発毛成分ミノキシジルの作用機序を専門家が丁寧に解説
90を超える国でAGAに対して効果があると認められたミノキシジル。育毛や発毛を促進させる成分として注目を集めており、AGAの市販薬のなかにはミノキシジルを含有したものも多く存在します。
この記事では、ミノキシジルの作用機序や副作用について詳しく解説しています。正しい知識をもとに、AGAの改善を目指しましょう。
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目次
1.ミノキシジルとはどのような成分なのか
まずは、ミノキシジルがどんな成分なのか詳しく見ていきましょう。
(1)90ヵ国以上で使用されている発毛成分
AGAに効果があると見られているミノキシジルは、FDA(アメリカ食品医薬品局)で認可を受けてから30年以上が経過している、信頼性の高い外用薬です。
加えて、90ヵ国以上でAGAの治療薬として認められており、世界的にも発毛・育毛に効果があると考えられています。様々なAGAの市販薬に含有されており、国内でも目にする機会の多い成分です。
(2)血圧降下剤として開発された外用薬
ミノキシジルは、1960年代に米国の大手製薬会社ファイザーによって開発された外用薬で、もともとは血圧降下剤としての機能が期待されていました。
しかし、ミノキシジルの副作用として多毛症が確認されたことを受けて、AGAの治療に活用されるようになったのです。
2.ミノキシジルの作用機序を解説
ここからは、ミノキシジルの作用機序について詳しく見ていきましょう。どのように発毛や育毛を促進させるのか、詳しくご紹介します。
(1)ヒト毛乳頭細胞を活性化させて発毛を促進
ミノキシジルは、頭部などの育毛・発毛を促したい箇所に塗布して使用します。
塗布した箇所から浸透してヒト毛乳頭細胞を活性化させ、育毛や発毛を促進させると考えられていますが、そのメカニズムは完全に解析されていません。ミノキシジルを服用することで毛乳頭細胞の分裂が増加すると認められており、結果としてヘアサイクルを正常化させる効果があると見られています。
ここで注目すべきは、ミノキシジルは育毛や発毛に効果があるという点です。例えばプロペシアのようなAGAの内服薬は、AGAの原因となっている5α-リダクターゼを抑制してAGAの進行を抑える効果が期待されています。
外用するミノキシジルは育毛や発毛に効果があるのに対して、プロペシアのように内服する治療薬は、AGAの進行を留めて毛髪を守るはたらきがあるのです。これらの薬を併用しながら、バランスよくAGAの治療を進めることが大切といえます。
(2)ヘアサイクルを正常化させる
ミノキシジルによってヒト毛乳頭細胞を活性化すると、正常なヘアサイクルを取り戻し、育毛や発毛を促しやすくなります。
そもそも、AGAはDHT(ジヒドロテストステロン)などの男性ホルモンが原因となって引き起こされます。
正常なヘアサイクルでは、成長期を迎えた産毛が生え揃っていきますが、AGAによってヘアサイクルが変容してしまうと、すぐに退行期へと向かってしまいます。そのため、抜け毛や産毛が増えるのです。
ミノキシジルは、AGAによって変容してしまったヘアサイクルを正常な軌道に戻し、産毛の成長や新たな毛髪の生成を促します。
3.ミノキシジルで抜け毛が増えるのはなぜ?
ミノキシジルを使用した方からは「抜け毛が増える」という声も上がりますが、これにはどのような理由があるのでしょうか。ミノキシジルを使用する際の注意点も踏まえて、詳しく見ていきます。
(1)ヘアサイクルの進行によって抜け毛が増加する
ミノキシジルは、成長期が終わった休止期の毛髪を成長期へ誘導する作用があるため、服用を始めたばかりの頃に抜け毛が増加します。これを初期脱毛と呼びます。
抜け毛が増えるのはマイナスなイメージを持ちがちですが、むしろヒト毛乳頭細胞が活性化している証拠なので、そのまま服用を続けることが大切です。
(2)新たな毛髪が生えてくるまで使用するのが大切
先述したように、ミノキシジルを服用していると次第にヘアサイクルが正常なものへと変容していきます。服用し始めたばかりの頃は抜け毛が増えることもあるので不安になる方もいらっしゃるかもしれませんが、安心して使い続けることが大切です。
4.ミノキシジルの副作用とは
ミノキシジルの増毛効果がそうであったように、医薬品には主作用の他に副作用が見られます。ミノキシジルを服用することで生じる副作用について、あらかじめ理解しておきましょう。
ミノキシジルはもともと血圧低下剤として開発されており、服用すると血圧が低下する可能性があります。また、反対に血行が良くなったことで生じる副作用も見られるので、それぞれのケースで見られる副作用を紹介します。
(1)まれに頭痛やめまいが生じる
ミノキシジルはもともと血圧低下剤として開発されており、服用すると血圧が低下する可能性があります。その結果、まれに頭痛やめまいを引き起こします。
しかし、こうした副作用が発現するケースは非常に珍しく、心配をするほどのリスクではありません。
(2)塗布した箇所に触れるとかゆみや炎症が起きる
ミノキシジルを塗布することで、かゆみや炎症といった副作用が発現する可能性があります。主に肌が弱い方に生じやすいので、敏感肌の方はあらかじめ注意しておきましょう。
(3)用法用量を守って正しい服用を
医薬品には副作用が発現するリスクがありますが、用法用量を守って服用していれば、軽微なリスクで済みます。必ず用法用量を守って服用し、万が一副作用が生じた場合はかかりつけの医師や近くの医療機関へ相談しましょう。
5.AGAに関するご相談はウィル AGA クリニックへ
もし薄毛・脱毛症に関するお悩みがある場合は、お気軽にウィル AGAクリニックにお問い合わせください。
薄毛に悩む方が一人でも多く悩みから解放されるよう、
全力でサポートしていくことをお約束します。