遵守したうえで販売されています。患者が正しく使用したのに重大な健康被害が生じた場合は、患者に対して医療費や年金などの給付を行う「医薬品副作用被害救済制度」という制度があります。
しかし、個人輸入された医薬品によって健康被害が起きたケースでは、救済の対象となりません。万が一のことがあっても、自分自身で対処する必要があります。
参考:
・医薬品等を海外から購入しようとされる方へ |厚生労働省
AGA治療薬を個人輸入するデメリット③:全て自己責任での服用になる
個人輸入は海外の会社と直接取引するので、服用や購入で何らかのトラブルが発生しても全て自己責任で対応することになります。
輸入代行業者を利用した場合でも、責任を負ってくれるとは限りません。購入者の責任とされることがあるので、ご注意ください。
AGA治療薬の個人輸入に粗悪品が多い理由
個人輸入の医薬品の中でも、AGA治療薬に粗悪品が多いのは自費診療で保険が適用されず、金銭的な負担が大きくなりやすいためだと考えられます。AGAに悩む方は価格の安い個人輸入に どうしても魅力を感じます。
また、症状について相談したり診察してもらったりするのが恥ずかしい、と感じる方がいるのも理由の一つです。通販ならスマホやパソコンで完結するので、誰にも相談せずに手軽に買えます。
このような「安い方が良い」「AGAが恥ずかしい」という気持ちを悪用し、 悪徳業者が粗悪品を売りつけるターゲットにしていると考えられます。
参考:
・ネットで購入する薬の約半数が偽物! 専門家に聞く偽装医薬品から身を守る3か条 | 週刊女性PRIME
AGA治療薬を個人輸入することに対する厚生労働省の見解
厚生労働省では、医薬品や化粧品などの安易な個人輸入に対して注意喚起を行っています。安さや手軽さといったメリットよりも、危険性の方が大きい場合が多いと考えられるからです。
特に、医薬品の個人輸入を考えている方に対しては、自己判断せずに家族の方などと話し合う、地域の医師や薬剤師などの専門家に相談する、といったことをおすすめしています。伝えにくいことかもしれませんが、自分自身の健康を守るためにも安易な個人輸入は避け、まずは周囲の人に相談してみてください。
参考:
・医薬品等を海外から購入しようとされる方へ |厚生労働省
AGA治療薬を個人輸入することに対する法的な見解
AGA治療薬の個人輸入は、違法となるケースがあります。個人輸入する場合は原則、地方厚生局に必要書類を提出しなければいけません。営業のための輸入でないと証明する必要があるからです。ただし、個数や容量が決められた範囲内なら、特例として税関の確認を受けたうえで輸入することができます。
気をつけなければいけないのは、あくまで自分で利用することが目的である点です。個人輸入したAGA治療薬をほかの人へ売ったり譲ったりするのはもちろん、ほかの人の分をまとめて輸入するのも認められません。医薬品医療機器等法(薬機法)違反となるので、注意する必要があります。
参考:
・医薬品等を海外から購入しようとされる方へ |厚生労働省
・医薬品の個人輸入に注意しましょう!/京都府ホームページ
安心安全なAGA治療薬なら個人輸入よりもクリニックでの処方がおすすめ
AGA治療薬を個人輸入する危険性やメリット・デメリットについて解説しました。
個人輸入には安い以外にメリットはなく、 届くまで時間がかかったり救済制度を利用できなかったりします。健康被害に遭う危険性も高いため、AGAクリニックとしてはおすすめできません。
安心安全なAGA治療薬で効果的な薄毛改善を目指すなら、AGA専門 のクリニックにご相談ください。
【よくある質問】
AGA治療薬を個人輸入するリスクとして考えられるのは、以下の6点です。
・AGA治療薬が偽物の可能性がある
・AGA治療薬が粗悪品の可能性がある
・日本での有効性や安全性が確認されていない
・外国語で書かれた説明を理解できない可能性がある
・正しい服用方法を守るのが難しい
・薄毛・抜け毛の原因がAGAではない可能性がある