ジヒドロテストステロン（DHT）はAGAの原因？減らす方法や多い人の特徴について

ジヒドロテストステロン（DHT）は、AGAと深く関わりがあるとされています。薄毛に悩んでいる方は、ジヒドロテストステロン（DHT）を抑制すれば、薄毛が改善するかもしれません。

ここでは、ジヒドロテストステロン（DHT）がAGAをまねくメカニズムと、多い人の特徴、抑制する方法を解説します。

ジヒドロテストステロン（DHT）とは男性ホルモンの一種

ジヒドロテストステロン（DHT）は、男性ホルモンの一種です。テストステロンというホルモンと、5aリダクターゼという酵素が結びつくと作られます。

ジヒドロテストステロン（DHT）は、年代に応じて役割が異なります。
ジヒドロテストステロン（DHT）の役割について、詳しく確認してみましょう。

参考
・DHT（ジヒドロテストステロン）とは｜あすか製薬株式会社

【年齢別】ジヒドロテストステロン（DHT）の役割

年齢別にジヒドロテストステロン（DHT）の役割を、以下の表でご確認ください。

ジヒドロテストステロン（DHT）は男性が男性らしい見た目や体の動きを維持するために、重要なホルモンであることが分かります。

一方で、成人期に入ると頭皮に作用して薄毛になる原因にもなるのです。AGA（男性型脱毛症）はジヒドロテストステロン（DHT）によるものなのか、次に解説します。

AGAの原因はジヒドロテストステロン（DHT）

AGAの原因の多くは、ジヒドロテストステロン（DHT）であることが分かっています。具体的にAGAを発症するまでの流れを見ていきましょう。

AGA発症の流れ

AGAを発症するまでには、ジヒドロテストステロン（DHT）が作られるところから始まります。
以下に詳しく解説します。

AGA発症の流れ①ジヒドロテストステロン（DHT）が作られる

ジヒドロテストステロン（DHT）は、テストステロンと5aリダクターゼが結合して作られます。
5aリダクターゼは、前頭部や頭頂部、脇、ひげ、陰部などに多く存在しています。

頭部に存在している5aリダクターゼと、テストステロンが結合することでジヒドロテストステロン（DHT）が作られ、毛包に入り込むと、次の物質と結合するのです。

AGA発症の流れ②ジヒドロテストステロン（DHT）が男性ホルモン受容体と結合する

ジヒドロテストステロン（DHT）は、細胞内にある男性ホルモン受容体と結合します。ヒトの細胞にはホルモンを受け取る受容体があり、ホルモンが受容体と結合することで作用が発揮されるのです。

受容体と結合したジヒドロテストステロン（DHT）は、脱毛因子を増やすといわれています。

AGA発症の流れ③脱毛因子が増え髪の毛の増殖が抑えられる

脱毛因子が増加すると、髪の毛の製造工といわれる毛母細胞の働きを抑えます。毛母細胞の働きが抑えられると、髪の毛が成長する期間が短縮され、髪の毛が抜ける時期が延長されます。

そのため、脱毛因子が増えると髪の毛が少なくなり、薄毛になるのです。

AGAを防ぐにはジヒドロテストステロン（DHT）の産生を抑えることが重要

AGAとジヒドロテストステロン（DHT）には深い関わりがあり、男性の薄毛の原因になることが分かります。
AGAの予防にはジヒドロテストステロン（DHT）の産生を抑えなければなりません。

ジヒドロテストステロン（DHT）が多い人の特徴

ジヒドロテストステロン（DHT）が多い人には特徴があります。自分に当てはまっているか、確認してみましょう。

ジヒドロテストステロン（DHT）が多い人の特徴①家族にAGAの人がいる

ジヒドロテストステロン（DHT）が作られる量や、AGAの発症は遺伝が関係しているといわれています。
遺伝的に、ジヒドロテストステロン（DHT）を作る酵素である5aリダクターゼの活動が活発であることから、テストステロンとの結合も活発となり、ジヒドロテストステロン（DHT）が増えるのです。

そのため、家族（特に父親や祖父）にAGAの人がいる場合は、その子供も遺伝によりAGAになる可能性が高いです。

ジヒドロテストステロン（DHT）が多い人の特徴②生え際や頭頂部の薄毛が見られる

5aリダクターゼは、生え際や頭頂部に多く分泌されていることが分かっており、脱毛因子が発生しやすく薄毛が見られやすいです。

薄毛の進行には個人差がありますが、20～30代の若い世代から薄毛が見られる場合は、ジヒドロテストステロン（DHT）の影響が強い可能性があります。

ジヒドロテストステロン（DHT）が多い人の特徴③愛煙家

喫煙者は、非喫煙者と比較すると、ジヒドロテストステロン（DHT）の量が14％多いことが分かっています。ジヒドロテストステロン（DHT）が多いということは、脱毛因子を作り出す数も多くなり薄毛につながります。

また、喫煙によって体内の酸化ストレスが進行し、ホルモンバランスが崩れることで薄毛になる可能性も高いです。酸化ストレスとは、体内が酸性に傾くことで身体にとって悪影響が出ることを指します。
喫煙は酸化ストレスが起こる原因ともされており、更に薄毛になる可能性を高めているのです。

参考
・中年男性における喫煙、年齢、相対体重、食事摂取と血清副腎ステロイド、性ホルモン、性ホルモン結合グロブリンの関係｜JCEM
・酸化ストレス｜健康長寿ネット（公益財団法人長寿科学振興財団）

ジヒドロテストステロン（DHT）が多い人の特徴④皮脂の分泌量が多い

ジヒドロテストステロン（DHT）は皮脂の分泌を促す役割も持っています。そのため、皮脂の分泌量が多い人はジヒドロテストステロン（DHT）が多いといえるでしょう。

また、皮脂そのものも、次の理由から薄毛の原因になります。

• 毛包が詰まり、髪の毛の成長を妨げる
• 過剰な皮脂により細菌が繁殖して頭皮に炎症を起こす

以上のことから、皮脂の分泌量が多い人は、ジヒドロテストステロン（DHT）が多いといえます。

ジヒドロテストステロン（DHT）を減らす3つの方法

AGAの発症を予防したり、進行を抑えたりするには、ジヒドロテストステロン（DHT）を減らすことが重要です。

日常生活でできるジヒドロテストステロン（DHT）を減らす方法を、ご紹介します。
いちばん有効なのは専門医に相談することです。その理由についても解説します。

ジヒドロテストステロン（DHT）を減らす方法①食生活を見直す

食生活を見直すことで、ジヒドロテストステロン（DHT）を減らす可能性があります。
次に紹介するおすすめの栄養素や食材を目安に摂取するといいでしょう。。

必ずしも摂取することでジヒドロテストステロン（DHT）を減るわけではありませんが、上記の栄養素を意識したバランスのいい食事が大切です。

一方で、次の食生活はAGAが進行する危険性があるため、控えましょう。

• カロリーや脂質が高い食事
• 寝る前の食事
• 過度なダイエット
• アルコールの飲みすぎ

せっかくジヒドロテストステロン（DHT）を減らす食生活をしていても、上記をしてしまったら栄養素の吸収が悪くなり、効果が感じにくくなってしまう場合があります。ジヒドロテストステロン（DHT）を減らす栄養素と併せて意識するようにしましょう。

参考
・薄毛は食べ物で改善できる？効果的な食べ物や控えるべき食習慣も解説｜快適生活

ジヒドロテストステロン（DHT）を減らす方法②愛煙家は禁煙する

前述したとおり、喫煙はジヒドロテストステロン（DHT）を増やす原因になるため、禁煙が望ましいです。
禁煙することで、次のような効果が期待できます。

• 血流の改善：毛包への影響供給が改善され、髪の毛の成長を促す
• ホルモンバランスの安定：酸化ストレスが軽減されるため、ホルモンバランスが安定し、ジヒドロテストステロン（DHT）の生成が抑えられる

AGAだけでなく、禁煙することで全身の健康状態もよくなります。
禁煙外来や禁煙サポートグッズなどを利用したり、家族やパートナーのサポートを受けたりしながら禁煙を目指しましょう。

ジヒドロテストステロン（DHT）を減らす方法③専門医に相談して治療を受ける

日常生活の見直しでもAGAの進行が抑えられない場合は、専門医に相談して治療を受けるのがおすすめです。遺伝的な原因がある方は、日常生活の改善だけではAGAの発症や進行を抑えられない可能性があります。

専門医では、ジヒドロテストステロン（DHT）の生成を抑制する内服薬や、毛包に発毛を促す外用薬などの治療が一般的です。

ジヒドロテストステロン（DHT）を抑える方法はウィルAGAクリニックにご相談ください

ジヒドロテストステロン（DHT）は、AGAの原因となるホルモンであり、抑制することでAGAの発症や促進が抑えられる可能性があります。

ジヒドロテストステロン（DHT）が増える原因には、喫煙や食生活の乱れなどの他に遺伝もあると分かっています。

日常生活の見直しでジヒドロテストステロン（DHT）の増加を抑えるような生活をしても、改善が見られない場合は、早めにウィルAGAクリニックにご相談ください。原因を特定して、患者さんに合わせた治療方法を確立し、AGAの改善のお手伝いをさせていただきます。

【よくある質問】