「ヘアタトゥー」は医療技術を使ったアートメイク

公開日 / 2020.09.26 更新日 / 2024.04.18
この記事の監修者
宮内 俊
ウィルAGAクリニック 総括院長

AGA患者70,000件以上※の治療実績から生まれた独自の発毛理論をもとに、表参道ウィルAGAクリニック開院。 2018年5月ウィルAGAクリニックに改名し、全国14院を展開。現在、ウィルAGAクリニックの総括院長、医療法人社団紡潤会の理事長として日進月歩研究を進めながら、日々の診療にあたる。千葉大学医学部卒。

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AGA患者70,000件以上※の治療実績から生まれた独自の発毛理論をもとに、表参道ウィルAGAクリニック開院。 2018年5月ウィルAGAクリニックに改名し、全国14院を展開。現在、ウィルAGAクリニックの総括院長、医療法人社団紡潤会の理事長として日進月歩研究を進めながら、日々の診療にあたる。千葉大学医学部卒。

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ヘアタトゥー

ヘアタトゥーは、タトゥーの一種です。タトゥーとは、針などで皮膚に傷をつけ、その傷に染料を注入して色をつける技術です。
腕や背中などに入れるタトゥーは絵を描きますが、ヘアタトゥーは頭皮に「髪」を描きます。
この記事では、ヘアタトゥーの基礎知識と、そのメリット・デメリットを紹介します。

ヘアタトゥーとは何か、施術するメリットは

「ヘアタトゥー」と「頭に入れるタトゥー」は、似た技術を使いますが、別物と考えてください。頭に入れるタトゥーは、一般的なタトゥーと同じように、絵や模様を描きます。プロレスラーが、迫力をつけるために頭にタトゥーを入れることもあります。
一方のヘアタトゥーは、AGA(男性型脱毛症)に悩む患者さんが、髪の毛があるようにみせる施術です。
髪の毛があるようにみせるといっても、もちろん頭皮にタトゥーを入れる方法なので、長髪は再現できません。
ヘアタトゥーで再現できるのは、いわゆる「坊主頭」です。または、スキンヘッドよりほんの少しだけ長い髪の毛の状態です。

黒い点々「ドット」を入れていく

ヘアタトゥーでは、頭皮に「黒い点々」を入れていきます。
AGAでほぼ完全に頭頂部の髪の毛がなくなってしまうと、いわば「つるつる」状態になってしまい、見た目がよくないと感じる人がいます。
一方で、わざと坊主頭やスキンヘッドにしている人たちは、生やそうと思えばいつでも髪の毛を生やすことができるので、頭頂部に髪の毛の先端部分になる「黒い点々」が見えます。
ヘアタトゥーで再現するのは、この「黒い点々」です。
「黒い点々」のことを、ヘアタトゥーでは「ドット」と呼んでいます。

ヘアタトゥーの施術方法とメリット

ヘアタトゥーは医療技術を使って施術するので、医療機関でしか行えません。ただ、AGA治療を手掛けているすべてのクリニックがヘアタトゥーを行っているとは限らないので、事前に電話やメールで問い合わせることをおすすめします。

現在の生え際とかつての生え際の間を埋める

ヘアタトゥーの施術では、針を使って、特殊な染料を頭皮に注入していきます。
坊主頭にしても、生え際の後退は、完全には隠すことはできません。そこで「現在の実際の生え際」から「従来の生え際(AGAが始まる前の生え際)」までの間の頭皮に、ドットを埋めていくわけです。
ドットの色や大きさや、ドットどうしの間隔を、本来の毛がある場所と酷似させれば、生え際が元に戻ったようにみえます。

薄くなった生え際にも有効

また、ヘアタトゥーを、髪の毛の分け目に使う方法もあります。
長年、同じ場所で髪の毛を分けていると、分け目周辺の髪の毛が抜けてしまい、「分け目の地肌の筋」が太くなってしまいます。そこで、分け目の地肌にドットを描いていけば、分け目の地肌の筋が細くなったように見えます。

円形脱毛症の患者さんに施術することも

円形脱毛症の患者さんがヘアタトゥーを入れることがあります。ヘアタトゥーを入れても、脱毛部分は脱毛したままですが、目立ちにくくすることができます。
円形脱毛症を、周囲の髪の毛を長くすることで隠している人は、そこにヘアタトゥーを入れておけば、髪の毛をかき上げても脱毛部分に気づかれずに済むでしょう。

ヘアタトゥーの効果は大体2、3年

ヘアタトゥーの効果は、人にもよりますが、大体2、3年は色味が落ちないとされています。ただし、色落ちするといっても急に薄くなったりなくなったりするわけではないので、気になり始めたらまたクリニックでドットを入れてもらうことができます。

生えてくる可能性をつぶすことはないとされている

円形脱毛症の場合、しばらくすると髪の毛が生えてくることがあります。
それで、ヘアタトゥーを円形脱毛症が起きた場所に入れると、「それが悪い刺激になって本来生えてくるはずの髪の毛が生えなくなるのではないか」と心配するかもしれません。
影響がまったくないとはいえないかもしれませんが、それほど心配する必要はないでしょう。
髪の毛は、頭皮から2mmほど下にある毛母細胞から生まれます。一方でヘアタトゥーは、頭皮から0.2mmほど下の真皮という皮膚の層に染料を注入します。つまり、ヘアタトゥーで使う針も染料も、2mm下の毛母細胞には触れないことになっています。

ヘアタトゥーのデメリット

ヘアタトゥーのデメリットを紹介します。

施術者の技術に大きく左右される

最も大きなデメリットは、施術者(医師)の技術に大きく左右されてしまうことです。
坊主頭やスキンヘッドでも、地毛の部分の形は人それぞれです。ドットは、その人それぞれの地毛の部分の形を再現しなければなりません。
例えば、地毛の部分の黒い点々が小さいのに、ドットが大きくなってしまうと、ヘアタトゥーをしていることがわかってしまいます。
ヘアタトゥーを入れるクリニックは厳選したほうがよいでしょう。技術に自信があるクリニックなら、過去の実施例のビフォア・アフター写真を用意しているので、それを見せてもらってください。

施術後に炎症を起こすことがある

ヘアタトゥーでは、一定面積の頭皮を針で刺激することになるので、炎症を起こすことがあります。また、薄くかさぶたができることもあります。ただクリニックによっては軟膏を用意してくれるので、それを塗っておけば大事には至らないでしょう。
施術から10日ほどは頭皮を刺激しないようにします。激しい運動や大量のアルコール、サウナ、エステ(頭皮マッサージ)は避けることになります。頭を洗うことはできます。

まとめ~特殊なAGA対策といえます

AGA対策やAGA治療には、毛を増やしたり毛を育てたり毛を植えたりするものがありますが、ヘアタトゥーはそのどれでもありません。
ヘアタトゥーは、毛を描きます。
そのため、かなり特殊なAGA対策といえます。施術しているクリニックも多くありませんし、施術を受けた人もまだ少数派です。
施術をする前に、クリニックによく相談するようにしてください。

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