発毛剤に効果はある?育毛剤との違いについて

公開日 / 2021.10.15 更新日 / 2024.08.14

抜け毛や薄毛が気になっている方のなかには、発毛剤でセルフケアをしたいと考える方も多いのではないでしょうか。しかし、発毛剤以外にも育毛剤があるため、どちらを使うべきなのか迷っている方もいるでしょう。そこで、発毛剤の定義や効果、育毛剤との違い、正しい選び方についても紹介します。​

発毛剤の効果と使い方

​発毛剤にはどのような特徴があるのか、効果や使い方などを解説します。

発毛剤の定義

発毛剤は、髪の毛が生えるよう促し、新しい髪の毛が増えるよう「サポートする薬」を指します。しかし、基本的に発毛剤と言われる薬剤はAGA(男性型脱毛症)への「治療薬」として呼ばれることが多いです。

発毛剤としてはフィナステリドと呼ばれる内服薬や、ミノキシジルと呼ばれる頭部に塗る薬などが使用されることがあります。フィナステリドもミノキシジルも、研究で有用性は証明されているため、クリニックでの治療や処方をしてもらうことが可能です。

なお、ミノキシジル塗り薬はドラッグストアでも購入できます。

発毛剤に期待できる効果とは?

発毛剤は新しい毛が生えるようサポートするための薬剤であり、育毛剤は生えている髪の毛を育てることが目的の薬剤です。

AGA治療における発毛剤とは、「髪の毛が新しく生えるよう細胞を活性化させ、髪の毛の成長を促進させる効果が期待できるもの」とされています。

一方の育毛剤は、健康に髪の毛が生えて成長する、頭皮環境を整える効果や抜け毛を予防する効果が期待できるものです。血流の促進を促して、髪の毛が健康に生えるための栄養素を頭皮に届ける役割を果たします。

発毛剤と育毛剤は、使用目的に違いがあると言えるでしょう。

発毛剤の正しい使用期間

ミノキシジルが配合された発毛剤は、1日2回の使用で最低6ヵ月ほど継続的に使用しなければなりません。

なお、発毛剤を使用する際に注意しなければならない点は、発毛剤を使い始めてから数ヶ月は休止期だった髪の毛や細胞が活性化され成長期に入るため、脱毛の症状が起こることです。初期脱毛と呼ばれる症状は2ヵ月ほどで治って再度発毛するため、発毛剤を使ってからすぐに抜け毛の本数が増えても、発毛剤を使い続ける必要があります。

個人差はありますが、発毛剤を使用し始めてから2ヵ月ほどで徐々に発毛の効果が実感できるとされています。効果が緩やかだった場合でも、4~8ヵ月程度で発毛を実感できるケースが多く、1年以上経過すれば効果が安定するでしょう。

ミノキシジルが配合された発毛剤で効果が得られた場合は、長期的に使い続けなければならず、1度使用をやめると発毛効果がなくなるため注意が必要です。

ミノキシジルに期待できる主な効果3つ!内服薬と外用薬の違いも解説

発毛剤と育毛剤の違いとは?

AGA・薄毛治療には発毛剤と育毛剤のいずれか、もしくは両方が用いられることがありますが、両者に違いについて紹介します。

使用目的の違い

発毛剤は、新しい髪の毛を生やし、髪の毛の成長を促すことによって抜け毛や薄毛の進行を抑える効果が期待できます。発毛剤の主成分であるミノキシジルは、髪の毛の成長を促す毛母細胞にアプローチできるため、髪の毛を生やす効果が期待できることが特徴です。

発毛剤で髪の毛を成長させ、正しいヘアサイクルに戻し、薄毛や抜け毛の進行を食い止める効果が期待できます。

発毛剤のみ配合される成分がある

人間の皮膚に使う薬剤は、人の体にどのような影響を与えるかによって医薬品・医薬部外品・化粧品の3種類に分けられています。

薬機法と呼ばれる法律においては、医薬品は病気の診断治療予防を目的として使用されるものであり、医師や薬剤師など専門の資格を持った人の指導のもと使う薬です。発毛剤はAGAや薄毛の治療薬として使われており、医薬品として扱われています。

育毛剤は、健康な髪の毛が抜けるのを防ぐために使われる商品であり、医薬品と比較すると人の体に体への影響が少ないことから、医薬部外品に分類されていることが特徴です。

なお、医薬品の発毛剤は、育毛剤に配合されていない成分が含まれています。発毛剤には厚生労働省から認可を受けた発毛成分ミノキシジルが含まれることが多く、ミノキシジルで毛根を包んでいる「毛包」に直接アプローチし、髪の毛を生成する細胞を増殖させたり血行を良くしたりといった効果が期待できます。

医薬品と医薬部外品の効果の違い

医薬品は、病気の症状を治すための薬です。医薬品として処方される発毛剤は、髪の毛を生やす効果や抜け毛や薄毛を治療する効果が期待できます。

しかし、使用するのは脱毛症の方のみであり、脱毛の症状がない場合で「脱毛を予防するため」には使用できないため注意しましょう。

医薬部外品は症状を防ぐためのものであり、治療するためのものではありません。病気の人ではなく、健康な人が使用するものです。

AGAや薄毛・抜け毛を改善したい場合には医薬品の発毛剤、抜け毛や薄毛の予防をしたい場合には医薬部外品の育毛剤を選ぶ必要があります。

発毛効果を得たいならAGA治療がおすすめ

​AGAや薄毛や抜け毛が進行しており、AGAの可能性がある場合には、抜け毛予防や発毛促進など、専門のAGA治療を受ける必要があります。そこで、AGAの主な治療方法や治療薬、発毛剤についてチェックしていきましょう。

抜け毛予防:フィナステリド・デュタステリド

AGAは、男性ホルモンのテストステロンが、5アルファリダクターゼと呼ばれる酵素によってジヒドロテストステロンに変換され、男性ホルモン受容体と結びつくことによって起こります。ヘアサイクルが乱れて、髪の毛が成長する時期(成長期)が短縮され、薄毛や抜け毛の増加といった症状が起こります。

フィナステリドは、5アルファリダクターゼを阻害することでジヒドロテストステロンの生成量を抑え、ヘアサイクルを正す効果が期待できることが特徴です。フィナステリドはAGAの初期段階で効果が期待できる薬剤ですが、稀に副作用として男性機能の低下や肝臓機能の低下、発疹といったアレルギー反応が見られるケースがあります。

​また、薄毛や抜け毛の予防としては、デュタステリドと呼ばれる発毛剤が使用されることも多いです。デュタステリドは、5アルファリダクターゼの阻害や、広い範囲の脱毛、M字型の薄毛の治療に高い効果が期待できます。副作用はフィナステリドと同様ですが、男性機能の低下に関してはデュタステリドのほうが高い確率で見られることが特徴です。

費用や副作用効果などから判断し、どちらを使用するかは医師と相談する必要があります。

発毛促進:ミノキシジル

ミノキシジルは血管を拡張する作用が期待できるため、健康な髪の毛を生やすための細胞に栄養や酵素が届ける効果が期待できます。

ミノキシジルは内服薬と外用薬の2種類があり、ミノキシジルタブレットといった内服薬は高い効果が期待できるものの、およそ8%の割合で副作用が見られることが特徴です。内服薬を使用する場合は低容量の薬剤から使用し、少しずつ容量を増やします。

なお、購入費用を抑えられるため海外から個人輸入をするケースもありますが、有効成分が含まれていなかったり偽物だったりする可能性があるため、安全性を考慮してクリニックで処方してもらうことが大切です。

有効成分を注入:育毛メソセラピー

​育毛メソセラピーとは、頭皮に有効成分を注入する方法です。育毛メソセラピーは、投薬と比較すると効果が現れるまでの期間が短いことがメリットだと言えるでしょう。薬剤を注入する方法はクリニックごとに違いがあり、注射で頭皮に薬剤を注入したり、レーザーで浸透させたりといった方法があります。

レーザーを使う場合は、注射針を使用する方法と比較して痛さを感じにくいものの、専門の機械が必要なため費用が高いことが一般的です。

​育毛メソセラピーで使用する薬剤は、ミノキシジルや髪の毛の生成に必要な栄養素、細胞を増やすための成長因子などが挙げられます。栄養素や成長因子は、持病がある方でAGA治療薬を服用できない方でも受けることが可能であり、薬剤が原因の重い副作用のリスクはほとんどないことで注目されています。

発毛剤の効果を得たいならクリニックでの治療がおすすめ

発毛剤に配合されている成分ごとに、得られる効果は若干異なります。しかし、いずれも発毛をサポートする効果が期待でき、薄毛や抜け毛、AGAの治療に用いられることが特徴です。発毛剤は専門クリニックで処方してもらい、医師の経過観察を受けながら正しい方法で使用する必要があります。

薬局で育毛剤を購入して自己判断で使用するよりも、クリニックを受診したほうが効率良くAGAや抜け毛、薄毛の悩みを解決できる可能性が高いでしょう。

この記事の監修者
宮内 俊
ウィルAGAクリニック

多数のAGA患者の治療実績から生まれた独自の発毛理論をもとに、表参道ウィルAGAクリニック開院。 2018年5月ウィルAGAクリニックに改名し、全国に展開。千葉大学医学部卒。

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多数のAGA患者の治療実績から生まれた独自の発毛理論をもとに、表参道ウィルAGAクリニック開院。 2018年5月ウィルAGAクリニックに改名し、全国に展開。千葉大学医学部卒。

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