AGAの主な原因とは?AGAを解消する4つの方法
AGAになる原因が分かれば、対処法を実践でき、症状の進行を遅らせたり改善させたりといったことにつながるでしょう。そこで、AGAの主な原因と対処法について詳しく紹介します。自分に当てはまる原因がないかをチェックし、対処法を実践しましょう。
目次
AGAとは何か?
AGAとは、「androgenetic alopecia(男性型脱毛症)」の略称であり、大人の男性だけではなく10代の思春期に症状が見られるケースもあります。日本人男性は、20代後半や30代でAGAだと自覚するケースが多いといわれています。30代から40代以降にAGAの症状が進行し、見た目にも大きな影響を及ぼすことが多いです。
日本人男性がAGAを発症する確率はおよそ30%、年齢別では20代が10%、30代が20%、40代が30%、50代以降はおよそ40%です。つまり、年齢を重ねるとAGAを発症する確率も高くなることが分かります。
AGAは、トップと額の毛が柔らかく短くなることが特徴です。また、AGAの症状が進行すると、髪の毛が生えなくなります。AGAは過度な食事制限や精神的なストレスが原因で髪の毛が抜けてしまう一時的な脱毛とは違い、一度発症すると元に戻りにくいものになります。
AGAは額から髪が薄くなる、つむじから髪が徐々に薄くなる、額とつむじの両方から髪が薄くなるなど、人それぞれ進行度合いや進行する場所は異なります。女性の脱毛とは異なり、つむじ部分も広範囲の髪の毛が薄くなることが多いです。
髪の毛が抜けることそのものは生理現象であり、1日50-100本ほどの髪が抜けます。しかし、AGAは抜ける髪の量が増え、見た目も変化するため、精神的にストレスがかかる病気として注視されているのです。
AGAの原因4つ
AGAにつながる主な原因を紹介します。
ヘアサイクルの乱れ
男性ホルモンの一種ジヒドロテストステロンは5アルファリダクターゼとテストステロンが結合をすると生成され、AGAを引き起こします。AGAは、ジヒドロテストステロンが健康な髪の毛を生成する細胞に抑制をかけるため、通常は2~6年程度ある成長期が数ヶ月にまで短縮されるのです。健康な髪の毛が育たずに脱毛し、抜け毛や薄毛が目立ちAGAだと診断されます。
特に、短い髪の毛がたくさん抜ける場合は、ヘアサイクルが乱れている証拠です。ヘアサイクルには早期成長期・中期成長期・後期成長期・退行期・休止期があり、成長期に髪の毛が成長しないと髪の毛が柔らかく短い状態で抜けてしまいます。
遺伝
「AGAは隔世遺伝だ」という話を耳にしたことがある人も多いのではないでしょうか。つまり、薄毛や抜け毛、AGAは祖父から遺伝するということです。
実際には遺伝的な要素もありますが、AGAについては一概に遺伝であるとはいえません。2013年の研究では、「両親の遺伝子によってAGAの遺伝子を受け継ぐパーセンテージも変わるため、祖父が薄毛やAGAだったからといって隔世遺伝でAGAになるとは限らない」とされています。
生活習慣
頭皮の細胞を修復するホルモンは、22時~深夜の2時に分泌されるといわれています。そのため、睡眠時間が短くなると細胞が修復されず、頭皮環境が悪化して薄毛や抜け毛につながる可能性が高いのです。
また、精神的・肉体的なストレスが蓄積するため、ストレスが原因で頭皮環境が悪化することもあります。
頭皮の血行不良
頭皮の血行が悪くなったり炎症を起こしていたりすると、健康な髪の毛が生えにくいため注意が必要です。髪の毛を成長させるためには毛細血管に栄養を届ける必要がありますが、血行が悪いと栄養が届かず、髪の毛が細くなり抜けやすくなります。
AGAを解消する方法
生活習慣の乱れが原因でAGAを発症したり、薄毛・抜け毛が進行したりすることが多くなります。そのため、十分な睡眠時間を確保すること、喫煙を控えること、栄養バランスが整った食事をとることを意識しましょう。
AGAを解消するのに効果的な方法について、具体的に紹介します。
十分な睡眠をとる
AGAを解消するためには、早寝早起きをすることが大切です。22時には就寝することで、細胞を修復する成長ホルモンにより、頭皮の健康を促す効果が期待できるでしょう。22時~深夜の2時に就寝できない場合には、6時間以上は睡眠時間をとることが大切です。
細胞を修復する成長ホルモンは深い眠りについているときに分泌されるため、眠りが浅い場合には熟睡できるよう、就寝前のパソコンやスマートフォンの操作を止めたり副交感神経が優位になるように音楽やアロマを活用したりと工夫しましょう。
アルコールやタバコを止める
タバコは、血行不良を引き起こし、頭皮や髪の毛の健康にも悪影響を及ぼすため注意が必要です。血流が悪くなると頭皮や髪の毛に十分な栄養が届かず、薄毛や抜け毛、AGAの進行につながります。喫煙を止められない場合には、タバコを吸う本数を減らす、もしくは禁煙外来で治療をする方法が有効です。
さらに、過度の飲酒も頭皮の血行不良を起こし、毛母細胞に栄養が届きにくくなるためAGAの進行につながります。1週間に1~2日は、お酒を飲まない日を作ることも大切です。
加えて、食事の栄養バランスが乱れている、食事制限によるダイエットをしている、肥満体型であるという場合も頭皮に悪影響を及ぼします。頭皮を健康に保つためには、ビタミンB6やビタミンB2や亜鉛などを摂取することがポイントです。
頭皮環境を整えることで、健康な髪の毛を生やすことにつながるでしょう。
ストレスを溜めない
精神的なストレスを抱えていると、ストレスが原因で男性ホルモンの分泌量が低下するほか、血行が悪くなり髪の毛の成長に必要な栄養素が頭皮に届きにくくなります。髪の毛が成長する前に細くなって抜けてしまうため、薄毛や抜け毛、AGAの進行につながるでしょう。
育毛剤や育毛効果が期待できる薬の使用など、頭皮や髪の毛への直接的な対策だけではなく、ストレスを発散し、精神面でのケアをすることも重要です。有酸素運動をしたり好きなことに集中したり、家族や恋人との時間を大切にしたりといった方法で、ストレスを発散しましょう。
頭皮を清潔に保つ
頭皮が固くなると、血管が圧迫されて血行不良を起こします。また、頭皮が炎症を起こしていると皮脂が過剰分泌され、毛穴に炎症がおこると健康な髪の毛が生えにくくなるでしょう。頭皮に菌が繁殖している、紫外線の影響を受けているなど、頭皮環境の悪化によって抜け毛が進行することが多くなるのです。
皮脂による頭皮の毛穴詰まりを予防するためにも、頭皮環境を健康に保ちましょう。
丁寧にヘアケアをする
正しい方法でヘアケアをすれば、頭皮が清潔になるうえに、血行が良くなることで健康な髪の毛が育つ頭皮環境が整います。自宅でできるヘアケアとしては、頭皮のマッサージや正しいシャンプー方法を実践するといったことが挙げられます。
マッサージは、シャンプーをした後に耳の後ろ、後頭部、つむじ、額をマッサージする方法です。爪を立てず、力を入れすぎずに、優しく揉むようにしてマッサージをしましょう。
シャンプーをする際には、最初に髪の毛をお湯で流して汚れを落としてから、手で泡立てたシャンプーで優しく洗うことが大切です。髪の毛に直接シャンプーを乗せて、髪の毛を使って泡立てると、頭皮や髪の毛に負担がかかるため注意しましょう。シャンプーで髪の毛を洗い終わったら、髪の毛や頭皮にシャンプーが残らないようにしっかりとすすぐことが大切です。
AGAの原因を見直して適切な治療を受けよう
AGAの主な原因は、生活習慣の乱れだといえます。しかし、様々な要因が重なって薄毛や抜け毛が進行している可能性もあるため注意が必要です。例えば、「睡眠不足+頭皮環境が悪化」「栄養バランスが偏った食事をしている+毎日ヘアケアをしていない」などが挙げられます。
AGAの原因を明確にするためにも、クリニックを受診することが大切です。AGAは早期治療で進行を食い止められるため、治療期間を短縮することにもつながります。可能な限り早く、専門のクリニックでAGAの治療を始めましょう。