今からできるAGA対策 ~AGAの進行度に分けた対策・治療をご紹介します~
AGA(男性型脱毛症)とは、成人男性によくみられる、進行性の薄毛です。
AGAは、一般的に20代後半頃からみられるようになり、年齢と共に徐々に増加し、成人男性の約4人に1人の割合であらわれると言われています。
多くの男性がAGAを抱え、もしくは、AGAになるかもしれないという不安を抱えていると言えます。
今回は、AGAについての基礎知識と、AGAの進行の段階ごとに合わせたAGA対策について、わかりやすく解説します。
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1.AGAとは?
(1)AGAのメカニズム
どのようなメカニズムでAGAになるのでしょうか。
①正常なヘアサイクル
髪の毛の成長の周期はヘアサイクルと言われています。ヘアサイクルは、成長期→退行期→休止期の順を繰り返しています。
新しい毛が生えて成長期に再び移る時に古い毛は抜け落ちて新たなヘアサイクルが始まります。
成長期 / 数年間 頭髪の約85% / 毛根で細胞分裂が繰り返されて、髪が成長する期間
退行期 / 2~3週間 頭髪の約1~2% / 毛根が退縮し、毛根での細胞分裂が停止する期間
休止期 / 3~4ヶ月間 頭髪の約15% / 退行期で細胞分裂が停止した髪がとどまる期間
髪の毛の多くは、成長期の毛ということになります。
②AGAのヘアサイクル
AGAの場合、ヘアサイクルを繰り返す中で成長期が短くなり、休止期にとどまる毛包が多くなります。
それによって、前頭部、頭頂部の頭髪が細く短くなり(軟毛化)、最終的に頭髪がなくなってしまいます。
つまり、毛が成長する前に抜け落ちてしまうため、細く短い毛だけが残り、薄毛が進行していきます。
AGAは、ほおっておくと徐々に進行していくため、早くからの対策が重要になります。
(2)AGAの原因
それでは、AGAはなぜ起こるのでしょうか。AGAの原因は複数あると言われています。
AGAの原因について解説します。
①遺伝
AGAの発症には、男性ホルモンが関与しています。
遺伝的に、男性ホルモンの活性に関わる「5αリダクターゼ」の活性が高かったり、「アンドロゲンレセプター」の感受性が強かったりすると、AGAを発症しやすいと言われています。
そのため、身内に薄毛の方がいる場合は、遺伝的原因も考えられます。
②ストレス
過度のストレスを抱えると、頭皮の血流の悪化、自律神経やホルモンバランスの乱れなどを引き起こし、髪の毛の成長にも支障をきたします。
ストレスから解放された人が、症状が回復したケースも多いです。
③生活習慣の乱れ
睡眠不足、偏った食事、運動不足などが頭皮の栄養不足や血行不良を招き、髪の毛の成長に支障をきたします。
充分に睡眠を取ることは、育毛剤と同じくらいの発毛効果を得られるケースもあり、成長ホルモンが分泌される10-2時の時間帯で寝ることをおすすめします。
④喫煙
喫煙がAGAを悪化させた影響がないという結果はありますが、理論的には喫煙による健康被害が、AGAを引き起こす原因になる可能性があります。
喫煙習慣がある方は、禁煙をおすすめします。
⑤間違ったヘアケア
頭皮の洗いすぎ、シャンプーのすすぎ不足、頭皮を洗わない、頭皮を濡れたまま放置するなどの間違ったヘアケアによって薄毛を進行させることがあります。
※注意点: AGA以外の脱毛症としては、円形脱毛症、脂漏性脱毛症、粃糠性脱毛症などがあります。判断に困る場合は病院でご相談されることをお勧めします。
2.AGAの対策・治療
(1)今すぐできるAGAの対策
①ストレスを避けましょう
現代社会でストレスが全くない生活をすることは難しいですが、ストレスを受けた時にその都度リフレッシュすることで、ストレスとうまく付き合っていくことは可能です。
ご自身に合ったリフレッシュ方法(運動、趣味、休養、人との交流など)を見つけておくようにしましょう。
②バランスの良い食事を心がけましょう
髪の毛の主成分はケラチンというたんぱく質です。
そのため、たんぱく質をしっかりとるようにしましょう。
また、髪の毛の細胞分裂や頭皮の環境改善のために、ミネラル(特に亜鉛など)、ビタミン(ビタミンA、ビタミンB群、ビタミンC、ビタミンD)をとることも必要です。
③適度な睡眠をとりましょう
髪の成長には成長ホルモンが関わっています。
成長ホルモンは、自律神経の1つである、副交感神経が良く働くときに多く分泌されます。
副交感神経が良く働く時間は、夜の睡眠時間(特に22時から2時の時間帯)と言われています。
そのため、夜更かしを避けて、夜の睡眠時間をしっかり確保することが髪の成長につながります。
④適度な運動をしましょう
運動の習慣をつけることで、頭皮を含めた全身の血流改善効果が期待できます。
運動によってインスリンの効果が高まり、血糖値が下がりやすくなります。
1日30分程度のウォーキングからでも、小さな運動を始めてみましょう。
⑤禁煙しましょう
禁煙は体の健康そのものに効果的です。
最近は禁煙治療も行われています。
⑥正しいヘアケアをしましょう
頭皮の洗いすぎは、頭皮の皮脂を落としすぎてしまったり、頭皮を傷つけてしまったりすることで、髪の毛の成長の妨げとなることがあります。
逆に、シャンプーのすすぎ不足や頭皮を洗わない、頭皮を濡れたまま放置することも頭皮の環境の悪化を招くことがあります。
そのため、洗髪は1日1回を目安にしてやさしく洗い、洗髪後はしっかり乾かすようにしましょう。
洗髪の際に頭皮マッサージを行うことも頭皮の血流改善に効果的です。
(2)AGAの治療
病院でのAGAの治療としては、以下のようなものがあります。
①ミノキシジル外用薬、内服薬
ミノキシジルはもともと血管拡張薬として高血圧の治療に使われていました。
その後、発毛効果が認められ、AGAの治療薬として使われるようになりました。
ミノキシジルは、AGAに対する発毛促進効果が多くの臨床試験で証明されており、AGA診療ガイドライン上もミノキシジルの外用治療は強く勧められています。
外用薬は市販でも販売されています。
病院では、外用薬、もしくは、内服薬が処方されます。
②フィナステリド内服薬
フィナステリドは、男性ホルモンの活性化に関わるⅡ型の5αリダクターゼの働きを抑える作用があります。
発毛効果を感じやすく、約8~9割の方に治療効果がみられると言われています。
ただし、女性への使用は禁止されております。
また国内で投薬試験が行われていないため、20歳未満の男性への安全性は確立されていません。
③デュタステリド
デュタステリドは、男性ホルモンの活性化に関わるⅠ型・Ⅱ型の5αリダクターゼの働きを抑える作用があります。
フィナステリドと同等の発毛効果が認められています。
ただし、フィナステリドと同様、女性への使用は禁止されていること、添付文書上、20歳未満の男性への安全性は確立されていないこと、副作用として性機能障害の報告がみられていることなどがあります。
以上がAGA治療のメインの薬剤となります。
①+②、もしくは、①+③の組み合わせで治療が行われることが多いです。
④HARG療法、LDHV療法(毛髪再生療法)、メソセラピー
上記①~③がAGA治療のメインとなりますが、①~③の治療で効果が出ない場合に、HARG療法やメソセラピーがおこなわれることがあります。
メソセラピーの場合は、育毛を助けるビタミンやアミノ酸を、HARG療法の場合は、それに加えて脂肪幹細胞から抽出した成長因子を、頭皮に直接注入する治療法です。
3.AGAの治療を始めるタイミング
今回は、AGAの進行度を3つに分けて、治療を始めるタイミングについて解説します。
Ⓐ 予防 / 目に見えるほどの症状はない時期
Ⓑ 初期 / 髪が光に透けたように見える時期
Ⓒ 後期 / 明らかに地肌が目立ち始めた時期
(1)AGAの治療は早く始めた方がよい
AGAの治療は、始めるタイミングが重要です。早めに始めるのが良いと言われています。
その理由を解説します。
①AGAは進行性であるため
前述のように、AGAは進行性であるため、治療をしないと薄毛の進行は止まりません。
そのため、抜け毛を減らしたい、髪を増やしたいという希望がある場合は、早めに治療を開始することが必要といえます。
②進行すると治療効果が出にくくなることがあります
AGAの治療は、毛根があってこそ治療効果が期待できます。
そのため、AGAが進行して、毛根の機能が完全になくなってしまった段階での治療は、効果が期待できなくなってしまいます。
→ そのため、Ⓐ、Ⓑの段階で治療を開始することでより高い効果が認められます。
Ⓒの段階で、産毛まで完全にない部位については、治療が効果を示さないことがあります。
(2)治療開始の上での注意点
①病院でAGAの診断をしてもらいましょう
特にⒶの段階の場合、ご自身ではAGAかどうか分からないことがあります。
全くAGAではないのに治療を行うことは治療費の面でも副作用の面でもデメリットが大きくなります。
そのため、まずは病院で相談の上、治療をするかどうか決めるようにしましょう。
②今後必要となる治療費を確認しましょう
AGAの治療は自由診療ですので、治療費は病院ごとに異なり、また、保険診療よりも高額になります。
また、治療をやめると薄毛が再び進行するため、治療効果を維持するためには継続的な治療費が必要になります。
治療を開始する場合は継続的な出費がかかってくることを頭に入れておきましょう。
以下が治療期間と治療費の目安です。
治療期間 / 6ヶ月以上 それ以降の治療終了の判断は、個人の希望によります
治療費(内服) / 目安10,000~20,000円/月(病院によっての差が大きいです)
上記の費用は、一般的にミノキシジル+フィナステリド、ミノキシジル+デュタステリドなど、複数の治療薬を併用した場合の費用になります。
Ⓐの段階で予防のみの治療の場合は、フィナステリドのみの処方などの選択肢もあるため、治療費はより安くなることがあります。
病院によっては初回の無料相談をしているところもあります。
治療をするか迷っている方は、病院で治療費を含めて相談してみるようにしましょう。
③治療薬の副作用を確認しましょう
以下に、AGAの主な治療薬の副作用を挙げます。
薬剤 / 主な副作用
ミノキシジル(外用) / 頭皮の発疹・発赤、かゆみ、かぶれ、ふけ、熱感
ミノキシジル(内服) / 動悸、むくみ、頭痛、倦怠感
フィナステリド / 性機能不全(性欲減退*、勃起不全、射精障害)、肝機能障害
デュタステリド / 性機能不全*(勃起不全、性欲減退、射精障害)、肝機能障害
上記副作用のうち、*は1%以上5%未満の割合で認められています。
その他の副作用はほとんど1%未満となっています。
妊活中の男性、肝機能障害がある方などは、病院で相談した上で開始するようにしましょう。
4.AGAの治療に関するご相談はウィル AGA クリニックへ
この記事では、AGA対策について解説をしてきました。
そのほかにも薄毛・脱毛症に関するお悩みがある場合は、お気軽にウィル AGAクリニックにお問い合わせください。
薄毛に悩む方が一人でも多く悩みから解放されるよう、
全力でサポートしていくことをお約束します。