頭皮のかゆみは「身体変調」のサイン。頭皮の症状に応じた対応を
がまんできない頭皮のかゆみに悩んでいませんか?
実は頭皮のかゆみの原因は複数あり、不適切な対処をしても効果がない場合が多々あります。また、身体の変化のサインである頭皮のかゆみが長引くと、脱毛といった他の症状につながるリスクまであるのです。
そこで、代表的な頭皮のかゆみの原因と対策を解説していきます。
「頭皮のかゆみ」がおきる原因
「頭皮のかゆみ」がおきる原因として、以下10この要因が考えられます。
- 洗髪の過不足
- 洗髪の仕方が悪い
- 汗や汚れの長時間放置
- カビやダニ
- ヘアカラーリング剤やパーマ剤
- 紫外線
- ストレス
- 頭皮の皮脂が過剰
- 頭皮の乾燥
- 皮膚疾患
それぞれの詳細を解説していきます。
洗髪の過不足
洗髪の回数は多すぎても少なすぎても頭皮に悪影響があり、かゆみの原因になる可能性があります。
一般的に6~24時間で洗った頭皮の皮脂は元の量に戻るといわれているので、少なくとも1日おきには洗髪をしないと、かゆみが出てもしかたがない状況です。
一方で、洗髪は少なからず頭皮に刺激のある行為なので、洗髪のしすぎもかゆみの原因となります。詳しくは後述しますが、洗髪しすぎると頭皮の乾燥につながり、かゆみが発生しがちです。
洗髪の仕方が悪い
洗髪の仕方が悪いことで、かゆみが発生している場合もあります。
具体的には、爪を立てるようにして洗うのは厳禁です。傷ができてしまうと、雑菌の温床になりやすく、炎症の発生によるかゆみが出る恐れがあります。
汗や汚れの長時間放置
汗や汚れを長時間放置してしまうのも頭皮のかゆみの発生原因です。
汗や汚れに長時間さらされていると、頭皮が炎症をおこし、汗疹のような症状の原因になります。もちろん、頭皮の炎症が慢性化してしまうと、継続的なかゆみの発生につながる恐れもあるので、汗や汚れには注意してください。
カビやダニ
カビやダニが頭皮のかゆみの原因になる場合もあります。
実はカビやダニは人の皮膚に常に存在するのものです(皮膚常在菌など)。通常害はありませんが、洗髪後に髪を乾かさなかったり、汗を長時間放置したりすると増殖してしまい、かゆみの原因になる可能性があります。
ヘアカラーリング剤やパーマ剤
ヘアカラーリング剤やパーマ剤の使用をきっかけに頭皮にかゆみが生じる場合もあります。
上記の薬剤はどうしても頭皮に刺激となるからです。パッチテストをきちんとするなどしてから使用し、異常を感じたら使用を途中でやめると良いでしょう。
紫外線
紫外線のあびすぎも頭皮のかゆみの原因となります。
日焼けとは火傷のようなものですし、紫外線を長時間あびていると過剰なターンオーバーがおこる可能性も出てきます。
蒸れや汗に気をつけつつ、帽子などで対策するのがおすすめです。
ストレス
実はストレスも頭皮のかゆみの原因です。
ストレスを感じすぎると、皮脂が過剰に分泌されたり、血行が悪くなったりといった悪影響が出てきます。
頭皮のかゆみでさらにストレスが発生する悪循環にならないように、根本的なストレスの解消が重要です。
頭皮の皮脂が過剰
脂漏性皮膚炎などが原因で、頭皮の皮脂が過剰な状態が続くと、かゆみの原因となります。
頭皮はただでさえ皮脂が分泌されやすい部位ですが、髪のべとつきなどが感じられるなら、脂漏性皮膚炎の可能性が考えられます。
症状が重いなら、後述する市販薬の使用や皮膚科の受診を検討してみてください。
●他の記事にて、頭皮の皮脂・脂について詳しく解説しています。
頭皮の脂が多いと薄毛や皮膚炎の原因に!適正量の確認方法も解説
頭皮の乾燥
洗髪のしすぎや体質に合わないシャンプー、ヘアワックスなど、なんらかの原因で頭皮が乾燥してしまうと、かゆみの原因となります。
フケが多く出てしまうといった症状が出ているなら、頭皮の乾燥を疑って、後述する対応策をとると良いでしょう。
皮膚疾患
アトピーや乾癬といった皮膚疾患が発生してしまうと、頭皮のかゆみにつながります。
上記の皮膚疾患のメカニズムは完全に解明できていませんが、皮膚科を受診すれば緩和できる可能性があります。
「頭皮のかゆみ」と同時に生じる症状で注意すべきもの
頭皮のかゆみと同時に生じる症状としては、以下4つが代表的です。
- 脂漏性皮膚炎
- ひこう性湿疹
- 脱毛症
- アトピー性皮膚炎
それぞれの詳細を見ていきましょう。
脂漏性皮膚炎
脂漏性皮膚炎は、皮脂の過剰分泌がおきている状態です。マラセチア菌の増殖や頭皮に傷が繰り返しつくといった原因が考えられます。
ひこう性湿疹
ひこう性湿疹は、皮脂が少ない状況が続いて、肌のバリア機能が失われた状態です。シャンプーの洗浄力が強すぎたり、洗髪の頻度が多すぎたりしないかを確認すると良いでしょう。
脱毛症
頭皮のかゆみから薄毛につながるケースもあります。かゆみが生じている以上、発毛や育毛に最適な環境とはいえず、抜け毛が多くなるリスクがあるのです。
アトピー性皮膚炎
頭皮環境の悪化によってかゆみとアトピーにつながるケースもあれば、単にアトピーの症状が頭皮に出ているケースもあります。
いずれにせよ、アトピーの性皮膚炎の治療は、皮膚科に頼るのがおすすめです。また、頭皮のアトピーから薄毛につながるケースもあります。
「頭皮のかゆみ」がおきたときの対策
頭皮のかゆみがおきたときの対策として、以下5つが挙げられます。
- 洗髪の仕方や頻度を見直す
- シャンプー・整髪料を変える
- 生活習慣を整える
- 市販薬を使用する
- 皮膚科を受診する
それぞれ解説していくので、かゆみの軽減に役立ててください。
洗髪の仕方や頻度を見直す
洗髪の仕方や頻度を見直すのが、対応策の1つです。
頭皮のかゆみの原因で紹介したとおり、洗髪の仕方や頻度はかゆみの原因となるので、適切な方法と頻度を心がけてください。具体的には、1日1度を目安に、爪を立てずにやさしく洗ってあげるのがポイントです。
シャンプー・整髪料を変える
シャンプーや整髪料などを変えるのも頭皮のかゆみをなくすための対策になります。
ただし、より洗浄力のあるものやより刺激の少ないものに変えて効果があるかは、個人差があるので、一概には決められません。自分の症状からどういった商品を使うべきか分からなければ、専門家を頼るのがおすすめです。
生活習慣を整える
生活習慣を整えるのも頭皮のかゆみを抑える対応策です。
ストレスはかゆみの直接の原因になり得ますし、バランスのとれた食事や紫外線対策なども健康でバリア機能の充実した頭皮につながります。
市販薬を使用する
頭皮のかゆみ専用の市販薬を試してみるのも1つの手段です。
かゆみの原因となる炎症を抑えてくる成分や保湿成分、殺菌成分が入っています。もっともかゆみの原因がアトピー性皮膚炎などの場合は、効果が期待できないことも覚えておいてください。
皮膚科を受診する
皮膚科を受診するのは、おすすめの対応策といえます。
皮膚科でなければ対応できない症状もあれば、アレルゲンの特定といった皮膚科ならではの処置ができるからです。
頭皮のかゆみだけでなく、脱毛などの症状につながる場合もあるので、かゆみが続くようなら、ぜひ早めに皮膚科を受診してみてください。
頭皮のかゆみの原因をおぼえて確実な対処を!
頭皮のかゆみの原因や対策を紹介してきましたが、参考になったでしょうか?
頭皮のかゆみはストレスがたまるものですし、薄毛などの症状につながる場合もあります。
たかが頭皮のかゆみと思わず、発生原因を排除しつつ、症状改善への確実な対処をしていってください。