【心配不要?】初期脱毛の原因・対処法・初期脱毛が継続する期間を徹底解説

公開日 / 2020.08.21 更新日 / 2024.08.14

初期脱毛の原因・対処法

AGA治療薬の副作用として初期脱毛という症状があります。
薄毛治療をしたいのに、脱毛することに抵抗がある方もいらっしゃるのでは無いでしょうか。しかし、初期脱毛はAGA治療がうまくいっている証拠であり、怖がって薬の使用を止めるのはもったいない状況といえます。

そこで今回、初期脱毛の詳細や対処法などを解説していきます。安心とより良い発毛につながること間違いなしなので、ぜひじっくりとお読みください。

初期脱毛とは薄毛治療の初期におこる脱毛のこと

そもそも初期脱毛とは、AGAやFAGA(女性男性型脱毛症)の治療初期で発生する脱毛のことです。

初期脱毛の詳しい発生メカニズムは後述しますが、実は治療効果が現れている証拠といえます。というのも、薄毛の原因になっている頭髪の悪い成長サイクルを改善していく過程で、弱った頭髪は抜けるものだからです。

もっとも、薄毛の治療を始めたばかりでさらに脱毛が進行すると、不安になるのは当然といえます。そこで、初期脱毛の詳しい症状や期間、抜ける量の目安を紹介していきましょう。

初期脱毛の症状

治療開始から約3週間から1ヵ月で、一時的に脱毛が増えてしまうのが初期脱毛の一般的な症状です。

脱毛の量には個人差があり、初期脱毛がおきずに薄毛を克服できる人も中にはいます。また、脱毛の量は日々増減し、脱毛量の多い日が毎日続くわけではありません。また、ごっそりと抜けてしまうわけではなく、気づかれる方は3-4人に1人程度くらいの印象です。

そして、徐々に脱毛量が減っていき、初期脱毛が終了するというが一般的な症状です。

初期脱毛の期間

個人差がありますが、初期脱毛のおおよその期間は4-6週間程度で収まり、次第に毛髪の増えていくフェーズに切り替わっていきます。先に解説したとおり、初期脱毛中の脱毛量は一定ではなく、期間終了に近づくと脱毛量は減っていきます。

抜ける量の目安

初期脱毛で抜ける量には個人差があり、およそ200~300本ほどが目安とされています。

目安を超えた抜け毛が続くようなら初期脱毛以外の可能性も考えられますが、安易に治療薬の使用をやめるといったことはせず、医師の判断を仰ぎましょう。

なお、自然に抜ける頭髪は、1日に100本前後といわれています。初期脱毛期間が過ぎても100本程度抜けるのは、自然なことというわけです。初期脱毛がいつまでも終わらないと勘違いして、不安にならないようにしてください。

初期脱毛のメカニズム

初期脱毛は、薄毛の原因である頭髪の成長周期(ヘアサイクル)乱れを改善し、古い頭髪が新しい頭髪に押し出されておきます。

正常なヘアサイクルの流れを理解すると初期脱毛のメカニズムが簡単にわかり、初期脱毛がおきるのは自然なことだと納得できるので、説明していきましょう。

正常なヘアサイクルとは、以下3つのステップを繰り返しています。

  1. 成長期:頭髪を作る毛母細胞が細胞分裂を繰り返して、頭髪が成長する期間2~6年
  2. 退行期:頭髪の成長が止まる期間(3週間)
  3. 休止期:次の頭髪に生え変わる準備をする期間(3~6ヵ月)

薄毛は、上記のヘアサイクルが乱れて発生します。具体的には、成長期が短くなって髪が細く短くなり、休止期も長くなっている状態です。

そして、AGA治療薬でヘアサイクルを改善しだすと、細く短くしかなれなかった頭髪が押し出されて、太く長くなれる髪が生えてくるというわけです。

治療薬の種類で初期脱毛に違いは出る?

結論からいうと、治療薬の種類で初期脱毛に違いは出ます。というのも、薄毛治療の治療薬は、脱毛を抑制するものと発毛を促進するものに分かれるからです。

具体的な治療薬を挙げつつ、想定される初期脱毛を解説していきます。

脱毛抑制系の薬(フィナステリドなど)の初期脱毛

脱毛を抑制する有効成としては、フィナステリドやデュタステリドが代表的です。具体的な治療薬としては、プロペシアやファイザー、ザガーロが挙げられます。

そして、脱毛抑制系の治療薬では初期脱毛はおこりません。薬の効き方を知ると、なぜ初期脱毛がおきないか分かるので、簡単に解説していきます。

脱毛抑制系の薬は、AGAを引き起こすDHT(ジヒドロテストステロン)という悪玉の男性ホルモンの発生を防いでくれる薬です。もう少し詳しく説明すると、善玉の男性ホルモン(テストステロン)をDHTに変えてしまう5αリダクターゼという酵素を抑制して、薄毛の進行を抑えてくれます。

先に解説したとおり、初期脱毛はヘアサイクル改善の副産物です。したがって、AGAの原因であるDHT抑制が役割の薬を使用しても初期脱毛はおきないと考えられます。

ちなみに、女性の薄毛(FAGA)に対して使われるスピロノラクトンといった薬にも初期脱毛はおきません。

発毛促進系の薬(ミノキシジルなど)の初期脱毛

発毛を促進する有効成分は、ミノキシジルが代表的です。
そして、発毛促進系の治療薬は初期脱毛がおきます。なぜなら、ミノキシジルは毛母細胞などにアプローチしてヘアサイクルを改善し、細く短い髪が抜けて、太く長く成長する髪が生えてくるからです。

実際、日本皮膚科学会の「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン 2017 年版」にも、ミノキシジルによる初期脱毛の発生を患者さんに説明すべきと書かれています。

なお、先に解説したプロペシアやザガーロといった脱毛抑制系の薬は、ミノキシジルと併用される場合が多いです。

したがって、プロペシアやザガーロに初期脱毛をおこす要素はなくても、治療全体の結果として初期脱毛がおこる場合があります。

初期脱毛がおきた時の対処法

治療薬の変更や量を減らす

ジェネリック医薬品を含めて、治療薬にはさまざまな選択肢があるので、医療機関に行って治療薬変更の相談をしてみると良いでしょう。

リビドー減退や睾丸痛といった副作用を含めて、初期脱毛が軽減する可能性があります。

なお、初期脱毛は治療がうまくいっている証拠なので、自己判断で薬の量を減らしたり、使用を止めたりするのは厳禁です。あくまでも専門家の指導にしたがった行動を心がけてください。

まとめ

初期脱毛の詳細や薬の違い、対処法などを解説してきましたが、参考になったでしょうか?

初期脱毛は治療がうまくいっている証拠なので、自己判断で薬の使用を止めたり、量を減らしたりしては、もったいないといえます。

薬の種類を変えるなどの対処方法があるので、初期脱毛が気になるなら、ぜひ医師に相談してください。

この記事の監修者
宮内 俊
ウィルAGAクリニック

多数のAGA患者の治療実績から生まれた独自の発毛理論をもとに、表参道ウィルAGAクリニック開院。 2018年5月ウィルAGAクリニックに改名し、全国に展開。千葉大学医学部卒。

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多数のAGA患者の治療実績から生まれた独自の発毛理論をもとに、表参道ウィルAGAクリニック開院。 2018年5月ウィルAGAクリニックに改名し、全国に展開。千葉大学医学部卒。

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