薄毛の治療と専門医選び 皮膚科医がアドバイスします

公開日 / 2020.11.09 更新日 / 2020.11.09
この記事の監修者
宮内 俊
ウィルAGAクリニック 総括院長

AGA患者70,000件以上※の治療実績から生まれた独自の発毛理論をもとに、表参道ウィルAGAクリニック開院。 2018年5月ウィルAGAクリニックに改名し、全国14院を展開。現在、ウィルAGAクリニックの総括院長、医療法人社団紡潤会の理事長として日進月歩研究を進めながら、日々の診療にあたる。千葉大学医学部卒。

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AGA患者70,000件以上※の治療実績から生まれた独自の発毛理論をもとに、表参道ウィルAGAクリニック開院。 2018年5月ウィルAGAクリニックに改名し、全国14院を展開。現在、ウィルAGAクリニックの総括院長、医療法人社団紡潤会の理事長として日進月歩研究を進めながら、日々の診療にあたる。千葉大学医学部卒。

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薄毛に悩まれている方は多いと思います。
特に、20~30代の男性では半数近くの人が薄毛を気にしていると言われています。
今回は、薄毛の治療方法と、治療ができる専門医をご紹介します。

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1.薄毛は治療できるの?

(1)薄毛は病気?治療できるの?

20代以上の男性の場合、薄毛の9割はAGA(男性型脱毛症)だと言われています。AGAは、脱毛の仕方も特徴的ですので、診断は容易であることが多いです。
一方、女性の場合、更年期以降に、頭頂部を中心に全体的に薄くなる形の薄毛の場合は、女性型脱毛症であることが多いです。
いずれも皮膚科領域の病気の1つとしてとらえられており、治療ガイドラインが作られています(男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン 2017 年版)。
つまり、薄毛は医療機関で治療できる病気です。

(2)薄毛の治療は何科なの?

薄毛の治療は、主に以下で取り扱われています。

  • AGAクリニック

AGAのみを治療するAGA専門病院です。AGAの治療に特化しているため、治療費も他の医療機関より抑えられていることが多いです。

  • 美容皮膚科、美容外科、形成外科

美容に関わる自由診療を専門的に行なっている病院です。AGAの自由診療もその中に含まれています。AGAに対する専門性としては、AGAクリニックと皮膚科の中間的な立場です。

  • 皮膚科

保険診療をメインに取り扱っている病院です。一部の皮膚科では、AGAを含めた自由診療も行っています。ただし、AGAに対する専門性は低くなります。
以上より、AGAの専門治療を希望される場合は、AGAクリニックへの受診をお勧めします。

2.薄毛はどんな治療をするの?

(1)AGAの治療は?

医療機関で行われるAGAの代表的な治療法をご紹介します。

①ミノキシジル外用薬、内服薬

ミノキシジルはもともと血管拡張薬として高血圧の治療に使われていました。その後、発毛効果が認められ、AGAの治療薬として使われるようになりました。
ミノキシジルのAGAに対する発毛促進効果は、多くの臨床試験で証明されており、ミノキシジルは強く勧められています。
また最近ですと、2020年9月の海外の論文でミノキシジル5mg内服の有効性と安全性について触れている論文があります[Efficacy and Safety of oral minoxidil 5mg once daily in the treatment of male patiens with androgenetic alopecia]。経験的にもミノキシジル内服は外用に比べしっかりとした効果があるので、AGA専門医としてはミノキシジル内服を推奨しております。
医療機関では、後述する②、もしくは、③と併用されることが多いです。

②フィナステリド内服薬

フィナステリドは、男性ホルモンの活性化に関わるⅡ型の5αリダクターゼの働きを抑える作用があります。約8~9割の方に治療効果がみられると言われています。
ただし、女性への使用は禁止されていること、添付文書上、20歳未満の男性への安全性は確立されていないとなどが注意点となります。

③デュタステリド

デュタステリドは、男性ホルモンの活性化に関わるⅠ型・Ⅱ型の5αリダクターゼの働きを抑える作用があります。フィナステリドと同等の発毛効果が認められています。
ただし、フィナステリドと同様、女性への使用は禁止されていること、添付文書上、20歳未満の男性への安全性は確立されていないこと、副作用として性機能障害の報告がみられていることなどがあります。
知識までに、副作用としてはフィナステリドより頻度は多めです。リスクとしては3-5倍くらいと体感ではあります。0.5mgで副作用出現率16%、生殖系8%精神系2%というデータもあります。フィナステリドは生殖系1-2%

(2)女性型脱毛症の治療は?

女性の薄毛については、女性型脱毛症以外でも、加齢、内科的疾患による薄毛、貧血、急激なダイエットによる薄毛や、ホルモン剤の内服による薄毛など可能性もあります。そのため、医療機関では、女性型脱毛症の診断をした上で治療が開始されます。
治療法としては、AGAの主要な治療薬であるフィナステリド、デュタステリドは女性の場合は使用できず、確立した治療法は現時点ではありません。そのため、以下のような治療法が行われます。

①ミノキシジル内服薬、外用薬

②育毛剤(アデノシン外用薬、カロプロニウム塩化物、t-フラバノン、サイトプリン・ペンタデカンなど)

治療ガイドライン上、女性型脱毛症に対する明らかな発毛効果は実証されていませんが、外用治療を行っても良いということになっています。

③HARG療法、LDHV療法(毛髪再生療法)

幹細胞から抽出したタンパク質を頭皮に注入して毛母細胞や周囲の幹細胞を刺激し、頭皮・毛根の再生を促す治療法です。
当院のLDHV療法はハーグ療法と比べ乳歯由来で成長因子もHARG150種類に対して300種類以上あるといわれております。ぜひ記載していただければ幸いです。

④育毛サプリメント

頭皮や毛髪の成長を促進させるのに必要な栄養成分(アミノ酸、たんぱく質、ビタミンB群、L-シスチン、ケラチン、D-パントテン酸カルシウムなど)を含む飲み薬などが用いられることがあります。

(3)医療機関での治療は効果が高い?

AGAの治療で高い効果が認められているフィナステリド、デュタステリドは医療機関でのみの販売になります。そのため、AGAの治療は、医療機関での治療が市販薬より効果が高いと言えます。
女性型脱毛症の治療としては、AGAほどの確立した治療法はありませんが、医療機関では薄毛の症状に合わせた治療の組み合わせを提供してもらえるため、市販薬よりも安心感があり、効果も期待できると言えます。

3.薄毛の専門医探しのポイントは?

薄毛の専門医探しの上で、1つ注意点があります。
薄毛治療においては、国民生活センターから注意喚起が行われています(http://www.kokusen.go.jp/news/data/n-20191121_1.html)。医師からの十分な説明がないままに不十分な治療が行われ高額な治療費を請求されたケースなども報告されています。そのため、受診する場合は、公的機関の注意喚起情報を調べた上で受診するようにしましょう。
それを踏まえた上で、薄毛の専門医探しのポイントをご紹介します。

  • 治療実績がある

クリニックの運営歴が長い病院は実績が多く、これまでの治療実績についても明記していることが多いです。そのようなクリニックは信頼性が高く、症状に合わせた治療も受けやすいです。

  • 料金プランが明確で納得のいく料金である

診察、カウンセリング、内服薬、検査などの料金が明記されているクリニックを選びましょう。また、納得のいく料金であるかどうかを確認しましょう。

  • 利便性が良い

薄毛の治療は継続した治療が必要ですので、通院のしやすさ、予約の取りやすさ、診察時間など、ご自身の生活スタイルに合ったクリニックを選びましょう。

5.まとめ

今回は薄毛に対する治療法と、専門医の選び方について解説しました。医療機関でのAGAの治療は、効果は高いですが、治療費、治療期間も含めた選択が必要になります。
今回ご紹介したことをもとに、ご自身の納得のいく方法で選んでみてください。

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