AGA治療をやめたらどうなる? AGA治療のやめどきについても解説

公開日 / 2021.06.30 更新日 / 2021.06.30
この記事の監修者
宮内 俊
ウィルAGAクリニック 総括院長

AGA患者70,000件以上※の治療実績から生まれた独自の発毛理論をもとに、表参道ウィルAGAクリニック開院。 2018年5月ウィルAGAクリニックに改名し、全国14院を展開。現在、ウィルAGAクリニックの総括院長、医療法人社団紡潤会の理事長として日進月歩研究を進めながら、日々の診療にあたる。千葉大学医学部卒。

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AGA患者70,000件以上※の治療実績から生まれた独自の発毛理論をもとに、表参道ウィルAGAクリニック開院。 2018年5月ウィルAGAクリニックに改名し、全国14院を展開。現在、ウィルAGAクリニックの総括院長、医療法人社団紡潤会の理事長として日進月歩研究を進めながら、日々の診療にあたる。千葉大学医学部卒。

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AGA治療では下記の有効成分がよく使用されます。

  • フィナステリド(内服薬/DHTの抑制)
  • デュタステリド(内服薬/DHTの抑制)
  • ミノキシジル(外用薬/血管拡張作用により発毛促進)

上記3つは効果が認められている有効成分です。個人差がありますが、3か月~6か月ほどで効果が出てきます。今回はAGA治療薬をやめたらどうなるのか解説します。

AGA治療のやめどきについてもあわせて解説しますので、抜け毛や薄毛が気になる方は参考にしてください。

1.AGA治療をやめたらどうなるのか

AGAは進行性のある男性型脱毛症です。進行性のあるAGAを治療中、薬をやめるとどうなるでしょうか。

結論から言いますと、少しずつ薄毛の症状が進む可能性があります。

AGAはジヒドロテストステロン(DHT)が原因です。男性ホルモンのテストステロン5α還元酵素と結合するとDHTが生成されます。DHTにより毛母細胞の増殖が抑制され、少しずつ薄毛が進行していくのがAGAです。

フィナステリドデュタステリドにはDHTを抑制する効果があります。しかし、薬をやめると再びDHTの量が増える可能性が高いです。

1-1.AGA治療を中止すると効果が消失する

使用中止後のフィナステリドやデュタステリドは、いずれ血中から消失します。血中から有効成分が消失すれば、その効果も消失します。

ミノキシジルの効果も永久に続くわけではありません。使用中止後、しばらく経過すると効果が切れると考えてください。

AGAには下記のようなタイプがあります。

AGAタイプ 主な特徴
M字型 額の生え際から髪の毛が後退する
O字型 頭頂部から髪の毛が薄くなる
U字型 額の生え際から頭頂部にかけて薄くなる

最悪のケースでは薬をやめた後、U字型まで進む恐れがあります。

2.AGA治療のやめどきはいつなのか

AGA治療には下記のようなやめどきがあります。

  • 12か月以上過ぎても効果が出ないとき
  • 満足できるまで発毛したとき
  • 肝臓の値に異常が出たとき
  • 頭皮に異常が出たとき
  • パートナーと子作りするとき
  • 1か月あたりの予算が足りなくなったとき

上記6つのやめどきについて詳しく説明していきましょう。

2-1.12か月以上過ぎても効果が出ないとき

薬のやめどきとなるのが、12か月以上過ぎても効果が出ないときです。

個人差がありますが、薬の効果は3か月から6か月ほどで出てきます。効果が出ないからといって1か月~2か月でやめないでください。

ただし、12か月以上過ぎても何も変化がないときは、それ以上続けても効果が出ない可能性が高いです。実際6か月目が微増すぎて気づかれず、1年目でやっとはっきりしてくる方もいます。

また、効果が出ないときは他の原因で脱毛している可能性があります。なかなか効果が出ないときは医師に相談し、原因にあった治療を受けてください。

2-2.満足できるまで発毛したとき

満足できるまで発毛したときも薬のやめどきです。

フィナステリドまたはデュタステリドとミノキシジルは併用できます。内服薬で脱毛を予防し、外用薬で発毛を促進させる併用方法です。

内服薬・外用薬を同時にやめると、再び薄毛の症状が始まりかねません。満足できるまで発毛したら、ミノキシジルのみやめるかミノキシジルを半分にするとよいでしょう。ミノキシジルをやめた後はフィナステリドまたはデュタステリドを使用し、脱毛を予防していきます。事前に発毛の目標を定めておくと、やめどきが分かりやすいです。

2-3.肝臓の値に異常が出たとき

フィナステリドまたはデュタステリドを服用中、血液検査で肝機能の値に異常が出たときはやめどきです。

AGAクリニックでは血液検査を行い、肝機能の値を調べています。

肝機能の値 値が大きく上昇するとき
AST・ALT 急性肝炎・慢性肝炎・アルコール性肝炎・脂肪肝など
γ-GTP お酒を飲みすぎたとき・胆道系疾患など

AST・ALT値の両方で大きく上昇したときは肝炎の恐れがあります。肝炎の初期だと自覚症状がない場合があるため、血液検査でAST・ALT値に異常が出たときは注意が必要です。

2-4.頭皮に異常が出たとき

ミノキシジルを使用中、頭皮に異常が出たときはやめどきです。ミノキシジルには下記の副作用があります。

  • 頭皮の発疹・発赤
  • かゆみ
  • かぶれ
  • ふけ
  • 熱感など

外用するミノキシジルは皮膚に関する副作用がよく見られます。

軽いかゆみ程度なら問題ないでしょう、しかし、辛い副作用が出たときは、すぐにミノキシジルの使用を中止してください。

2-5.パートナーと子作りするとき

フィナステリドとデュタステリドは、子作りするときもやめどきです。フィナステリドとデュタステリドには下記の副作用があります。

  • 勃起不全
  • 性欲減退
  • 精液量減少

生殖器に関わる副作用があるため、パートナーとの子作り時に影響が出る可能性があります。

他にも注意したいのが、妊娠中の女性への影響です。フィナステリドとデュタステリドは、男性胎児の生殖器の発育に悪影響を与える可能性があります。

妊娠中の女性、または妊娠の可能性がある女性は割れた錠剤を触らないほうがよいです。触った皮膚から成分が吸収される恐れがあります。

また、使用中のフィナステリドとデュタステリドが精液に混入する場合があります。

有効成分 精液中の最高濃度
フィナステリド 1.52ng/mL(1mg/日6週間投与した場合)
デュタステリド 14ng/mL(0.5mg/日投与した場合)

精液中に混入する有効成分は微量のため、男性胎児の生殖器に悪影響を与える可能性は低いです。しかし、100%影響が出ないとは言いきれません。

気になる方は子作り中、使用を中止するとよいでしょう。

有効成分には下記のような半減期(有効成分の血中濃度が半分になるまでの時間)があります。

有効成分 半減期
フィナステリド 3~4時間ほど
デュタステリド 3~5週間ほど

デュタステリドのほうが長めの半減期です。血中(精液中)から有効成分をなくしたいときは、子作りより最低1か月前には使用を中止してください。

参考:https://gskpro.com/content/dam/global/hcpportal/ja_JP/products-info/zagallo/zagallo-kaisetsu.pdf

参考:https://pins.japic.or.jp/pdf/newPINS/00065940.pdf

参考:https://pins.japic.or.jp/pdf/newPINS/00051088.pdf

2-6.1か月あたりの予算が足りなくなったとき

予算が足りなくなったときもAGA治療のやめどきです。医師より薬の処方を受けると下記の費用がかかります。

1か月あたりの費用の目安
フィナステリド 7,000円
デュタステリド 8,000円
ミノキシジル 6,600円

※クリニックによって費用が異なる 

 

単純計算となりますがフィナステリドとミノキシジルを併用した場合、1か月13,600円ほどかかります。

1か月あたりの予算が足りなくなったときは、併用をやめるとよいでしょう。フィナステリドのみ続ければ1か月あたり7,000円まで負担が軽くなります。

2-7.初期脱毛が起きてもやめないこと

薬を始めた後、人によっては初期脱毛が起きる場合があります。

初期脱毛が起きても薬をやめないでください。なぜかと言うと、初期脱毛は有効成分の効果が出た証だからです。

髪の毛にはヘアサイクル(成長期・退行期・休止期)があります。DHTの作用で成長期が短くなり、軟毛化が進むのがAGA特有の症状です。

薬の効果が出てくると休止期から成長期に入る髪の毛が多くなります。成長期に入った髪の毛により、押し出されて抜けていくのが初期脱毛です。

薬の使用で抜け毛が増えると副作用ではないかと心配になるでしょう。しかし、初期脱毛は副作用ではありません。

個人差がありますが、初期脱毛は1~2か月ほどで終わります。

ただし、なかなか初期脱毛が終わらないときは他の原因が考えられます。すぐに薬の使用を中止し、医師に相談してください。

3.完治したと思っても完全にやめる前に医師へ相談

AGAが完治したと思っても、男性ホルモンの分泌はまだ続いています。薬を自己判断のみでやめると以前より薄毛の症状が進みかねません。

治療開始前の状態に戻ってしまうと、今までかけた費用が無駄になる可能性があります。そのため、内服薬も外用薬も完全にやめるときは医師に相談してください。

相談後の医師より有効成分の量を減らす、中止する、一人ひとりにあった提案が受けられます。

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