自毛植毛後に起きる「ショックロス」って?原因や対策などを徹底解説

公開日 / 2021.05.06 更新日 / 2024.08.14

自分の毛を薄毛が気になる部分に移植する「自毛植毛」は、定評のある薄毛治療ですが、手術から1~4ヶ月くらいの間に、もともと生えていた既存毛が抜けてしまう場合があります。この現象を「ショックロス」と呼び、約20%の確率で発生します。

この記事では、ショックロスの特徴や原因、なるべく起こさない方法、起きてしまった際の対策など詳しくご紹介します。自毛植毛を検討している人や、自毛植毛後の抜け毛が気になる人は、ぜひチェックしてください。

目次

1.ショックロスとは?

(1)ショックロスは自毛植毛後に起きる現象

ショックロスとは、自毛植毛後にもともと生えていた既存髪が抜けてしまう現象です。手術後に、5人に1人の割合で発生するといわれています。

①そもそも自毛植毛とは

自毛植毛とは、AGAの原因となる男性ホルモンの影響を受けやすい前頭部のエリアに、男性ホルモンの影響を受けにくい後頭部や側頭部の健康な髪を毛包ごと移植する治療を指します。移植された毛髪はAGAが進みにくい性質のままなので、高確率で正しい発毛サイクルを維持できます。

人工毛と比べてより自然なヘアスタイルに仕上がり、自分の髪の毛が伸びていくため、定期的なメンテナンスも不要です。施術方法もシンプルなため、古くから広く行われている薄毛治療として知られています。人工毛植毛と比べて、拒否反応のリスクも少ない治療法です。

②ショックロスが起こる要因

ショックロスが起こる原因は、手術箇所の組織の炎症や局所麻酔だと推測されていますが、明確な原因はまだわかっていません。炎症や麻酔の影響で、発毛サイクルが乱れて、一時的に抜け毛の量が増加すると考えられています。

(2)ショックロスの特徴

同じ抜け毛でもショックロスは、通常の抜け毛などとは、異なる特徴があります。

①ショックロスは回復するのか、しないのか

毛根の組織自体は健康な状態で残っているので、ショックロスは一過性のものがほとんどです。多くのケースでは、発毛サイクルの乱れが落ち着くと元の毛量に回復します。

②どこに起きる?

ショックロスは、もともと生えていた既存毛が残っている場所に自毛移植をしたときに多く発生し、細い毛のほうが抜けやすい傾向があります。そのため、既存毛が多く残り、細い毛の多い頭頂部が影響を受けやすいです。逆に、額のラインなどもともと髪の毛が生えていない部位では、ショックロスはあまり発生しません

③いつ起きる?

ショックロスが発生し抜け毛が増加するのは、手術から1~4ヶ月の場合が多いです。早い人では手術後10日~3週間で抜け毛が気になりだすこともあります。ほとんど変化を感じない人もいるなど、個人差の大きい現象です。

④いつ元に戻るのか?

ショックロスで抜け毛が増えても、手術から4~5ヶ月後くらいで抜け毛が落ち着きます1年から1年半くらい経過すると発毛サイクルが通常に戻り、毛量がもとに戻るケースがほとんどです。

⑤脱落との違いは?

自毛植毛の手術後に髪の毛が抜ける現象には、ショックロスの他に「脱落」があります。脱落はショックロスと違い、自毛植毛した髪の毛そのものがしっかりと根付かずに抜け落ちる現象を指します。脱落は植毛した髪の毛が定着していないため、再び生えてくることはありません。

2.ショックロスの予防と対策

ショックロスの原因は特定されていないので、確かな予防方法はありません。リスクをできるだけ下げる方法や、起きたときの対策をご紹介します。

(1)ショックロスができるだけ起きないようにするためには

ショックロスができるだけ起きないようにするためには、自毛植毛を受ける前の検討・相談が重要です。

①自毛植毛をしていい箇所か検討する

ショックロスの影響を受ける場所は、主に自毛植毛の範囲や局所麻酔をした部分、移植する毛を取った部分です。ショックロスのリスクをできるだけ避けるには、毛が薄いけれど髪の毛が残っている部位など、既存の毛根にダメージを与えてしまう可能性がある場所の植毛を控えることが大切です。

②手術前に医師とよく相談する

ショックロスが起きる可能性を少しでも下げるためには、医師の技量や使用する器具も重要です。事前に医師とよく相談して、今までの手術実績や使用器具、リスク管理などをしっかりチェックするのをおすすめします。

(2)ショックロスが起きたときはどうすればいい?

①気にしすぎないのが大事

せっかく自家植毛を受けたのに、ショックロスが起きると大きなショックを受けるかもしれません。しかし、ショックロスは5人に1人ほど起きる現象なので、珍しいことではなく、ほとんどは自然に回復します。ストレスは髪に良くないので、あまり思いつめずに生えてくるのを待ちましょう。

気になる人は、ヘアスタイルを変えたり、ケラチンパウダーを使ったりして、見た目をカバーするのをおすすめします。

・ヘアスタイル
髪の毛が長めの人は、ヘアスタイルの工夫で対応できます。気になる部分が前頭部であれば場合は厚めに前髪をつくる、頭頂部であれば周りの髪の毛で覆うなど、周囲の髪でカバーするとよいでしょう。

・ケラチンパウダー
ケラチンパウダーとは、繊維の粉末でできた人工毛のふりかけです。髪に付着させることで、一時的にボリューム感を出せます。カバーしたい部分に少しずつパウダーをかけてなじませ、専用のスプレーで定着させます。外出時に使う際は、事前に自宅で練習しておくと安心です。へスタイルでのカバーが難しい短髪の人でも使え、髪や頭皮への影響も少なめです。

②シャンプーの使い方・選び方に気をつける

ショックロスが発生したら、いつも以上にシャンプーの使い方や選び方に気をつけるのをおすすめします。

シャンプー前は、髪に余計な負担をかけないように、よくブラッシングして髪の絡まりをほどきます。余分な水分が髪についていると、シャンプーが水分と一緒に水滴となって落ち、髪の洗いすぎにつながるので、水気を切ってからシャンプーをつけましょう

洗うときは、髪を洗うのではなく頭皮を洗う意識で指の腹でくるくる円を描くように洗うと、ダメージを与えずにしっかり汚れを落とせます。洗髪後は、シャンプーやリンスが残らないようにしっかりすすぐのがポイントです。

シャンプーを選ぶ際は、頭皮の乾燥を防ぐアミノ酸系のものか、敏感肌向けのベタイン系のものがおすすめです。育毛成分が入っているとベターです。

③頭皮マッサージをする

血流がスムーズだと、育毛に必要は栄養が毛根に届きやすくなり、髪の毛が健やかに育ちます。頭皮のマッサージをすれば、血行が促進され、育毛につながります。頭皮を傷つけないように、爪を立てずに指の腹全体で、まんべんなくマッサージしましょう。

3.ショックロスがどうしても気になるときは

ショックロスは時間が経てば回復することがほとんどですが、どうしても気になる場合は、下記のような対策があります。

(1)治療薬を使用する

治療薬を使用すれば、ショックロスの予防・改善ができる可能性があります。

①治療薬の主な成分

治療薬の成分としては、薄毛の原因となる男性ホルモンの一種DHTがつくられるのを妨げるプロペシアやザガーロ、頭皮の血行を促し発毛作用のあるミノキシジルなどがあります。プロペシアやザガーロは飲み薬、ミノキシジルは塗り薬として用いられます。

②治療薬を用いるときの注意点

ショックロスが発生する原因は特定されていないので、治療薬を使っても、必ずしも予防・改善できるわけではありません。副作用が起こる可能性があるので、医師とよく相談して、使用するかを決めるのをおすすめします。

(2)他の脱毛症を疑ってみる

毛が抜ける原因は、ショックロスだけではありません。脱毛症には数多くの種類があり、原因も、治療法も、回復までのプロセスも違います。ショックロス以外の脱毛症ではないか、一度診察してみるのもおすすめです。万が一、他の脱毛症だとしても、早めに正しい治療を受ければ、回復する可能性も充分あります。

参考:https://www.dermatol.or.jp/qa/qa11/q03.html

(3)医師に経過報告をして相談する

自毛植毛を受けた医師に、経過報告をして相談するのも有効です。多くの施術事例に基づき、ショックロスの状態を見極め、今後の経過についての説明や治療薬の提案などをしてもらえます。一人で悩まずに医師に相談すれば、解決策が見ったり、安心できたりと大着なメリットがあります。

4.植毛のショックロスに関するご相談はウィル AGA クリニック

もし薄毛・脱毛症に関するお悩みがある場合は、お気軽にウィル AGAクリニックにお問い合わせください。

薄毛に悩む方が一人でも多く悩みから解放されるよう、

全力でサポートしていくことをお約束します。

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この記事の監修者
宮内 俊
ウィルAGAクリニック

多数のAGA患者の治療実績から生まれた独自の発毛理論をもとに、表参道ウィルAGAクリニック開院。 2018年5月ウィルAGAクリニックに改名し、全国に展開。千葉大学医学部卒。

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多数のAGA患者の治療実績から生まれた独自の発毛理論をもとに、表参道ウィルAGAクリニック開院。 2018年5月ウィルAGAクリニックに改名し、全国に展開。千葉大学医学部卒。

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