「AGA」と「育毛」はどう違う?メカニズムの違いやオススメの育毛剤を紹介

公開日 / 2020.11.05 更新日 / 2024.08.14

薄毛が気になり始めてインターネットで対策方法を調べると、育毛や発毛や増毛といった言葉を目にするようになるはずです。

「髪の毛を育めば、髪の毛が発生しやすくなって増えやすくなる」と考えてしまうと、育毛・発毛・増毛は同じ意味を持つように感じるかもしれませんが、AGA(男性型脱毛症)治療の領域では、この3つの言葉は異なる意味で使われています。

この記事では「育毛」に焦点を当てて解説していきます。

【Youtubeでも解説中!】
Dr.シュンの発毛チャンネル
https://www.youtube.com/watch?v=WM3-m8R2MYc

1.育毛とは

 育毛は、今ある髪の毛にアプローチする手法です。一方、発毛はなくなったり薄くなったりした髪の毛に働きかける手法です。両者はかなり異なります。

(1)今ある髪の毛にアプローチするのが育毛

育毛の対象となる「今ある髪の毛」とは、将来的に抜け毛や薄毛になりそうな髪の毛になります。このことから、育毛は予防的な措置と考えることができます。

もし、今すでに髪の毛が十分細く短くなってしまっている場合は、育毛では不十分で、発毛が必要になります。

まだ薄毛といえる状態でなければ育毛を選び、すでに薄毛といえる状態であれば発毛を選びます。

 

(2)育毛の仕方、育毛剤の基礎知識

育毛は髪の毛を育むことなので、例えばヘアマッサージを受けたり、シャンプーを取り換えたりすることも育毛の1つといえます。

ただ、より高い効果を狙うのであれば、医薬品メーカーがつくっている育毛剤を使って育毛に取り組んだほうがよいでしょう。

育毛剤には「医薬部外品」「抜け毛、薄毛予防」「健常な人が使う」という特徴があります。

医薬部外品について解説します。

薬は大きく医薬品と医薬部外品にわかれます。

医薬品は厚生労働省が効果を「認めた」有効成分が配合された薬です。

医薬部外品は厚生労働省が「許可した」有効成分が配合された薬です。医薬部外品は、厚生労働省が効果を認めたわけではない点が、医薬品と異なります。

だからといって医薬部外品が劣るというわけではありません。医薬部外品である育毛剤については、製薬メーカーなどがしのぎを削って研究を重ねているので、血行促進効果や毛根への栄養補給をしっかり行えるものもあります。

 

(3)生活習慣の改善も育毛に有効

育毛に着手したら、生活習慣の改善にも取り組みましょう。髪の毛は体の一部です。したがって、髪の毛だけが不健康で残りのすべての体の部位が健康ということはまずあり得ず、薄毛になっていれば体のどこかに支障をきたしているはずです。

食生活の改善は真っ先に取り組んだほうがよいでしょう。栄養バランスを整え、野菜を多く食べ、暴飲暴食を控えてください。どうしても栄養摂取に偏りが生じたら、サプリメントを活用しましょう。

睡眠時間を多く取ったり、ストレスを回避したりする生活にしましょう。髪の毛は細胞分裂が激しく起こっている部位の1つなので、体調不良の影響を受けやすいからです。

薄毛は病気で育毛は病気予防ですので、病気予防である以上、生活習慣の改善は欠かせません。

 

2.育毛と発毛の違い

育毛が予防なら、発毛は治療です。
育毛剤は医薬部外品ですが、発毛剤は医薬品になります。

 

(1)育毛を行ったほうがよい場合

育毛を行ったほうがよいのは、「まだ」発毛が必要とはいえない状態の人です。つまり、まだAGAが発症しているとはいえない状態であれば、育毛から試していったほうがよいでしょう。

 

(2)発毛を行ったほうがよい場合

発毛を行ったほうがよいのは、AGAを発症している人です。したがって、髪の毛の状態によって、育毛から発毛に移行する必要があります。

育毛が必要な状態と発毛が必要な状態の見極めは、一般の人では難しいので、薄毛が気になったら一度AGA治療専門のクリニックに相談に行ったほうがよいでしょう。

 

3.育毛剤の効果とおススメ度

育毛剤は何を使ったよいのでしょうか。日本皮膚科学会が評価している育毛成分を紹介します(*)。

育毛剤を選ぶとき、これから紹介する成分が含まれているかどうかチェックしてみてください。

 

*:男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン 2017 年版

https://www.jstage.jst.go.jp/article/dermatol/127/13/127_2763/_pdf

このガイドラインは世の中に出回っている髪の毛によいとされる成分を、次の5段階で評価しています。

A:行うよう強く勧める

B:行うよう勧める

C1:行ってもよい

C2:行わないほうがよい

D:行うべきではない

上記にもとづき、各成分について解説をしていきます。

 

(1)t-フラバノン 

t-フラバノンという成分について、日本皮膚科学会のガイドラインは「C1:行ってもよい」としています。

 

したがってt-フラバノンは一定の効果が期待できる成分であることがわかります。

ある実験で14人の男性にt-フラバノンを配合した育毛剤を6カ月使ってもらったところ、既存の髪の毛が太くなり、新しい髪の毛も20%ほど太くなっていることが確認できました。

またt-フラバノンを4カ月使った場合と6カ月使った場合では、後者のほうに高い効果がみられました。

t-フラバノンは頭皮に塗るタイプの育毛剤に配合されています。

 

(2)サイトプリンについて

サイトプリンという成分の評価も「C1:行ってもよい」です。

43人の男性にサイトプリンを配合した育毛剤を使ってもらったところ、10%台~約20%ほどの改善がみられました。

サイトプリンは外用(塗り薬)で投与します。

 

(3)フィナステリドについて

フィナステリドは、男性には「A:行うよう強く勧める」ですが、女性には「D:行うべきではない」となっています。男性は積極的に使ってよいですが、女性の場合は使用してはいけません。

フィナステリドは内服(飲み薬)で投与します。

 

(4)ミノキシジルの「内服」は効果なしとされているが…。

皮膚科学会ではミノキシジル内服はDとなっています。これは、効果や安全性を示す試験が不足しているために内服を推奨していない、という意味です。

ただ、AGA専門クリニックによっては、ミノキシジル内服を使用するところがあります。経験的に効果がしっかり出ることがあるからです。もちろん、その場合、体調に問題ないか、しっかり診察しているか、ということが重要になってきます。

また2020年9月に、ミノキシジル内服の安全性についての論文(Efficacy and Safety of Oral Minoxidil 5mg Once Daily in the Treatment of Male patients with Androgenetic Alopecia)は発表されています。他の論文でもミノキシジル内服について効果と安全性が示されています。

 

4.育毛や発毛に関するご相談はWill AGA クリニックへ

育毛は予防、発毛は治療と覚えておきましょう。

もし自分の髪の毛に必要なのが、育毛なのか発毛なのか迷ったら、Will AGA クリニックにお気軽にご相談ください。

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この記事の監修者
宮内 俊
ウィルAGAクリニック

多数のAGA患者の治療実績から生まれた独自の発毛理論をもとに、表参道ウィルAGAクリニック開院。 2018年5月ウィルAGAクリニックに改名し、全国に展開。千葉大学医学部卒。

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多数のAGA患者の治療実績から生まれた独自の発毛理論をもとに、表参道ウィルAGAクリニック開院。 2018年5月ウィルAGAクリニックに改名し、全国に展開。千葉大学医学部卒。

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