AGAや薄毛の診断方法とは?セルフチェックとクリニックの診断を分かりやすく解説!
「ハゲてきた気がするけど、薄毛とAGAの見分け方ってあるのかな…」
「クリニックではどのようにAGAだと診断するの?」
薄毛や脱毛にお悩みの場合、AGA(男性型脱毛症)を発症している可能性があります。ただし中には一過性のケースもあるので、本当にAGAなのかどうか分からず悩んでいる方も多いでしょう。
そこでこの記事では、AGAの診断方法をセルフチェックとクリニックに分けて解説していきます。ぜひ参考にしてください。
目次
ハゲや薄毛診断はお早目に!AGA(男性型脱毛症)との見分け方
AGA(男性型脱毛症)は進行性の脱毛症なので、早めの治療が肝心です。ハゲや薄毛に悩んでいる場合は、できるだけ早く診断することをおすすめします。
「ハゲや薄毛に悩む=AGA(男性型脱毛症)を発症している」と考える方もいますが、必ずしもそうではありません。
確かに、AGA(男性型脱毛症)を発症すると少しずつ薄毛や抜け毛の症状が進行していきます。しかし、AGA(男性型脱毛症)ではなく円形脱毛症などの脱毛症を発症していたり、薬やストレスによる一過性のものだったりする場合もあります。
AGA(男性型脱毛症)かどうか見分けるには、症状の特徴を把握することが大切です。
AGA(男性型脱毛症)は、男性ホルモンの悪玉化によりヘアサイクルが乱れて起こる脱毛症で、前頭部や頭頂部の頭髪が細く短くなり、少しずつ薄毛が進行します。一方、円形脱毛症は円形や楕円形に一気に脱毛する、脂漏性脱毛症は頭皮の皮脂の過剰分泌で毛が抜けるといったように、ほかの脱毛症は特徴が異なります。
AGA(男性型脱毛症)の特徴が当てはまった方は、次にご紹介するセルフチェック診断やクリニックでの主な診断方法をご確認ください。
より詳しい症状や特徴をチェックすることで、AGA(男性型脱毛症)を発症しているかどうか判断しやすくなります。また、確実に診断したい方はAGAクリニックに相談するのがおすすめです。
参考:
・男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン 2017 年版|日本皮膚科学会ガイドライン
AGA治療が必要?9点のAGAセルフチェック診断
次に、セルフチェックでのAGA診断についてご紹介します。
以下の9項目は、AGA(男性型脱毛症)の患者様によくみられる症状や特徴です。当てはまるものが多ければ、AGA(男性型脱毛症)を発症している可能性が高いと言えます。
ただし、自己判断で確実にAGA(男性型脱毛症)だと判断できる見分け方はないので、気になる方はAGAクリニックにご相談ください。
- 親族に薄毛の人がいる
- 産毛のように細い・短い髪が増えた
- 以前より抜け毛が増えた気がする
- 前頭部の生え際が後退している
- 頭頂部が薄くなった・地肌が透けて見える
- 同世代の人に比べると髪が薄い気がする
- 脂肪分の多い食事が中心
- 頭皮が脂っぽい・べたついている
- 喫煙している
AGAセルフチェック診断①:親族に薄毛の人がいる
AGA(男性型脱毛症)を発症する原因の一つに、遺伝が指摘されています。親族に薄毛の人がいる場合は、自身もその遺伝子を受け継いでいるかもしれません。
AGA(男性型脱毛症)には、「5αリダクターゼ」という酵素が深く関わっています。5αリダクターゼには、「テストステロン」という男性ホルモンを悪玉化させて「DHT(ジヒドロテストステロン)」にするという作用があります。DHT(ジヒドロテストステロン)はヘアサイクルの乱れを引き起こすため、抜け毛や薄毛が進行してしまいます。
つまり、5αリダクターゼが作用するほど症状に悩まされやすいということになりますが、5αリダクターゼの活性を持つ遺伝子は優性遺伝であり、子供にも引き継がれやすくなります。そのため、AGA(男性型脱毛症)は遺伝的要因が指摘されているのです。
参考:
・薄毛は遺伝する!母方・父方のどちらがAGA・ハゲの原因になりやすい?|みんなのホルモン研究所(株式会社あすか製薬メディカル)
AGAセルフチェック診断②:産毛のように細い・短い髪が増えた
AGA(男性型脱毛症)を発症すると、髪の毛が産毛のように細くなったり短い状態で抜け落ちたりします。ヘアサイクルの中でも髪の成長に関わる「成長期」が極端に短くなることで、太く長くなる前に脱毛してしまうからです。
枕や排水溝についた髪の毛をチェックすれば、太さや長さを確認できます。以前と比べて細く短い場合は、AGA(男性型脱毛症)を発症しているかもしれません。
AGAセルフチェック診断③:以前より抜け毛が増えた気がする
脱毛症に罹っていない健康な状態でも、私たちの毛は自然と抜け落ちます。人の髪の毛だと、1日で50~100本程度抜けると言われています。
しかし、AGA(男性型脱毛症)を発症してヘアサイクルが乱れると、抜け毛の本数も増えてしまいます。太さや長さのチェックと同様に、枕や排水溝についている髪の毛の量を確認してみましょう。抜け毛が増えている場合は、AGA(男性型脱毛症)を発症している可能性があります。
参考:
・ヘアサイクルの変化と薄毛|髪の知識|花王株式会社 ヘアケアサイト
AGAセルフチェック診断④:前頭部の生え際が後退している
AGA(男性型脱毛症)にはいくつか進行パターンがあり、そのうちの一つが前頭部から後退するというタイプです。しかし、前髪があるとなかなか変化に気づけないこともあるかもしれません。
鏡を使って、生え際が後退していないかしっかりと確認しましょう。
AGAセルフチェック診断⑤:頭頂部が薄くなった・地肌が透けて見える
AGA(男性型脱毛症)は、頭頂部から薄毛が進行するパターンもあります。しかし、自分の後姿を定期的に確認するという方はなかなかいないでしょう。前頭部と同様、頭頂部の薄毛も気がつかないまま進行している可能性があります。
洗面所の鏡と手鏡があれば、つむじ周辺をチェックすることができます。頭頂部が薄くなったと感じたり、地肌が透けて見えたりする場合、AGA(男性型脱毛症)を発症しているかもしれません。
AGAセルフチェック診断⑥:同世代の人に比べると髪が薄い気がする
AGA(男性型脱毛症)の発症率は年齢と共に高くなりますが、20代で約10%、30代で20%と、若い方でも発症することがあります。
「自分は若いからまだ大丈夫だ」と思っていても、同世代の方に比べ髪が薄い場合はAGA(男性型脱毛症)に罹っている可能性があります。ただし生まれつき髪が薄い人もいますので、以前と比較して毛量が減っていないかどうかも確認してください。
参考:
・男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン 2017 年版|日本皮膚科学会ガイドライン
AGAセルフチェック診断⑦:脂肪分の多い食事が中心
乱れた食生活は、髪にとって良くない影響を与えることがあります。特に、脂肪分の多い食事ばかり摂っていると薄毛や抜け毛につながります。
マウスを対象にした研究で、高脂肪食の過剰摂取によって脱毛症が進行すると判明した実験があります。高脂肪食を続けると毛包が委縮するため、毛の再生を担う細胞が供給されなくなり、薄毛や脱毛につながるのです。
脂身の多い肉や揚げ物ばかり食べている人は、AGA(男性型脱毛症)進行のリスクが高いのでご注意ください。
参考:
・「高脂肪食などによる肥満が薄毛・脱毛を促進するメカニズムの解明」―幹細胞における炎症・再生シグナルの異常が毛包の萎縮を引き起こす―|東京大学医科学研究所
AGAセルフチェック診断⑧:頭皮が脂っぽい・べたついている
AGAに深く関わるDHT(ジヒドロテストステロン)は、脂腺の発達に関与しています。皮脂分泌が多くべたつきを感じる場合、DHT(ジヒドロテストステロン)が多いのかもしれません。
頭皮の脂っぽさに心当たりがある方は、AGA(男性型脱毛症)のリスクが高いと言えるでしょう。
AGAセルフチェック診断⑨:喫煙している
中には、喫煙が習慣になっている方もいるかもしれません。しかし、タバコの煙にはさまざまな有害物質が含まれており、中には薄毛につながるものもあります。非喫煙者に比べると、AGA(男性型脱毛症)が進行するリスクは高いと言えます。
代表的な有害物質は、「ニコチン」です。ニコチンには血管収縮作用があり、血流量の低下を引き起こします。頭皮の血流が悪くなると髪の成長に欠かせない酸素や栄養が届きにくくなるため、タバコの習慣は薄毛につながります。
さらに、喫煙者は非喫煙者に比べて、DHT(ジヒドロテストステロン)の濃度が高いというデータも報告されています。
DHT(ジヒドロテストステロン)にはヘアサイクルを乱す作用があるので、DHT(ジヒドロテストステロン)を上昇させるリスクのあるタバコを吸っていると抜け毛や薄毛の症状を引き起こしやすいと言えます。
参考:
・喫煙と循環器疾患 (平野 公康,中村 正和) | e-ヘルスネット(厚生労働省)
・The relation of smoking, age, relative weight, and dietary intake to serum adrenal steroids, sex hormones, and sex hormone-binding globulin in middle-aged men – PubMed
AGAクリニックでの主な診断方法
では、AGAクリニックではどのようにAGAだと判断するのでしょうか?主な診断方法は、以下の3点です。
クリニックによって違いがあるので、詳しくは受診するクリニックにご確認ください。
- 問診 :症状や生活習慣をチェックする
- 視診:毛髪の状態をチェックする
- 血液検査:AGA以外の原因や副作用への耐性をチェックする
AGAクリニックの診断方法①:問診:症状や生活習慣をチェックする
最初に行うことが多いのは、問診です。どのような症状に悩んでいるのか、どういった生活習慣を送っているのかを聞き、患者様の現状を把握します。
また、治療計画についての説明を行うケースも多いです。ちょっとしたことでも疑問や不安があれば、事前に質問内容を考えておくことをおすすめします。
当院で行う無料カウンセリングの流れや相談時の注意点は、以下の記事で解説しています。ぜひ参考にしてください。
AGAクリニックの診断方法②視診:毛髪の状態をチェックする
視診では、実際に患者様の毛髪や頭皮の状態を調べます。髪の毛が細くないか、毛穴に問題はないかなど、詳しくチェックします。
目視で確認するほか、拡大してみることができる「マイクロスコープ」を使用するクリニックもあります。
AGAクリニックの診断方法③血液検査:AGA以外の原因や副作用への耐性をチェックする
血液検査のデータだけではAGA(男性型脱毛症)を発症しているかどうか分かりません 。基本的にAGA(男性型脱毛症)以外の原因を探ったり、AGA治療薬を使える状態か調べたりするために行います。
例えば、薄毛は甲状腺ホルモンの異常によっても引き起こされます。このようなケースに当てはまるかを血液検査によって調べ、本当にAGA(男性型脱毛症)かどうか判断します。
また、肝機能に関するデータをチェックすれば、投薬治療が適しているか調べられます。AGA治療薬も含め、一般的に薬は肝臓で代謝されるため、血液検査の結果によっては服薬できない可能性があります。
薄毛が気になる方はAGAクリニックで診断を受けよう
AGA(男性型脱毛症)の診断方法について、セルフチェックとクリニックに分けて解説しました。
セルフチェックで当てはまる項目が多かった場合、AGA(男性型脱毛症)を発症している可能性が高いです。とはいえ自己診断には限界があるので、気になる方は専門のクリニックの受診をおすすめします。
AGA(男性型脱毛症)かどうか確実に診断したい方や、AGA治療を受けたい方は、AGAクリニックにご相談ください。専門のスタッフが患者様の状態をチェックしたうえで、最適な治療法を提案します。
【よくある質問】
確実にAGA(男性型脱毛症)を見分けたい方は専門のクリニックに相談しましょう。
・親族に薄毛の人がいる
・産毛のように細い・短い髪が増えた
・以前より抜け毛が増えた気がする
・前頭部の生え際が後退している
・頭頂部が薄くなった・地肌が透けて見える
・同世代の人に比べると髪が薄い気がする
・脂肪分の多い食事が中心
・頭皮が脂っぽい・べたついている
・喫煙している