円形脱毛症の症状が改善されてきた?治る前兆を知っておこう
円形脱毛症は、前触れなく突然症状が現れる疾患です。根本的な治療法もなく、出口が見えない中で治療を続ける方もいらっしゃいます。そんなとき、治る前兆を知っておくと、治療の励みになるでしょう。今回の記事で、円形脱毛症が治る前兆を解説します。
目次
円形脱毛症の概要と種類とは
最初に、円形脱毛症の症状や種類を見ていきましょう。
突然頭部に脱毛斑が現れ、治るまでの期間は個人差が大きい
円形脱毛症とは、前触れがなく突然発症する脱毛斑であり、形は類円形です。他の脱毛症は、薄毛の範囲が少しずつ広がっていくのですが、円形脱毛症は気がついたら発症しているため、自分が発症するかどうかは予測できません。
発症してから治るまでの期間は個人差が大きく、数週間で改善できる場合もあれば、一生消えないこともあります。また、発症するのは幼児から高齢者まで幅広い年齢層です。男性と女性の発症差はほとんどなく、大きさは小さなものから10cmほどのものまであります。
発症の明確な機序は分かっていない
円形脱毛症を発症する明確な原因は、解明されていないのが実情です。関連しているものとしては、次のものが挙げられます。
・毛母細胞が、何らかの原因で障害を受ける
・アトピー性皮膚炎
・橋本病などの甲状腺疾患
・自己免疫疾患の関与
・頭皮の栄養障害
・ストレス
・遺伝
この中で、アトピー性疾患との合併率が高いことが分かっており、多因子性の遺伝性疾患であるとの考えが有力となっています。
薄毛との見分け方は
円形脱毛症と薄毛は、髪の毛が抜ける早さで見分けることが可能です。円形脱毛症は、急速に類円形の脱毛斑ができたり髪の毛が抜けたりします。これに対し、薄毛は全体の髪の毛が少しずつ抜けて薄くなったり、生え際や頭頂部が薄くなったりするのです。
単発型
円形脱毛症のうち、最も多く見られる症状です。脱毛斑が1つだけ現れ、現れる場所や大きさはまちまちです。自然治癒するケースも多くなっています。
多発型
脱毛斑が複数現れるタイプです。これらの脱毛斑がつながると、1つの大きな脱毛斑が形成される場合もあります。
蛇行型
後頭部から耳の上の側頭部にかけて、脱毛斑の形が帯状に蛇行しているものを指します。
全頭型
円形脱毛症の症状が進行し、ほぼ全ての髪の毛が抜け落ちてしまう症状です。生命の危険はありませんが、精神的に大きなショックを受ける方は少なくないでしょう。
汎発型
髪の毛だけでなく、眉毛・まつ毛・脇毛などの体毛も含め、身体全体の毛が全て抜け落ちてしまいます。抜けた形は円形ではありませんが、円形脱毛症の一つです。
円形脱毛症が治るときはどのような前兆が見られるのか?
円形脱毛症は、必ず治るとは言い切れないものの、治る見込みがある疾患です。回復の傾向が見られるようになると、次のような兆候が出てくることがあります。
1、細くて柔らかい産毛が生えてくる
脱毛した部分に、細くて柔らかい産毛が生えてくると、円形脱毛症の症状から回復する可能性があります。ただし、この産毛は、伸びずに抜けることが多いのです。また、蛇行型や全頭型は、産毛が全く入ってこない事例も見られます。
2、産毛が増えてくる
細くて柔らかい産毛の後は、産毛の本数が増えてくるようになります。これは、円形脱毛症の回復が進み、ヘアサイクルが元に戻り始め、成長期を迎えた髪の毛が増えたサインと言えます。人によっては、この段階で白髪が生えてくる場合もあります。
3、長く太い髪の毛が生えてくる
産毛が生えた後、円形脱毛症の回復が順調に進むと、元の髪の毛と同じような長く太い黒髪が生えてきます。この髪の毛を軽く引っ張っても抜けなければ、順調に回復していると言えるでしょう。
円形脱毛症が治る前兆が見られたら注意すべき点とは?
円形脱毛症が治る前兆が見られても、場合によっては再発を繰り返したり、徐々に悪化したりすることもあり、治療には時間がかかると思っておいたほうが安心です。治る前兆が見られたら、次の点に注意して生活を送るようにしましょう。
痒くなっても爪で強くかくのは厳禁
個人差があるものの、円形脱毛症が治る段階において、回復のサインとして頭皮が痒くなることがあります。このときに、爪で強くかいてしまうと頭皮が傷ついてしまい、回復段階にきたにも関わらず症状が悪化してしまう恐れがあります。
痒くなるのは、回復のサイン以外にも脱毛前のサインでもありますので、どのような状態か迷ったら医師に相談しましょう。
シャンプーにより頭皮を清潔に保つ
過度なシャンプーの使用でなければ、円形脱毛症の症状が悪化する恐れはほとんどありません。アミノ酸系シャンプーやオーガニックシャンプーなど、頭皮に優しいシャンプーを使い、頭皮を常に清潔に保つようにしましょう。
パーマやカラーをすぐに行わない
パーマやカラーの液は、頭皮に大きな負担がかかるものもあります。髪の毛が復活すると、パーマやカラーをしたくなるものですが、円形脱毛症の症状がおさまるまでは、パーマやカラーは控えましょう。
ストレスを溜めないように気を付ける
ストレスは、頭皮の血行不良を引き起こし、円形脱毛症の回復を妨げる恐れがあります。日常生活において、自分の趣味や楽しみなどを見つけ、できるだけストレスを溜めないように心がけましょう。
バランスの良い食事を摂る
食事は、タンパク質・ビタミン・ミネラル・食物繊維などを、バランス良く摂るようにしましょう。免疫力の向上が期待できると共に、血行や基礎代謝も上げられます。
円形脱毛症の治療期間は症状の度合いによる
円形脱毛症は、脱毛範囲によって治療期間や回復率が異なってきます。具体的にどのように変わってくるのでしょうか。
焦らず気長に治療するのが大切
円形脱毛症のうち、単発型は比較的治療期間が短い傾向が見られます。しかし、それよりも範囲が広がった症状では、治療に何年もかかる場合もあるのです。
回復率の目安としては、脱毛面積が25%未満で回復率がおよそ68%・50%未満では32%まで下がります。先ほど紹介したように、いったん回復の兆しが見られても、その後順調に回復しないこともあります。長い目で見て、焦らず治療することが大切です。
症状に気づいたら早めに治療を始めたい
円形脱毛症を発症した初期の段階ほど、毛包幹細胞は正常な状態を保っており、治療の効果が出やすいと言われています。症状に気づいた段階で、早めに専門医の治療を始めることをおすすめします。
AGA治療に関するご相談はウィルAGAクリニックへ
円形脱毛症と、男性型脱毛症であるAGAは、発症する原因が異なるものの、同じタイミングで円形脱毛症とAGAを発症する可能性は十分考えられます。また、円形脱毛症だと思っていたら実はAGAだったという患者さんも大勢いらっしゃいます。
円形脱毛症についてのお困りごとがあれば、お気軽にウィルAGAクリニックまでお問い合わせください。