びまん性脱毛症の特徴とは?女性に多い理由と対策方法

公開日 / 2021.11.16 更新日 / 2024.04.18
この記事の監修者
宮内 俊
ウィルAGAクリニック 総括院長

AGA患者70,000件以上※の治療実績から生まれた独自の発毛理論をもとに、表参道ウィルAGAクリニック開院。 2018年5月ウィルAGAクリニックに改名し、全国14院を展開。現在、ウィルAGAクリニックの総括院長、医療法人社団紡潤会の理事長として日進月歩研究を進めながら、日々の診療にあたる。千葉大学医学部卒。

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AGA患者70,000件以上※の治療実績から生まれた独自の発毛理論をもとに、表参道ウィルAGAクリニック開院。 2018年5月ウィルAGAクリニックに改名し、全国14院を展開。現在、ウィルAGAクリニックの総括院長、医療法人社団紡潤会の理事長として日進月歩研究を進めながら、日々の診療にあたる。千葉大学医学部卒。

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髪の毛を気にする中年女性

薄毛や抜け毛など髪の毛の悩みは「男性が抱えるもの」というイメージを持つ方も多いでしょう。

しかし、実際には女性でも薄毛の悩みを持つ方は多く、悩みの原因といわれているのが「びまん性脱毛症」という症状です。

しかし、びまん性脱毛症の症状や病名を聞いたことがないという方も少なくありません。

そこで、女性患者が多いびまん性脱毛症の特徴や、原因と対策方法を紹介します。

びまん性脱毛症の症状と特徴


びまん性脱毛症とは髪の毛全体の毛量が減ることや、分け目が目立つこと、地肌が透けて見えることなどが特徴です。

びまん性脱毛症は髪の毛全体の本数が少なくなる症状であり、女性の患者が多いです。

頭頂部だけが薄くなったりするのではなく、髪の毛全体の本数が減るため、全体にボリュームダウンして見えます。

さらに、円形脱毛症とは異なり、毛が抜けている境目がはっきりと確認できないことも特徴です。

また、髪の毛が柔らかくなったり細くなったりしておらず、年齢が若い方の脱毛症もびまん性脱毛症と診断されます。

びまん性脱毛症は女性に多い病気


男性の薄毛は、男性ホルモンの一種ジヒドロテストステロンが原因で発症することが多くなります。

ジヒドテストステロンは、テストステロンと呼ばれる男性ホルモンに対して5αリダクターゼという還元酵素が作用し、生成されます。

5αリダクターゼはⅠ型とⅡ型に分けられ、強力なジヒドロテストステロンを生成するとされています。

より強いジヒドロテストステロンを生み出すⅡ型が、生え際やトップに多く存在していることから、男性の脱毛症は生え際やトップに症状が目立つことが特徴です。

一方、女性の脱毛症の原因は、精神的・肉体的なストレスが原因で自律神経が乱れたり、年齢を重ねて血行不良を起こしたり、栄養バランスが乱れた食生活をしていたりといったことが原因で起こります。

そのため、生え際やトップといった箇所ではなく、髪の毛全体が薄くなるびまん性脱毛症が多い傾向にあります。

びまん性脱毛症の主な原因

育毛をする若い男性
びまん性脱毛症は様々な原因が合わさって発症することが多く、原因を特定するのが困難な症状です。

そこで、びまん性脱毛症の主な原因を紹介します。

基本的には合併するケースが多いのですが、ひとつひとつの原因を理解することは対策を検討することにもつながるでしょう。

FAGAによるヘアサイクルの乱れ

男性型脱毛症AGAは有名ですが、女性にも女性男性脱毛症(FAGA)と呼ばれる症状が起こります。

FAGAは女性ホルモンが減少することによって、相対的に男性ホルモンの濃度があがり、発症するという仕組みです。

髪の毛には成長期、退行期、休止期を繰り返す「ヘアサイクル」があります。FAGAはこのサイクルが乱れることで、成長期が短縮され、休止期が長くなることによって薄毛になってしまうのです。

FAGAは細く柔らかい毛が増えるためボリュームダウンすることも特徴であり、男性と同じようにトップの髪の毛が薄くなるといった症状を発症することもあります。

休止期脱毛

休止期脱毛症は、過剰に髪の毛が抜けてしまう症状です。

肉体的・精神的な負荷が原因といわれており、髪の毛の成長期が短期間で退行期に移行することによって毛が抜けます。

休止期脱毛症は、貧血や栄養バランスが乱れた食事、ストレスが原因とされています。

急に発症した場合には急性休止期脱毛症と診断され、少しずつ脱毛する場合には慢性休止期脱毛症と診断されることが特徴です。

さらに、甲状腺機能の持病や糖尿病といった病気が原因で発症するケースも少なくありません。

女性ホルモンの減少

加齢によって栄養を十分に吸収できなくなり、体内の栄養バランスが乱れることがあります。

さらに、ホルモンバランスも乱れるとFAGAを発症することも多いです。

びまん性脱毛症は30代後半以降に起こりやすい症状であり、年齢を重ねることによって女性ホルモンの分泌量が減少することが原因とされています。

女性ホルモンの分泌量が減少すると、髪の毛の成長に必要なエストロゲンも足りなくなるため髪の毛のハリや艶もなくなり、健康な髪の毛が成長しにくくなるのです。

更年期になると女性ホルモンはさらに減少するため、髪の毛のハリや艶やコシがなくなるだけではなく、髪の毛が細く柔らかくなります。

髪の毛が細くなると全体的にボリュームダウンするため、地肌が透けて見えたり、毛根から抜けやすくなったりします。

頭皮環境の悪化

ヘアケア方法が間違っていたり、精神的・肉体的なストレスが溜まったりすると、頭皮や髪の毛に負担がかかります。

頭皮環境の悪化が、びまん性脱毛症につながることも少なくありません。

びまん性脱毛症の予防対策方法


びまん性脱毛症が疑われる場合には、対策を講じる必要があります。

そこで、びまん性脱毛症の予防法や対策法についてチェックしていきましょう。

十分に睡眠時間を確保する

睡眠中は髪の毛の細胞を修復するホルモンが分泌される時間帯のため、質が良い睡眠をとることが重要です。

細胞を修復するホルモンは入眠した後、3時間以内に多く分泌されるため、入眠から3時間は質の良い睡眠をとる必要があります。

就寝する1時間前にはパソコンやスマートフォンを見ず、軽いストレッチをしたりリラックス効果が期待できるアロマを焚いたりと、スムーズかつ深い眠りにつけるようにしましょう。

ホルモンバランスの乱れを防ぐ

びまん性脱毛症は、女性ホルモンの分泌量が減ると発症しやすいことが特徴です。

そのため、睡眠時間を十分に確保することのほかにも、適度に体を動かすことがポイントだといえます。

仕事や家事に支障が出ない程度に続けられるように、ジョギングやウォーキングといった軽い運動から始めましょう。

栄養バランスの良い食事を摂る

びまん性脱毛症の予防対策のためには、栄養を十分に摂取できる食事を摂ることが大切です。

女性ホルモンに似た作用が期待でき、健康な髪の毛に成長させる効果が期待できる食材を選ぶことがおすすめです。

例えば、レバーや牡蠣、肉や魚などのタンパク質が多く含まれている食材を取り入れ、栄養バランスの良い食事を意識しましょう。

ストレスを発散する

精神的・肉体的なストレスが蓄積すると、睡眠不足になったり女性ホルモンのバランスが乱れたりすることがあります。

そのため、リラックスできるような環境を整えたり、趣味を見つけたり、親しい友人や知人と楽しく会話をしたりとストレスを発散することも大切です。

ストレス発散方法はひとりひとり異なるため、自分にとって楽しいと思えるものを見つけましょう。

正しい方法でヘアケアをする

びまん性脱毛症の予防対策のためには、正しいヘアケアをすることも大切です。

髪の毛を成長させるためには頭皮環境を良好に保つことが重要なため、カラーリングやパーマといった髪の毛にも頭皮にも負荷がかかるようなことは控えましょう。

さらに、シャンプーをしっかりとすすがないと頭皮環境が悪化するため、シャンプーやリンス、トリートメントは時間をかけてすすぐようにします。

シャワーを浴びた後、髪の毛を乾かすのは手間がかかるという理由で自然乾燥させる方もいますが、髪の毛と頭皮が濡れた状態は雑菌が繁殖しやすいため、しっかりと乾燥させましょう。

専門医のカウンセリングを受ける

普段の生活のなかでできるびまん性脱毛症の予防対策を行っていても、すでに症状が悪化しており改善できないと感じる場合には、医師のカウンセリングを受ける方法も有効です。

発毛治療を受けられるクリニックであれば、自分の状態に適した治療方法を提案してくれるでしょう。

また、症状を診察したうえで服薬治療も検討してもらえるため、びまん性脱毛症による精神的なストレスを抱えているようであれば医師に相談することも大切です。

びまん性脱毛症は治療が必要な場合も!原因を明確にしよう

びまん性脱毛症専用の治療薬はありませんが、男性型脱毛症のAGAに効果が期待できるとされるミノキシジルを使用し、髪の毛を強く太くする治療を受けられることがあります。

びまん性脱毛症は原因が1つではなく、いくつかの原因を合併していることがあるため、自分で原因を特定するのは困難なことも多いのです。

そのため、ひとりで悩まず、医師や専門家に相談しましょう。

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