女性の抜け毛はホルモンが原因?対策や治療方法を解説

公開日 / 2021.03.30 更新日 / 2021.03.30
この記事の監修者
宮内 俊
ウィルAGAクリニック 総括院長

AGA患者70,000件以上※の治療実績から生まれた独自の発毛理論をもとに、表参道ウィルAGAクリニック開院。 2018年5月ウィルAGAクリニックに改名し、全国14院を展開。現在、ウィルAGAクリニックの総括院長、医療法人社団紡潤会の理事長として日進月歩研究を進めながら、日々の診療にあたる。千葉大学医学部卒。

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AGA患者70,000件以上※の治療実績から生まれた独自の発毛理論をもとに、表参道ウィルAGAクリニック開院。 2018年5月ウィルAGAクリニックに改名し、全国14院を展開。現在、ウィルAGAクリニックの総括院長、医療法人社団紡潤会の理事長として日進月歩研究を進めながら、日々の診療にあたる。千葉大学医学部卒。

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女性の抜け毛の原因について解説しました。びまん性脱毛という概念、その中に含まれるFAGAという疾患を含めて説明しました。また、抜け毛、薄毛に対する対処法をご紹介しました。

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抜け毛、薄毛というと男性のAGA(男性型脱毛症)がよく思い浮かばれますが、女性にも抜け毛、薄毛の問題はあります。実際に30代後半から40代になると、半数以上の女性が髪の毛の薄毛が気になっているとも言われます。しかし、なかなか相談できずにひとりで悩んでいる方も多いと思います。

男性の場合、成人以降の抜け毛、薄毛の原因のほとんどはAGAと言われますが、女性の抜け毛、薄毛にはどのような原因があるのでしょうか。女性の抜け毛、薄毛の原因を解説し、対処法をご紹介します。

1.女性の抜け毛が増える原因とは?

 

女性の抜け毛の原因には以下のようなものがあります。

(1)ヘアサイクルの乱れ

髪の毛の生え変わりの周期をヘアサイクルといい、ヘアサイクルは「成長期」「退行期」「休止期」に分かれます。

・成長期:新しい髪の毛が生えて成長する時期。2~6年間。髪の毛の約90%がこの期間にあります。

・退行期:髪の毛の成長が終わり休止期に向けて毛根が退化する期間。数週間。髪の毛の約1%がこの期間にあります。

・休止期:髪の毛が抜け落ちる時期。古い毛が抜け落ちることで新しい髪の毛が生えてくるスペースができます。約3~4カ月間。髪の毛の約10%がこの期間にあります。

健康な髪の毛は、成長期 → 退行期 → 休止期のサイクルを繰り返しています。このヘアサイクルが乱れると抜け毛が増えたり薄毛が広がったりします。ヘアサイクルの乱れに関与するものとしては次にあげるものがあります。

  加齢による乱れ

休止期は年齢と共に長くなると言われています。休止期が長くなると髪の毛全体のうちで休止期にある髪の毛の割合が多くなり、抜け毛が増えて髪の毛のボリュームが少なくなります。また髪も細くなるのでよりボリューム感を得にくくなります。

  ホルモンバランスによる乱れ

女性ホルモンのひとつである「エストロゲン」は髪の毛を成長期にとどめる働きがあります。ホルモンバランスが乱れるとエストロゲンの分泌量が減り、髪の毛が成長期から休止期に移りやすくなります。結果的に休止期の髪の毛の割合が増えて抜け毛、薄毛が増えるようになります。

ホルモンバランスの乱れの原因としては、生活習慣の乱れ、ストレス、アンドロゲン作用の強い第2世代ピルなどのホルモン剤などがあります。

(2)女性の脱毛症

女性の脱毛症として多いものをご紹介します。

  びまん性脱毛症

びまん性脱毛症は、髪の毛が部分的ではなく全体的に薄くなる女性の薄毛を総称した呼び方です。特に頭頂部が全体的に薄くなることが多いです。少しずつ症状が進むため最初は気づきにくく、分け目が目立つようになった、全体的にボリュームがなくなったなどで気づくことがあります。

びまん性脱毛症には以下のような病気があります。

女性型脱毛症(FAGA):40歳代から50歳代の更年期と言われる時期に多く認める脱毛症です。頭頂部を中心とした薄毛で、薄毛は徐々に進行するも完全に抜け落ちることは少ないです。前頭部の生え際(前髪の部分)は残ることが多いです。

休止期脱毛:ヘアサイクルの成長期は通常2~6年続くと言われますが、何らかの原因で急に休止期になることで抜け毛、薄毛が進行する脱毛症です。休止期脱毛には以下のようなものがあります。

分娩後脱毛症:妊娠中はエストロゲンが多く分泌されているため成長期にある髪の毛が多くなっています。つまり、成長した髪の毛が多く、抜け毛が少ない状態です。

出産によってホルモンバランスが急激に変化してエストロゲンの分泌量が元の状態まで下がると髪の毛が一気に休止期に移り、抜け毛が増えることがあります。これを分娩後脱毛症といいます。産後2~3カ月に発症することが多いですがほとんどの場合は徐々に治ります。

ストレスによる脱毛症:手術や外傷、急激な高熱、感染症、過度のダイエット、強い精神的ストレスなどをきっかけに髪の毛の多くが一気に休止期に移り、休止期脱毛が起こることがあります。

薬剤による脱毛症:抗がん剤などの薬剤によって成長期の髪の毛がダメージを受けることで休止期脱毛が起こることがあります。薬剤を中止すると回復することがほとんどです。

内科的疾患による脱毛症:膠原病、甲状腺機能低下症/亢進症、鉄欠乏性貧血、亜鉛欠乏症などの内科的疾患により休止期脱毛が起こることがあります。

②牽引性脱毛症

長期間強く引っ張る形の同じ髪形を続けると、毛根に負担がかかることや牽引力による頭皮の血流の低下により、抜け毛、薄毛が生じることがあります。髪型を変えるようにすると改善します。

円形脱毛症

円形脱毛症は突然に円形もしくは楕円形の脱毛斑ができる脱毛症です。毛根の細胞を自身の免疫が攻撃してしまう自己免疫性の病気と言われています。脱毛斑が単発から数個で自然に治るものから、髪の毛全体と体毛まで脱毛が起こる重症なものまであります。

2.女性の抜け毛を改善するには

前項であげたように女性の抜け毛の原因には様々なものがあり、どの原因かによって対策が異なってきます。まずは原因をはっきりさせてそれに合わせた対策をとることが必要になります。

(1)抜け毛が増えた理由を明らかにする

まずは抜け毛の量と薄毛の状態をチェックしましょう。

急激な抜け毛、突然の脱毛斑がある場合は円形脱毛症などの病気の可能性もあるため、病院で早めに相談しましょう。

徐々に抜け毛が増えており髪の毛も少しずつ薄くなっているようであれば以下を考えましょう。

  加齢によるヘアサイクルの悪化

  ホルモンバランスの乱れ

  脱毛症:びまん性脱毛症(FAGA)や休止期脱毛(分娩後脱毛症、ストレスによる脱毛症、薬剤性脱毛症、内科的疾患による脱毛症)、牽引性脱毛症など

(2)原因に合わせて最適な対策を選ぶ

抜け毛の原因になるもののうち、加齢は避けることはできませんが、ホルモンバランスの乱れは生活上の工夫により改善させることができます。具体的には生活習慣の乱れの改善があげられます。事項でご紹介します。

また、休止期脱毛では、ストレスの回避、使用する薬剤の調節、内科的疾患の治療などの対策が挙げられます。

牽引性脱毛では髪型の変更が対策となります。

(3)効果が感じられない場合は専門医へ相談する

対策をとっても抜け毛の改善が見られない場合は別に原因がある可能性があります。抜け毛が改善しなければ早めに病院で相談することをおすすめします。

3.女性の抜け毛を予防するには

毎日の生活の中で簡単にできる抜け毛予防策をご紹介します。

(1)ヘアケアを見直す

シャンプーの方法を変える

洗髪を強く何度もしすぎると皮膚の乾燥が進み、皮膚バリアの破壊から皮膚の炎症を引き起こす場合もあります。また、洗髪をしなさ過ぎると古い角質や皮脂がたまってしまいます。どちらも頭皮環境の悪化につながり、髪の毛の成長を妨げるのです。

洗髪は1日1回を目安にしましょう。また、洗浄力の強すぎるシャンプーを使っている場合はアミノ酸系などの低刺激のシャンプーにすることをおすすめします。

洗い方としては、爪を立てずに手指の腹で頭皮をやさしくしっかり洗いましょう。頭頂部、側頭部、後頭部と順番に洗っていくと万遍なく洗えます。洗い流すときは額や耳の後ろなどに洗い残しがないように丁寧に洗い流すようにしましょう。

②ヘッドスパなどで頭皮の血行を促進

ヘッドスパは頭皮の血行を促進する効果があるためおすすめです。髪の毛の栄養は頭皮を流れる血液から供給されるため、頭皮の血行が良くなると髪の毛に栄養が供給されやすくなり、髪の毛の成長を助けます。髪の毛の毛穴に詰まった皮脂をとることにより頭皮環境の改善にもつながります。

③ブラッシングで髪を整える

ブラッシングは髪の毛の流れを整えるだけではなく、頭皮を刺激して頭皮の血流を改善する効果もあります。頭皮の血流の改善によって髪の毛の成長を促します。頭皮マッサージとしての効果を期待して、頭皮マッサージ用のブラシも販売されています。ブラシの先端部がとがっていると頭皮を傷つけることがあるため、先端部が丸くなっているものを選ぶことをおすすめします。

(2)生活習慣を見直す

生活習慣の見直しは髪の毛の健康だけではなく、体全体の健康のために大切です。気になる点があれば改善することで抜け毛の改善も期待できます。

  睡眠不足や運動不足を改善する

睡眠不足や運動不足が続くと、体の疲れやストレスがたまるようになります。また、血流の悪化、ホルモンバランスの乱れにもつながります。そのため、早寝早起きと定期的な運動を心がけましょう。

睡眠はできるだけ夜とることをおすすめします。特に22時~2時の時間帯に睡眠をとることは体の様々な調節を行う自律神経の働きを整えるために大切です。

運動はウォーキングなどの軽い運動でも問題ありません。通勤の際に歩くようにしたり、週末や曜日を決めて行うようにしたりして、習慣的に続けることをおすすめします。

②バランスの良い食生活を心掛ける

髪の毛の栄養は毎日の食事から取り入れられています。そのため、バランスの良い食事をとることは髪の毛の健康に直接かかわります。特に、髪の毛の主成分であるタンパク質や、髪の毛の成長にかかわる亜鉛、頭皮の皮脂分泌にかかわるビタミン類(特にビタミンB群)などを積極的にとるようにしましょう。

(3)髪型を変えて髪を休ませる

牽引性脱毛症を含め、同じ分け目を続けたりきつく結ぶ髪型を続けたりすると頭皮の血流の悪化を招くことがあります。そのため、定期的に髪形を変えるようにすることをおすすめします。

また、カラーリングやパーマを頻回に行うことも頭皮や髪の毛への負担となるため、髪を休ませる期間を持ちながら美容院で相談して行うようにしましょう。 

4.女性の抜け毛に関するご相談はウィル AGA クリニックへ

もし薄毛・脱毛症に関するお悩みがある場合は、お気軽にウィル AGAクリニックにお問い合わせください。

薄毛に悩む方が一人でも多く悩みから解放されるよう、

全力でサポートしていくことをお約束します。

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