頭皮がピクピク痙攣する原因は?疑うべき病気と受診の目安・予防法を解説
頭皮がピクピクと痙攣すると何か重篤な病気ではなのかと不安になってしまいますよね。
痙攣の原因はさまざまなものがあり、病気や生活習慣が原因のものから自律神経の乱れによるものなどが考えられます。
頭皮が痙攣するからといって、必ずしも脳の病気であるとは限りませんので、おかしいと思ったら必ず病院を受診するようにしましょう。
早めに受診することで重症化するのを防いだり、適切な治療を早い段階で受けることができますよ。
痙攣の仕組みや疑うべき病気について詳しく解説していきます。
目次
1.痙攣とは?症状の特徴やメカニズム
(1)痙攣の症状
①単純部分発作
体の一部分が痙攣をおこす症状を単純部分発作といい、顔や手足がつっぱたりしてしまうなどの運動機能障害の他に、頭痛や吐き気、視覚や聴覚に異常をきたす症状が起こる場合があります。
単純部分発作の原因として、脳の一部分が異常発火することが考えられていて、意識がなくなることがなく発作の症状をしっかり覚えているのが特徴です。
②複雑部分発作
複雑部分発作の症状は、口をもぐもぐ動かしたり、服を触るなどの行動を繰り返し行ってしまうことが特徴でその間の意識がありません。
意識障害は2通りあり、意識が曇るだけの症状と、意識が曇りさまざまな自動症を起こしてしまう症状があります。
原因として側頭葉発作と前頭葉発作が考えられます。
【自動症の代表的な症状】
・落ち着かない
・舌を鳴らす、突き出す
・くちびるを舐める、噛む
・口をもぐもぐさせる
・顔をなでまわす
・手をもむ
・戸を開ける
・人を威嚇する
・歩き回る
③全般発作
全般発作は脳の大部分や全体に異常な電気的興奮が起きることが原因で起きる発作です。
特徴として完全に意識がなくなることが多く、4つのタイプに分離されています。
【全般発作のタイプ】
・強直間代発作
意識を失い身体力が入った状態で痙攣が起こる
・脱力発作
意識を失い、筋肉に力が入らなくなる
・欠神発作
突然数十秒意識がなくり、気付かれないことが多い
・ミオクロニー発作
軽度に意識障害があり、子供に多い発作で首や手足が一瞬ピクッと動く
(2)痙攣のメカニズム
①大脳の器質的な異常
大脳皮質と言われる、大脳の表面に広がる神経細胞の薄い層から異常な電気的興奮が起こり、筋肉に伝わることで痙攣が起きてしまいます。
主にてんかんや脳腫瘍、脳血管障害、脳炎、髄膜炎、頭部外傷によって引き起こされます。
②末梢神経や筋肉の異常
脳以外でも電解質異常や神経障害、心因性が要因のものなども原因として考えられます。
・副甲状線機能低下
血中Ca濃度が関係している
・腎不全
電解質の異常によるもの
・肝不全
解毒作用の低下による中枢神経の異常
・熱性けいれん
副交感神経の興奮によるもの
・過換気症候群
アルカローシス(血中のアルカリ性度が高くなりすぎた状態)による脳血流の減少
・ヒステリー
転換性障害・解離性障害が原因によるもの
③必要な栄養素などの不足
・電解質異常
体内の水分やミネラルバランスが崩れた状態でナトリウムが不足すると低ナトリウム血症を引き起こし、神経伝達に支障をきたすため痙攣が起こってしまいます。
・低血糖
血中の糖度が低下すると痙攣を引き起こします。
低血糖の場合、不可逆的な脳障害を残すことがあるため、血液検査で異常がないか確認し早めの治療することが大切です。
(3)痙攣をおこす主な病気について
①てんかん
てんかんは、突然意識を失ってしまう発作が繰り返される病気であることが一般的ですが、原因や症状は人によりさまざまなものがあります。
てんかんは痙攣の原因として代表的な疾患で、1981年に国際抗てんかん連盟が提唱。
発作の様式によって分類した「てんかん発作の分類」と1989 年に同じくILAEが提唱した発作型を参考として発症年齢、病因、予後などを加味した疾患としての分類である「てんかんおよびてんかん症候群の分類」があります。
②痙性斜頸
痙性斜頸は、首が左右上下のどれかに傾いたり、ねじれたり、震えたりしてしまう不随意運動を引き起こしてしまいます。
原因はまだ解明されていない部分が多いですが、大脳の運動姿勢プログラムが異常をきたしているのではないかと言われています。
身体的な疲労やストレス、姿勢の悪い状態を長時間続けると発症されることが多いです。
③眼瞼痙攣
眼瞼痙攣は、自分の意識とは関係なく瞼を閉じる筋肉が目がピクピクと痙攣を起こしてしまう症状がでます。
2.あなたはどれに当てはまる?頭部が痙攣する原因とは?
(1)体調の乱れによるもの
①自律神経の乱れ
自律神経が乱れると、ホルモンバランスも崩れてしまうので痙攣を起こしやすくなってしまいます。
女性の場合は、更年期や生理前にも起こりやすいので気になる場合は、婦人科に相談するといいでしょう。
自律神経の乱れによる痙攣の場合は、原因を取り除けば治すことができます。
②血行が悪い
頭皮がの血管がピクピクと動くようなら、血行が悪くなっているのかもしれません。
寒い日は頭が冷えてしまいさらに血管が縮小されてしまうので、湯船に浸かって体を温めたり、頭皮マッサージをして頭部を温めていきましょう。
③睡眠不足
睡眠不足は自律神経やホルモンバランスを乱してしまうだけでなく、集中力や気力が低下しストレスにも繋がるため精神的にも大きな負担を与えてしまいます。
てんかん患者だけでなく、寝不足の場合は突発性てんかん発症を誘発してしまうというデータもありてんかん発作に深くかかわっています。
(2)日常生活が原因のもの
①ストレス
ストレスはさまざまな病気の原因にもなってしまうほど、人の身体や心に影響を及ぼしてしまいます。
ストレスが原因で痙攣を引き起こしてしまうケースは多くあり、日頃からストレスを上手に解消していく工夫が必要です。
【ストレスの種類】
・物理的要因…天候、気温や湿度の変化
・化学的要因…薬品や添加物の影響
・生物的要因…深刻な栄養不足、睡眠不足
・精神的要因…人間関係や性格、社会的な環境の変化
②筋肉疲労
筋肉が疲労しすぎると痙攣してしまう場合があります。
頭皮の場合は、頭皮マッサージなどに加えて首や肩などの周辺の筋肉のコリをとることで改善されます。
また、歯ぎしりなどの癖も頭部の筋肉をコリ固めてしまう原因になってしまいますので注意しましょう。
③アルコール
アルコールを離脱するときに発症する「アルコール離脱症候群」は、アルコール中止後 7 時間から 20 時間後に起こる早期離脱症候群(小離脱)と72 時間から 98時間後に起こる後期離脱症候群(大離脱)があります。
特にアルコールを大量に摂取していた人に起こりやすく、アルコールの他にも禁煙するときに起こる事があります。
(3)病気が影響するもの
①特発性てんかん
特発性てんかんは脳の慢性的な病気で、脳に明らかな異常がないのに痙攣が起きてしまいます。
症状はさまざまで、幼児から高齢者に発症しやすいと言われています。
症候性てんかんに比べると予後は症状が収まり、一般的に良好です。
②脳血管障害
脳血管障害とは脳の血管に障害が生じてしまうことで、脳梗塞や脳出血、くも膜下出血といった脳卒中を引き起こしてしまいます。
脳に影響が出ると、痙攣やろれつが回らなくなったり、視覚にも支障をきたしてしまうのです。
③脳炎・髄膜炎
体の免疫が低下したことが原因で、病原菌が脳内や髄膜に入り込んでしまう病気のことを言います。
急にでる高熱と頭痛が同時に発症した場合や首の後ろが痛くなったり、痛くて前に曲げることができなくなったときは、まず脳炎や髄膜炎を疑った方がいいでしょう。
頭痛のほかに嘔吐や痙攣、意識障害などの症状も伴います。
3.痙攣を治療するには?その予防方法も解説
(1)病院を受診する
①受診の目安
痙攣を何度も繰り返す場合や全身で起こってしまった場合は、すぐに病院を受診しましょう。
発熱や意識障害を伴う場合は、救急受診を受けて早く医師に診察してもらわないと、重篤な症状に陥ってしまうこともあるため注意が必要です。
②受診する病院
痙攣を起こした場合は、神経内科や脳神経外科を受診します。
頭部の痙攣の場合、発熱の有無や頭部にケガをしたことはないかなど原因として考えられることを詳しく説明するようにしましょう。
妊娠中の方は、かかりつけの産婦人科や救急外来を受診して早急に対応してもらうと安心です。
③検査や治療を受ける
痙攣の原因を突き止めるために、血液検査や尿検査、脳波検査、脳のCT検査、MRI検査などをおこなう場合があります。
脳の検査はてんかんであることを判断するのに重要とされています。
血液検査や尿検査はてんかん以外の病気を調べたり、急性症候性発作と、てんかんを区別するために有効な手段と言えるのです。
(2)痙攣の予防法
①筋痙攣の場合
筋痙攣の場合は、日頃から運動を取り入れて筋肉を柔軟に保ったり、筋肉の脱水症状を防ぐために水分補給やナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウムが含まれた電解質を補給するようにしましょう。
②リラックスした時間を設ける
ストレスを溜めないように日頃から、ストレスを発散できる時間を作ったり環境を変えることも大切です。
日頃から規則正しい生活を心掛けて気持ちに余裕を持った生活を送るようにしましょう。
③栄養をしっかり摂ろう
タンパク質やビタミンが不足していると痙攣を引き起こす原因になってしまうことがあります。
日頃からバランスの良い食生活を摂るようにして、免疫力のある健全な体作りをしていきましょう。
(3)てんかんの疑いがある場合
①てんかん専門医
てんかんだと診断された場合は、てんかん専門医を受診することをおすすめします。
てんかんは、赤ちゃんから高齢の方まで誰でも発病する可能性のある病気で、日本では約100万人の患者さんが治療を受けているといわれています。
てんかん治療は、患者さんの病歴や発作症状の聞き取りを慎重におこない、時間をかけて治療していきます。
基本的に薬物療法が用いられますので、専門医の元で適切な薬を処方してもらうようにしましょう。
②治療法
・薬物療法
てんかんは、抗てんかん薬で治療していきます。
てんかん発作には焦点性発作と全般発作があり、発作診断によってどちらか明確にすることでどちらの治療法が適しているかを決めていきます。
・外科療法
手術でてんかんが治るケースもあります。
現在では2~3種類の抗てんかん薬を試しても効果が出ない場合は、手術ができないか検討するという流れになっています。
・食事療法
食事療法には乳幼児が対象のケトン食と成人が対象の修正アトキンスダイエット食があります。
ケントとは、摂取した脂肪が体内で燃やされるときに生じる物質で、常にケント体が尿から排出されるように考えられた食事療法をおこなっていくのです。
ケント体を糖分の代わりに脳のエネルギー源にすることで、てんかん発作を減少する効果が期待できます。
③自分にあった治療を受けよう
てんかんの改善には病気を詳しく知ろうとしたり、積極的に治療に取り組んでいくことが大切です。
投薬などの治療だけでなく、心理社会的な治療をおこなっている病院もありますので、いろいろな病院をリサーチしてみることをおすすめします。
出来るだけ制限のない生活を送れるように、自分にあった病院や治療法を受けていくようにしましょう。
4. 頭皮・頭髪に関するご相談はウィル AGA クリニックへ
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